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外部の会社・スタッフさんに依頼する前に。会社員が知っておくべき下請法やりがちNG事例4

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この記事を書いている私の生業は、編集・ディレクターです。その仕事柄、フリーランスの編集者やライター、作家の方、イラストレーター、デザイナー、フォトグラファーなど、様々な方たちとお仕事をする機会があります。

かくいう私も現在は個人事業主の立場であり、フリーランス。以前は、比較的コンプライアンスに厳しい職場。様々なスタッフさんに仕事をお願いするうえで、最低限知っておくべき「下請法」に関する研修なども受け、基本的な知識については知っているつもりでした。

下請けほど下請法を知らない事実

しかし、2年前に独立していざ自分が仕事を受ける立場になり、様々な会社様から仕事をいただくようになると、下請法というものがほとんど認知されておらず…。しかも意外なことに、出版社やポータルメディアの運営会社よりも、同じ立場であり、本来なら知っておくべき制作会社の方からいただく仕事の方が下請法に反する発注が多いことに驚きました。

私も含め、コンテンツ製作の中流~下流で仕事をする人たちのなかには、違法な取引に悔しい思いをしている人はたくさんいます。しかし、その半面で、自分たちも下請法に関して正しく理解していないがゆえに、悪気もなく“うっかり下請法違反”していることもあるのです。

下請けこそ、きちんと正しい下請法を理解し、自分たちが脱・下請けいじめっ子にならなければ!そのような状況で、下請けいじめという悪しき慣習がなくなるわけがありません。

具体的には、どんな下請法違反が起こりやすいのか。以下、発生しやすいNG事例で下請法を復習しましょう

事例その1「支払いの直前になって見積金額から値下げをする」

例えば、「制作費全体が安くなっちゃって、うちの会社のもらいも悪くなったから、アナタへの支払いも下げたいんだけど」というケース。これは「下請代金の減額(第1項第3号)」といって、親事業者(発注する側)の禁止行為のひとつ。親事業者は、下請け事業者に責任のない理由によって減額をしてはいけません。

やりがちその2「発注時と違う内容になったから、修正して」

例えば、「発注時にはAの方向性で」と説明したものの、その後社内会議で「Bの方向性で」と変更になるようなケース。この時に親事業者が発注の取消や発注内容の変更を行ったり、納品後にBの方向性でやり直しをさせるのは違反行為「不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止(第4条第2項第4号)です。厳密には、親事業者は再度Bの方向性で別の発注をしなければなりません。当然、その分費用は発生します。

やりがちその3「社内プレゼン用の資料代わりに作って…」

「不当な経済上の利益の提供要請の禁止」(第4条第2項第3号)です。業務としてコンサルティングのような形式で依頼している場合は例外ですが、そうでない場合はNG行為。事業者はその業務を代行することで、通常業務により得られる利益が減っていることになります。

やりがちその4「A社さんは〇〇円でやってくれたからあわせて!」

例えば「ネット上で検索したらもっと安い金額でやってくれる会社があったからこの金額にしてくれないと取引をしない」と、相場よりもかなり低い金額を提示するのは買いたたきという行為であり、禁止行為です(第4条第1項第5号)。

その他にも、「発注されたものを納品したにもかかわらず、納品を拒む」「納品後60日以内に制作料金が支払われない」なども、下請法違反に当たります。

さて、実際に業務をしてみると、たとえばその2のような、依頼時と状況が変わり修正が出ることはおおく、相手との関係性によっては苦にならないことも事実です。親事業者としても、下請けいじめをしたいわけではないけれど、社の方針上苦しいお願いをしなければならないときもあるでしょう。そんな時こそ、重要なのは普段のコミュニケーションと、依頼の仕方。

例えば、「納品後にこのようなことを依頼するのは誠に心苦しいのですが…」など、メールの書き方ひとつでも相手の気持ちをくみ取った依頼の仕方はできるはずです。これまでの経験からすると、そういう言いにくいことこそ、逃げずに電話や体面などの方が伝わる気がします。

なにより、普段から仲の良い関係を構築して、そういうことが言いやすい関係性を作り上げておくことがベストです!

(書いた人:考務店)