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クートンブログ

日常のヒントをあなたに - 株式会社クートン

カード事業でソフトバンクとヤフーがややこしいことを始めたので整理してみました

お金のはなし 企業

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昨今、携帯各社が決済市場で大きな動きを見せています。その中でも特に大きな2つのキーワードと言えるのが「電子マネー」と「クレジットカード」です。

例えば、

■NTTドコモ
おサイフケータイの電子マネー「iD」を軸として、DCMXブランドでクレジットカードの発行も行っている。

■au(KDDI)
MASTERカードとの提携によって実現した電子マネー「au WALLET」を軸として「au WALLETクレジットカード」の発行も行っている。(ただ、クレジットカードの提携先がVISAなのでややこしい。。)

と言った具合。
その中でも、もっともややこしい動きを見せているのが、ソフトバンクグループです。ソフトバンクとヤフーは以前から決済市場において目立った動きがなかったのですが、ここに来て大きな再編をしています。

ソフトバンクグループが最近行ったこと

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ソフトバンクグループ、かなり動いてます。

ヤフー、KCカードのカード事業を買収(2014年6月)

昨年の6月にヤフージャパンは、KCカードからカード事業を買収しています。

リリースの「株式取得の目的」には、当時イマイチな状態だったヤフーショッピングを活性化させるためにヤフーが立ち上げた「eコマース革命」の取り組みの一貫である旨であることや、Tポイントとの連携強化が目的であると記載されています。

参照:ケーシー株式会社の株式取得に関するお知らせ

SoftBankカードの新規受付を終了(2015年2月)

セゾンカードとの提携により発行していた「SoftBankカード」の新規発行を終了。
このカードは、年会費無料のクレジットカードで、携帯補償サービスなどの特典が付いていました。

参照:クレディセゾン提携のクレカ「SoftBankカード」の新規受付を今月末終了

電子マネー「ソフトバンクカード」の発行を開始(2015年2月)

前述のSoftBankカードを廃止した同日に発表されたのが、電子マネーの「ソフトバンクカード」です。名前が同じなのでややこしいのですが、

  • SoftBankカード(セゾン提携のクレジットカード)
  • ソフトバンクカード(VISA提携の電子マネー)

となります。
auの電子マネー「au WALLET」がMASTERカード加盟店で使えるのに対し、ソフトバンクの電子マネー「ソフトバンクカード」は全国のVISA加盟店で使えます。この電子マネーは、利用金額に応じて「Tポイント」が貯まるのが特徴。

参照:Visa加盟店で使える! さらにTポイントが貯まる!プリペイドカード「ソフトバンクカード」を提供開始

Tポイント・ジャパンへの出資(2015年3月)

Tポイントはもともと、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(通称:CCC)が作ったものです。しかし、最近になってヤフーショッピングでのポイント還元や、ソフトバンクの携帯料金に応じて還元されるポイントがTポイントに変更されました。そうした動きに伴って、ソフトバンクとヤフージャパンは、Tポイントを運営する会社「Tポイント・ジャパン」への出資を実現しています。

Tポイントジャパンの株主構成は「CCC系の会社が65%、ソフトバンクとヤフーがそれぞれ17.5%ずつ」となっています。日本経済新聞の報道によれば、同じくTポイントによる還元を実施している「ファミリーマート」もTポイントに出資するとありましたが、今のところファミマの出資は実現していない模様。

参照:Tポイント・ジャパンへのソフトバンクモバイルの資本参加およびYahoo! JAPANの追加出資について

■Pontaについてちょっと言及
Tポイントのライバルといえば、ローソンなどで貯まる「Pontaポイント」や「楽天スーパーポイント」があげられます。Tポイントがソフトバンクと結びついたことで、Pontaもそのうちどこかの携帯会社と連携したりするのかなと思ったり。(※Pontaは12月からNTTドコモと連携することが決まりました)

ちなみに、Pontaの運営会社の株主構成は、「三菱商事、ローソン、リクルート、JAL、ゲオ」となっています。すでに、リクルートが展開している「リクルートポイント」との相互交換が実現しています。

還元率の高いクレジットカードとして人気のリクルートカードですが、利用者の口コミ情報だと「じゃらんとか使う人じゃないとリクルートポイントの使い道ねぇよw」といったものが目立っており、「使い道のないリクルートポイント」がリクルートカードのデメリットでした。しかし、Pontaとの相互交換が可能になったことで、リクルートカードの利用価値も飛躍的に高まったと言えます。

ヤフー、2枚のクレジットカードを廃止(2015年3月)

これまで、JCBとの提携により発行していた「Yahoo! JAPAN JCBカード」の新規発行を終了。また、Yahoo!JCBカードとは別に、VISAとMASTERブランドで展開していた「Yahoo! JAPANカードSuica」の新規受付も終了。

参照:
Yahoo! JAPAN JCBカード 申込受付終了に関するご案内
Yahoo! JAPANカードSuicaサービス終了に関するご案内

Yahoo! JAPANカードの発行を開始(2015年4月)

KCカードの買収を通じて、独自のクレジットカードを発行できるようになったヤフー。今年の4月から発行を開始したのが「Yahoo! JAPANカード」と呼ばれる年会費無料のカードです。弊社サイトでもYahoo!JAPANカードについて調べてみましたが、スペックとしてはそこそこよさげ。

最大の利点はカードの利用額に応じてTポイントが還元されることと、クレジットカードそのものがTカードと一体型になっていることです。これなら、これまでTカードを持ち歩くのが面倒だった人にとっても、2枚1役が実現し、持ちやすくなります。

なお、現在はKCカードは「ワイジェイカード」という名前に変更されています。

参照:Tポイント最大還元でお得なYahoo! JAPANカードが誕生!

各カードの主要機能まとめ

ということで、買収やら出資やら廃止やらがたくさんあったソフトバンクグループですが、最終的に新しく誕生した2枚のカードについて、特徴をまとめます。

ソフトバンクカード(電子マネー)

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ソフトバンクカードは「VISA」マークが付いていますが、クレジットカードではありません。プリペイド方式(事前チャージ型)の電子マネーです。VISAとの提携によって生まれたカードなので、全国のVISA加盟店で使えます。(例えば主要なコンビニならどこでも使えます。)

入会金・年会費は無料です。

カードでの支払金額に応じてTポイントが貯まります。還元率は200円ごとに1ポイントです。(還元率0.5%)
また、プリペイドの残高不足時に自動的に一定額をチャージする、「おまかせチャージ」という機能があります。おまかせチャージを使うと、還元率が100円ごとに1ポイントにUPします。(還元率1%)
Tポイントの提携先で使うと、さらなるポイント還元も受けられます。

さらに面白いのが、ソフトバンクカードの会員同士なら簡単に「送金」ができる機能があることです。例えば、親が子どもにお小遣いを送るときに使ったり、企業が個人に対してキャンペーン報酬を提供する目的で使うことも可能です。

参照:
ソフトバンクカード早わかりガイド
ソフトバンク、電子マネー発行を発表 会員同士で送金も

Yahoo! JAPANカード(クレジットカード)

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年会費無料で使える、Yahoo!JAPANが発行するクレジットカードです。
クレジットカードブランドは、VISA、MASTER、JCBの中から選択可能です。

一般的なクレジットカードと同じですが、Tカードとしても使えます。(一体型)
つまり、

  • Tポイント加盟店で提示すると100円ごとに1ポイント(還元率1%)
  • Tポイント加盟店以外でクレジットカード支払いをすると100円ごとに1ポイント(還元率1%)
  • Tポイント加盟店でクレジットカード支払いをすると100円ごとに2ポイント(還元率2%)

が貯まる仕組みです。

ネット通販のYahoo!ショッピングか、LOHACOで買い物をすると、ポイント還元率が3倍となりさらにお得です。(還元率3%)

その他、

  • 初年度に限りヤフオクのかんたん決済手数料が毎月1回無料
  • 年間100万円までのショッピング補償
  • 有料オプションとしてさらに手厚い補償が受けられる「プラチナ補償」

といったクレジットカードならではの特典も充実しています。

参照:最大3倍!Yahoo! JAPANカードを使うとTポイントが貯まりすぎる(クートン運営サイト)

最後に

ここ数年で、電子マネーとクレジットカードの境界線が曖昧になって来ている気がします。また、決済端末のシェアやカードブランドによる使い勝手、ポイント還元率やポイントの統合などがわりとバラバラになっていて、私たちユーザーからするとかなりややこしいです。決済市場の提携や統合はまだまだ続くと思いますが、この辺りをしっかり把握しておくだけでも、お得に運用できると思います。私の方でもじっくり整理していきたいと思うので、また良い情報があれば共有します。

個人的には、何枚もカードを持ち歩くのは嫌なので、カードそのものを廃止してスマホで支払いが全部済むようになって欲しいなと思います。

(書いた人:川原裕也