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クートンブログ

日常のヒントをあなたに - 株式会社クートン

甘い味に隠されたシビアな話。バレンタインデーにフェアトレードチョコレートを贈ろう

生活のヒント いまの話題

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1年で最も多くのチョコレートを見かけるバレンタインデーの時期。

色々なチョコレートが並ぶコーナーの一角で「フェアトレード」と書かれたチョコレートを見かけたことはないでしょうか。

フェアトレード(=Fair trade)は、開発途上国の原料や製品を適正な価格で公正な取引を継続的に行なうことで、社会的に立場の弱い現地の生産者を支援する活動のこと。

認証を受けた商品を買うことで、間接的に開発途上国の生産者をサポートすることに繋がります。

フェアトレードの必要性が高いのは「コーヒー」「カカオ」「コットン」「サッカーボールなどのスポーツボール」「花」「お茶」など。

チョコレート作りに欠かせないカカオは、生産国が抱える貧困や児童労働、環境破壊に繋がる可能性が高い原料の一つです。

「名前は聞いたことがあるけど、詳しくは知らない」と思う人も少なくありませんが、甘くて美味しいチョコレートには、あまり世間では知られていないシビアな話がありました。

チョコレートを購入する際に選択肢の一つに入れて欲しい、フェアトレードチョコレートについて紹介します。

フェアトレード・チョコレートを買うことで何が変わる?

貧困・児童労働の改善

世界のカカオ生産は西アフリカの国々(コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、カメルーンなど)が約7割を占めています。
国名を見て分かるように、カカオの産地は開発途上国です。

カカオは自国で消費されること無く(カカオ農家でもチョコレートを食べたことがない人は非常に多い、と言われます)、国外へ輸出されます。
国際市場価格は短時間で急激に上がったり下がったりしやすく、他の地域や国との価格競争が激しい為、カカオを不当に安く買い叩かれる場合があります。

フェアトレードでは、生産者が充分な対価が得られるように価格が設定されており、カカオ豆が適正な価格で取引されることで、安定した収入を得ることが可能になります。

安定した収入は貧困の解消に繋がり、貧困を理由に学校に通えず、子どもたちが働かざるを得ない「児童労働」の問題も改善します。

生産国の森林の減少や生物多様性の危機

安いチョコレートは大量に生産、大量に消費されていきます。
大量に安いチョコレートを作ることが、森林の減少や生物多様性の危機を招くことを想像できるでしょうか?

例えばココアバターの代わりに植物性油脂(パーム油など)を使うと、温かい時期でも溶けにくく、安いチョコレートが作れるのですが、原料となるアブラヤシを大規模栽培する為に、途上国の森林や熱帯雨林の破壊されるという問題が起こります。

一時期日本でも「ネスレのキットカットは熱帯雨林を破壊して、住民やオランウータンを危機に追い込む!」と言われて、盛んな署名運動が展開されていたことがありました。
キットカットの原料に使われているパーム油が、インドネシアの熱帯雨林を破壊したプランテーションで作られていることが判明したことで、世界各国で抗議活動が起こりました。

世界規模の環境問題に取り組む国際環境NGO「グリーンピース」が制作した動画です。衝撃的な内容を含むので注意。

消費者の声を受けて、ネスレは持続可能な原料に切り替えることを決定しました。その後、インドネシアのパーム油会社も森林破壊をこれ以上行なわない方針を出します。

フェアトレードは環境面でも厳しい基準があり、森林破壊や危険性が高い農薬の使用をせず、環境を守ったカカオの生産がされています。

フェアトレード商品の見分け方

フェアトレードには大きく分けて3つの種類があります。

商品パッケージや団体の紹介などに以下のラベルが記載されていれば、フェアトレード商品だと見分けがつきます。

国際フェアトレード認証ラベル

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フェアトレード商品のパッケージに貼られていることが多いのが「国際フェアトレード認証ラベル」です。

原料が生産されてから、輸出・輸入、加工、製造過程を経た後「国際フェアトレード認証製品」として完成するまでの全過程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることを証明します。

参照:国際フェアトレード認証ラベルとは - Fairtrade Label Japan

フェアトレード団体(WFTO)マーク

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名前通り「団体」に対するフェアトレード認定です。
事業活動全体がフェアトレードの基準を満たしていることが加盟条件になります。

WFTO(世界フェアトレード機関 :World Fair Trade Organizationの略称)の加盟団体が取り扱う商品は全てフェアトレードと言えますが、製品にフェアトレードのラベル記載には、別に認証の取得が必要です。

その他

それ以外にも企業や団体が独自の基準を設けているフェアトレードもあります。

生産者と直接取引をしたり、生産者のコニュニティを直接支援したりする場合が多く、特に日本の企業で良く見かけます。

参照:フェアトレードと児童労働 - ACE

身近で買えるフェアトレード・チョコレート

さて実際に「フェアトレードチョコレートを買おう」と思った時、どこへ行けば買えるのでしょうか。

最近はフェアトレードを専門に扱っているお店だけではなく、大手製菓メーカーや企業も積極的に取り組んでいる為、比較的色々な所でフェアトレードチョコレートを見かけるようになりました。

身近で買えるフェアトレードチョコレート商品と店舗を紹介します。

森永チョコレート「1チョコfor1スマイル」

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森永製菓が売上の一部を寄付、支援したガーナのアシャンティ州の村で収穫したカカオで作ったのが「1チョコfor1スマイル」です。

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元々森永製菓は創業110週年を記念したCSR活動として、2008年から対象商品1個あたり1円をカカオ農家の自立支や子どもたちへの教育支援を行なっています。

国際フェアトレード認証を受けたチョコレートは、2014年には期間限定で発売していましたが、通年販売を望む声が多かった為、季節問わず一年中購入できるようになりました。

2015年1月27日より全国発売でスーパーやコンビニなどで購入できます。
日本の大手製薬メーカーからフェアトレードチョコレートが通年販売されるのは、今回が初めて。

値段は1枚(33g)160円+税。
いつも買っている板チョコ(1枚78円)を考えると「倍以上に高いなぁ」と思ってしまうのですが、これくらいが適正価格なのかもしれません。

イオンのPB「トップバリュ」

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フェアトレードチョコレート まろやか口どけミルク&甘さひかえめビター(各12粒118円)


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トップバリュ ミルクチョコレート&ビターチョコレート(各10枚入り118円+税)

アジア初の国際フェアトレードラベル機構の「国際フェアトレード認証調達プログラム」対象チョコレートです。


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オーガニックフェアトレードチョコレートミルク&ダーク(各8枚入り365円)

フェアトレードとオーガニックのダブル認証した「オーガニックフェアトレードチョコレート」では、原料のカカオマスだけではなく、砂糖、脱脂コアパウダーも国際フェアトレード基準を順守したものが使われています。

バレンタインデーに合わせたギフトパックも登場しているので、自分で食べるだけではなく、人に渡すプレゼントとしても最適です。


トップバリュはイオンのPB商品なので、イオン系列の店舗(イオン、マックスバリュ、ミニストップなど)で購入できます。

イオンは2004年からフェアトレード認証コーヒーを発売するなど、大手企業の中でもフェアトレードに関してはきちんと取り組んでいる企業で、今後フェアトレード認証カカオの取引を2020年までに2012年と比較して10倍(カカオ豆50t相当)まで拡大する予定。

トップバリュの新商品や既存商品の原料として使用されるなど、更にフェアトレード商品を購入できる機会が増えそうです。

アジア初!「フェアトレード調達プログラム」に参加 - イオン(PDFファイル)

People Tree

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「フェアトレードのチョコレート」で最も有名で人気が高いのがPeople Treeのチョコレート。

定番人気の板チョコ以外にも、チョコクリーム入りのフィリングやチョコデザートバーなど形や味も種類豊富に取り揃えられています。

チョコレートの原料に使用しているのは、ボリビアの協同組合「エル・セイボ」の有機栽培のカカオ豆。
People Treeのフェアトレード・チョコレートは、温度にデリケートで溶けやすいココアバターを使っているので、秋冬の寒い時期にしか購入できません。

オンラインショップの他、unicoやナチュラルハウス、Aming、無印良品(Found MUJIのある店舗)、フェアトレード商品を取り扱うお店で見付けられます。
バレンタインデーの時期であれば、チョコレートコーナーの一角に並んでいると思います。


その他認証製品はカカオ製品 - フェアトレード・ラベル・ジャパンで確認して下さい。

いかがでしたか?

日本は世界第6位(年間26万トン以上)のチョコレート消費国です。

一人ひとりが「自分が食べているチョコレートは自分以外も幸せになるのか?」を考えてフェアトレードチョコレートを選ぶようになれば、その消費行動は大きなものになります。

ただしフェアトレードチョコレートが手軽に買えて、積極的に生活に取り入れていこうと思っても「他商品と比べて値段が高い」のが一番のネックな部分です。

最近はイオンや森永製菓など大手企業が積極的に取り組み、フェアトレードでカカオの調達量を増やそうとしています。

フェアトレードでの取引量が多くなれば、生産者への生活向上へより早く大きな貢献が可能なだけではなく、チョコレートの値段も下がることで、私たち消費者も買いやすくなります。

作り手も買い手もWin-Winな関係を作れるのがフェアトレードの良いところ。
「自分が意識的に選べば選ぶほど、世界が良いように変わる可能性がある」というのは、なかなか面白いことですね。

「他商品と比べて値段が高い」とは言われますが、百貨店で買う高級チョコレートに比べれば安いものです。
今年のバレンタインデーに贈るチョコレートの候補の一つに「フェアトレードチョコレート」を考えてはいかがでしょうか。

(書いた人:昼時かをる)

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