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ユーグレナ社が販売するミドリムシの入った食品 全12種類の試食レビュー

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お得意の長文ですみません。。。

昨今、話題となっているユーグレナ(ミドリムシ)は、59種類の栄養素を含んだ「藻の一種」です。(ミドリムシと名前が付いていますが、虫ではありません)

豊富な栄養素を含んだユーグレナを使って、東証一部上場のユーグレナ社は、健康食品をはじめとする様々な商品を「ユーグレナファーム(ネット通販)」で販売しています。

その代表商品が、ユーグレナファームの緑汁なのですが、実はこの商品、私自身も今年から定期購入していて、毎日飲んでいます

最近、毎日ユーグレナを飲んでいる中で、他の商品も試したいと思うようになりました。そこで、どうせなら全部買ってみようと考え、今回お試しで、ユーグレナファームで扱っている全食品を購入したのでレビューします。

前半は製品に関する話で、後半はユーグレナ社のビジネスモデルや経営ビジョンに関するお話です。

■ユーグレナ社のミドリムシ商品に関するお話

■ビジネスモデルとビジョンに関するお話

3万円あればユーグレナ社の商品がぜんぶ買える

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今回購入したユーグレナ製品は以下のとおり。

・ユーグレナファームの緑汁(4,200円+税)
私が毎日飲んでいるユーグレナの定番商品、31日分。

・ユーグレナ・プラス(6,400円+税)
カプセルに入ったサプリメント製品、31袋。ちょっと高価。

・石垣みどり米(800円+税)
うるち米をユーグレナでコーティング。2合でこの値段。

・八穀みどり米(950円+税)
上記の石垣みどり米に七穀米を混ぜたもの。2合入り。

・石垣みどり塩(700円+税)
ゴーヤカンパニー社の石垣の塩にユーグレナをブレンド。

・石垣うまみ塩(800円+税)
上記の石垣みどり塩にブラックペッパーとバジルを加えたもの。

・ユーグレナ・バー(1,200円+税)
カロリーメイト的なクッキーバー。おやつ感覚で食べれます。

・ユーグレナカンパン(380円+税)
緊急時の食品として有名なカンパンにユーグレナを入れたもの。

・ユーグレナ・バジルペースト(950円+税)
バジル、ガーリック、ユーグレナなどを練り込んだペースト。

・飲むユーグレナ(7,200円+税)
コンビニやスーパーでも売っている商品。公式通販は30本から販売。

・ユーグレナ・ファームのきなこねじり 5袋セット(1,500円+税)
きなこ菓子にユーグレナを練り込んだもの。1袋から注文可能。

・石垣 緑酒(2,381円+税・送料込み)
ユーグレナとシークワーサーを泡盛につけて作ったお酒。
石垣 緑酒のみ送料込みのお値段となっています。

今回は食材に絞ってレビューしたかったので、ユーグレナキャンドルは購入していません。また、ギフト用の詰め合わせセットも販売されています。話題性の高い商品だけに、プレゼントであげると喜ばれると思います

公式ネット通販「ユーグレナファーム」では、購入金額5,000円以上で送料無料、5,000円未満の場合は一律で500円の送料がかかります。また、定期購入商品に関しては、送料無料の扱いです。

おそらく配送の関係だと思いますが、「石垣 緑酒」だけは別注文する必要があったので、2回に分けて注文しています。

今回お支払いした合計額は税込みで29,657円。
3万円以内に収まりました。

ただ、金額の半分以上は「飲むユーグレナの30本セット(7,776円) 」と「ユーグレナファームの緑汁4,536円 」、「ユーグレナ・プラス(6,912円 )」の3つによって占められています。

今回はレビューを意識して全部買いましたが、このうち、

  • 飲むユーグレナはコンビニで1本から買える
  • 緑汁は初回1週間分を980円でお試しできる

と、安く入手することもできます。

ユーグレナ・プラスはサプリメントなので高いのは仕方ないのですが、これら3つの商品を除外して、さらに今回5つ購入したきなこねじりを1つだけ注文した場合、1万円以下で実質的にすべての商品を試すことが可能です。

また、ユーグレナ社は上場企業なので、誰でも株式を購入できます。株主優待制度が実施されており、株主になればユーグレナファームの緑汁の割引券が最大6,000円分もらえます。

ユーグレナ社のビジネスモデルについては後ほど詳しく解説しますが、非常に将来性の高い起業だと思うので、株式購入を検討してみても良いと思います。

全12種類のユーグレナ社製品をレビュー

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ということで、現時点で販売されている全12種類のユーグレナ社製品(食品のみ)をレビューしたいと思います。普段からユーグレナの緑汁を飲んでいるので、ミドリムシがどういった味なのかは熟知しているつもりです。

ユーグレナファームの緑汁

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ユーグレナの定番商品となっている「ユーグレナファームの緑汁」は、31日分が入って4,200円+税です。一本あたりの値段は135円。ただし、定期購入すると10%割引(送料込み)となるので、実質的には一本あたり119円のお値段です。

初回注文分に限り、お試し商品(7日分で980円)が購入できます。

このように1本ずつパッケージされているので、旅行や出張にも持っていけます。
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銀の包を破ると、中身はサラッとした緑色の粉です。
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味は青汁と同じ、緑茶系です。
青汁ってマズい印象を持っている方も多いと思いますが、緑茶を濃くしたような味なので、普通に飲めます。

私はいつもお水で溶かして飲んでいますが、牛乳や野菜ジュース、フルーツジュースと割っても美味しいとのこと。

ユーグレナファームの緑汁は、現時点ですでに定期購入者数が6万人を突破しています。(緑汁とユーグレナプラスの合計数)

ユーグレナ・プラス

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ユーグレナにビール酵母、有胞子性乳酸菌を配合したカプセルタイプのサプリメント。サプリメント製品なので、高価です。

31日分で6,400円+税。一日あたり206円となります。こちらも定期購入で値段が安くなります。毎月1箱の定期購入で、お値段は5,760円+税。

1回分(3錠)がパッケージされているのは、お年寄りへの配慮も兼ねているのでしょうか?
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ユーグレナファームの緑汁とユーグレナプラスが、ユーグレナ社の主力商品となります。

石垣みどり米

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うるち米をユーグレナでコーティングしたお米。2合で800円+税、1合あたり400円となります。
例えば、あきたこまち10kg(約66合)で3,000円ぐらいなので、1合あたり45円程度と考えると、石垣みどり米は結構なお値段がします

実際に食べてみましたが、味は普通のお米とさほど変わらないです。
ユーグレナの香りがほんのりするかな?という程度。味気ないので後述する「石垣みどり塩」を混ぜて食べました。
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無洗米なので、お米を研がずにお水を入れてそのまま炊きます。
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八穀みどり米

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上記の「石垣みどり米」に七穀米を混ぜたもので、2合で950円+税。

石垣みどり米の他に、緑米、赤米、押し麦、黒米などが入っており、より栄養素の高いお米に仕上がっています。

もはやユーグレナの香りはほとんどしませんが、普通に美味しいので、おすすめしたい商品の一つです。

石垣みどり塩

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石垣で食塩を作っている「ゴーヤカンパニー」という会社とのコラボ商品。味はただの食塩ですが、ほのかにユーグレナの香りがします。

お値段は35gで700円+税。
一般的な食卓塩が100gで70円ぐらいであることを考えると、とんでもなく高いわけですが、食卓塩ってそれほど頻繁に買うものではないので、個人的にはおすすめしたい商品です。

緑汁やユーグレナ・プラスよりもお手軽な値段で、日常生活にミドリムシを取り入れることができます。

石垣うまみ塩

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こちらも個人的におすすめしたい商品です。
内容は先ほどの「石垣みどり塩」にブラックペッパーとバジルを加えたものです。

塩コショウの変わりとして、料理に取り入れやすいですし、そのまま舐めてもすごく美味しいです。

値段は800円+税。

ユーグレナ・バー

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カロリーメイトと同じような、バータイプのクッキーです。
普通にお菓子としても食べられますし、小腹が空いた時の間食にも使えます。

6本入で1,200円+税。
1本あたり500mgのユーグレナが入っています。(500mgは一日の推奨摂取量)

だんだんおすすめ商品ばかりになってきましたが、これも美味しいのでおすすめしたい商品です。

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ユーグレナカンパン

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カンパンって久しぶりに見かけました。
非常食として有名なカンパンは、空腹を満たすことができる安価な食品です。(380円+税)

モントワールというお菓子メーカーとの共同企画商品。
先ほどのユーグレナバーには「1本あたり500mgのユーグレナ」が入っていましたが、こちらのカンパンには「1缶あたり500mg」のユーグレナが入っています。

味は至って普通のカンパンですが、空き缶がオシャレなので贈り物としても喜ばれそう。こちらも、おすすめの商品です。

一缶の中にいくつか入っている甘い「氷砂糖」が美味しかったです。(氷砂糖にはユーグレナは入っていませんが。。)

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ユーグレナ・バジルペースト

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バジルの匂いが結構きついペーストです。
950円+税。

料理の調味料として使ったり、そのままパンなどに塗って食べることもできます。が、とにかく油とバジルがすごいので、今回購入した商品の中で、一番取り扱いに困りそうな品。

少し蓋が固かったので、力を入れて開けたのですが、開封時に少し吹きこぼしてしまって、床が油だらけになってしまいました。。

飲むユーグレナ

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コンビニでも売っているミドリムシ入りのドリンク。
現在は、Amazonなどでも購入できます。

公式ネット通販「ユーグレナファーム」では、30本単位での注文となるので、すごく高いです。。。
お値段は30本入り(15本入りのダンボール2ケース)で7,200円+税。

一本あたりの単価は240円+税ですね。
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ネット通販は30本単位での注文となっています。
ダンボール箱2ケース分が届きます。
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甘い野菜ジュースに青汁っぽさを足したような味です。
まずくはないので、何本でも飲めますが、あまり好きな味ではないです。

ユーグレナ・ファームのきなこねじり

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きなこと水飴を混ぜたお菓子に、ユーグレナをプラス。
正直言って美味しくはないんですが、食感がくせになります。美味しくはないんですけど、甘い和菓子なのでパクパクいける感じです。なんと、全部手作りで作っているのだとか。

こちらは一袋300円+税なので、おすすめしたい商品です。
5袋セットで1,500円、15袋セットで4,500円、いっぱい買っても割引はありません。

美味しくないを連呼しましたが、今度何かを注文する機会があったら、きっとついで買いしちゃうと思います。

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石垣 緑酒

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ユーグレナとシークワーサーを泡盛につけて作ったお酒。
こちらは必ず単品での発送となるので、送料込みの値段で2,381円+税です。

私はお酒があまり飲めないので、水割りで軽く飲んでみました。スッキリとした味わいですが、ウマいという感じではありませんでした。まあお酒が元々得意ではないので、アルコールが好きな方は一度試してもよいかもです。

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以上、12品が今回買わせていただいたユーグレナ商品です。

ユーグレナは一体何がすごいのか?

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私が小学生くらいの時は、理科の授業で「ミドリムシ」という言葉を聞いたことがある程度でした。日本ではミドリムシとして知られていますが、学術では「ユーグレナ」と呼ばれており、ニュースなどを見ても、最近はユーグレナと呼ぶ事のほうが多いです。

ユーグレナ藻(ユーグレナそう、Euglenophyceae)は鞭毛虫の一群で、運動性のある藻類として有名なミドリムシを含む単細胞真核藻類のグループである。

参照:Wikipedia

ユーグレナ自体は昔から存在が知られているものなので、目新しいわけではありません。しかし、

  • 59種類の栄養素がバランスよく含まれている
  • 2005年に人工的に大量培養に成功した(ユーグレナ社が世界初)

といったことから、大きく脚光を浴びる存在となりました。

人口増加等の影響により、世界での食料不足やエネルギー不足が問題視されるケースがあります。未来のことはまだわかりませんが、天変地異によって一時的な食料・エネルギー不足に陥ることは、これまでも、そしてこれからも起こりえる問題です。

もし、そのような時に、バランスの取れた食料とエネルギーを安定的に供給できる技術があれば、これらの問題は解決するはずです。現在は製造コストが高いユーグレナですが、研究開発が進んで、「より短期間に、より安く」作れるようになることが期待されており、今この技術が注目を浴びているというわけです。

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体内への吸収率が高い

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ユーグレナは藻の一種ですが、植物と動物の性質を両方兼ね備えています。通常、植物は「細胞壁」に覆われており、これがあると人間が摂取しても、体内への吸収の妨げになります。しかし、ユーグレナの場合は、細胞壁がないため吸収率が高く、ユーグレナ社では「植物性、動物性の両方の栄養素を消化率93.1%で効率的に吸収できる」としています。

また、天然物質「パラミロン」を有しており、これはコレステロールなどの不要物を吸収して排出する役割をしてくれます。体内物質だけでなく、二酸化炭素を吸収する能力も確認されています。

ミドリムシは植物と同じく光合成によって育つので、「太陽の光、水、二酸化炭素」はミドリムシにとっての「エサ」のようなものです。むしろ、二酸化炭素を与えた方がミドリムシの増殖が早かったという結果も出ているくらいなので、驚きです。

ユーグレナは食品だけでなく、化粧品への応用も行われています。ミドリムシを加水分解することで作ることができる「リジューナ(ミドリムシエキス)」は、紫外線からお肌を守ったり、美肌作りには欠かせないコラーゲンの合成を促進させる働きがあります。

後述するレビューにも、髪質・肌質の改善についてのコメントがありました。

食べると本当に効果があるのか口コミを探ってみた結果

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ユーグレナを摂取していると、本当に効果があるのか?
ということで、安定の2chに頼って口コミを探ってみました。

錠剤の買って試してみた
いっつも寝起きはダルくて二度寝か肩痛いとか
不調だったんだけど飲み始めて翌日から明らかに目覚めがよかった

自分は運動誘発性の小麦アレルギーで
これに粉末還元麦芽糖が入ってたの気付かなくて
蕁麻疹出だしたから3日でやめたんだけど
やめた途端また寝起きが重い
効果あったってことなのかな
頑固な便秘だけどお通じとかは特に変わらなかった

これだけは続けようと思ってる
髪が丈夫になった

飲みはじめは肌が荒れて吹き出物が大量発生して
顏中がかゆくてかゆくて仕方なかった
顔全体がざらざらになって、朝起きたらさらに吹き出物が増えているという
状態だった
化粧品が悪いのかと思ったのだけど、特にその時期変えていなかった

ネットで調べてみたら青汁やグリーンスムージーで好転反応が出たというのをいくつか見て
それかも・・と飲み続けた結果、10日めくらいから肌荒れは治まってきて
その後はとても肌は綺麗になりました
好転反応というものを信じているわけではないけど、あの時辞めなくて
よかったなぁと思う

ユーグレナファームの緑汁を飲み始めた。
足のむくみが和らいだので
お試し版が終わったので1か月分購入した。
もう少し様子見てみようと思う。

参照:ユーグレナについて

じゃあ、ユーグレナファームの緑汁を毎日飲んでいる私自身はどう感じたのかというと。。。
ハッキリとした効果は確認できていないものの、なんとなく飲み続けているという感じです。。。
ただ、毎朝これを飲むと、その日の体調は優れる感じがします。

最近、いろいろなサプリメントを試していて

  • ユーグレナファームの緑汁
  • SBIアラプロモのALAプラス
  • 協和発酵バイオのアルギニン

の3つを飲んだり、飲むのをやめてみたりしています。
他の2つについては、機会があれば改めてレビューしますが、このうち「ユーグレナの緑汁」と「ALAプラス」が一番体調の変化を感じられる気がするので、継続して飲み続けています。

こういったサプリメント系の製品は、明確にこれが改善したという効果がわかりにくいですし、逆に明確な効果があると、ずっと飲み続けないといけなくなるので、ちょっと怖いですよね。。まあ、依存性のあるものではないので、体験も兼ねて、あれば飲むし、なくても全然オッケーぐらいの構えでいます。

ユーグレナの目標は飛行機を飛ばすこと

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ユーグレナ(ミドリムシ)が栄養素を豊富に含んでいることから、ユーグレナ社は様々な食品にミドリムシを活用して、健康食品として販売しています。しかし、この会社が掲げているビジョンは健康食品を売ることではなく、ユーグレナをバイオ燃料に応用して飛行機を飛ばすことなんです。

ここにユーグレナの真の狙いがあるということで、続いて同社のビジネス面に迫ってみたいと思います。

ユーグレナ社は2012年の9月に上場しました。
バイオベンチャーとしては珍しく、一貫して黒字経営を続けている会社です。

ユーグレナ社の業績をグラフで表したもの。(2015年9月期は見込み)
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このグラフを見て、ピンと来た人はいるでしょうか?
実は、売上は著しく伸びているのに、利益が全然上がっていないんです。

これは、ユーグレナ社が食料品の販売で得た売上と利益を、バイオジェット燃料の研究開発に投資しているからです。あえて利益を出さずにかろうじて黒字を続け、浮いたお金をビッグビジネスに投資しているという図式。

ユーグレナのサイトにあったわかりやすい画像がこちら。

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「バイオマスの5F」という考え方があります。
再生可能なバイオマスは、再生するほど質が劣化していきます。(ビデオテープやカセットテープのようなものですね)

なので、最初は質の高い食品などを提供し、再生を繰り返すことで徐々に質の悪い用途に使っていく、最終的に燃料として燃やして破棄するというわけです。ユーグレナ社の事業戦略も、バイオマスの5Fに基づき、重量単価(kgあたりの売価)の高いものから低いものに事業展開していく方針です。

バイオマスを利用する際のもうひとつに考え方が、カスケード(Cascade)利用です。カスケードとは、滝という意味ですが、バイオマスをまず原料として活用して製品として利用し、それが劣化したときに、燃料として利用するというように、段階的に質の高いリサイクルから、質の低いリサイクルへとくりかえし利用し、バイオマス資源を大切に使おうというものです。 たとえば、木屑をパーティクルボードとして利用し、ボードとして利用できなくなったものを燃料として利用するなどをカスケード利用の例としてあげることができます。 同じような意味で、付加価値の高いものから順に使っていこうという考え方を示したものに「バイオマスの5F」があります。

http://www.biomass-hq.jp/documents/introduction/qa

ユーグレナの事業が生み出す利益のイメージ図がこちら。

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参照:ユーグレナの事業戦略資料

すでに、ユーグレナファームのドッグフードなんかも販売しています。
もちろん、事業が上記の計画通りに進むとは限りません。本当に将来バイオジェット燃料に使えるほど単価を下げられるのか、それだけ多くの大量培養ができるのかなど。ただ、やろうとしている事業にはとても夢があると思います。

まだまだ研究開発途上ですが、すでにユーグレナは数多くの大企業に注目されており、

  • 清水建設(環境浄化技術の共同研究)
  • ANA(バイオジェット燃料)
  • 電通(プロモーションと企画?)
  • 東京センチュリーリース(ファイナンス)
  • 伊藤忠商事(食品流通)
  • 日本コルマー(化粧品)

といった会社と資本提携を結んでいます。

自動車メーカーのいすゞとは、駅から工場までの距離を、ミドリムシのバイオ燃料で作ったバイオディーゼル「DeuSEL(デューゼル)」を使ったシャトルバスで運行しています。


いすゞ×ユーグレナ社

バイオ燃料の動画はこちら。

ミドリムシを培養しているのはユーグレナ社だけではない

ミドリムシ製品でユーグレナ社が圧倒的なシェアを誇っているのは事実です。(現時点で商業大量培養を実施しているのは世界でもユーグレナ社だけ)
しかし、ミドリムシ事業は決してユーグレナ社の専売特許というわけではなく、すでにライバルも登場しています

それが、神鋼環境ソリューションという会社。ミドリムシの大量培養に成功したことを2014年に発表し、2016年度にミドリムシ食品のリリースを計画しています。

神鋼環境、ミドリムシの量産技術確立 16年度にも食品向け

友人などにユーグレナの話をしても、名前は知っているという人が多かったので、認知度や市場は着実に大きくなっていると思います。

将来は10億人の栄養失調問題を解決する

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ユーグレナの創業社長、出雲充氏は35歳の若手経営者です。
去年、テレビ東京のカンブリア宮殿に出ていたのですが、司会の村上龍さんからミドリムシオタクと言われていたほどの変わり者です。。。(去年の放送は有料ですがテレ東のビジネスオンデマンドで閲覧できます)

出雲社長がユーグレナ社を立ち上げようと思ったのは、大学生の時にバングラディッシュに行ったことがきっかけです。バングラディッシュには、肉や魚といった栄養豊富な食材が少なく、実に国民の20%が栄養失調となっています。

出雲社長が当時バングラディッシュを選んだきっかけは、アフリカに行きたかったが遠かったという理由。新興国で食べ物がないと思い、お土産としてカロリーメイトを大量に持って行ったそうです。しかし、実際には空腹で困っている人は全くおらず、空腹ではなくて栄養が足りなくて困っているというのが、バングラディッシュの現状でした。

この事実を知った出雲社長は、「栄養豊富な食材はないか?」と考え、その解決策として出会ったのが「ユーグレナ(ミドリムシ)」だったというわけです。しかし、ミドリムシは当時、大量培養をすることができませんでした。結局、大学卒業後に出雲社長は銀行に入行し、休みを利用してミドリムシの研究を続けました。

ミドリムシ業界の様々な権威に会う中で、銀行員の片手間で研究しているようではダメだと思い、脱サラして起業し、株式会社ユーグレナの設立に至ったというわけです。

実はホリエモンが最初の出資者

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しかし、バイオベンチャーの研究開発にはとにかくお金がかかるわけで、当然出雲社長もお金を持っているわけではありませんでした。

ユーグレナ社に出資してくれる会社を探していた時に、ホリエモンこと堀江貴文氏と出会い、出資を受けます。当時のライブドアが運用していたバイオファンドが、一番最初にユーグレナに出資したのだとか。

ちょうどこの頃に、ユーグレナは世界で初めて、ミドリムシの大量培養に成功します。

参照:ホリエモン「ユーグレナとライブドア事件の意外な因果関係」

ホリエモン個人も出資していましたが、上場前か上場後か、安い所で売っちゃった的なことを言ってた気がします。(ユーグレナ株は上場後、時価総額が10倍以上になるほど上昇した)

ちなみに、この当時はライブドア事件が起きる前だったので、ライブドア事件後、ユーグレナ社も取引の話がなくなるなどの影響を受けます。

その後、ミドリムシ商材を扱ってくれる会社をたくさん訪問し続けましたがどこに行っても相手にされず。。。結局500社目となった伊藤忠商事が取り扱いを決めてくれたことがきっかけで、次々に取引先が増えていったそうです。

↓この記事面白いのでおすすめです。
ユーグレナ・出雲社長が信じる「459回挑戦したら99%成功する法則」

ユーグレナGENKIプログラム

上場後にスタートしたユーグレナGENKIプログラムは、設立のきっかけとなったバングラディッシュの子供にユーグレナ入りのクッキーを届けるプログラムです。

ユーグレナ社の商品が1つ売れるごとに、クッキー1食分(6枚入り)が寄付される仕組みです。1食分のクッキーは10円程度とのことですが、ユーグレナでは毎日2,500人の小学生にクッキーを配布しており、年間では1,000万円近いコストがかかる計算になります。しかし、出雲社長はどれだけお金がかかっても、このプログラムをずっと続けていく方針とのこと。

世界には栄養失調の子供が10億人いると言われており、10億人の栄養失調問題を解決することも、ユーグレナ社のミッションの一つです。

コーポレートメッセージは、
バイオテクノロジーで昨日の不可能を今日可能にする。

ということで

私はITをはじめとするテクノロジーの進化にとても興味があります。人によっては、テクノロジーの進化が怖い、古き良き時代が失われることに抵抗感を感じるという人もいると思います。

しかしそれは、自分が今恵まれているからこそ言えるものであると私は思います。今、自分が恵まれているのは、過去のテクノロジーの進化があってこそです。

それこそ50年ぐらい前は結核で人がバタバタと死んだり、覚せい剤などの麻薬に対する知識が一般に普及していなかったり、自動車や家電も高級品でした。

私が今年留学していたフィリピンでは、いまだに手で洗濯物を洗い、お湯なんて出ないので、シャワーで水を浴びるのが一般的なのだそうです。日本に住んでいる私たちからすると、信じられないほどの差が、そこにはあります。

現代に関して言えば、もし自分の大切な人が末期がんになってしまったら、確実な治療法がない現代の医学にあなたは嘆くはずです。

テクノロジーも医療も、そして知識も、常に進化し続けながら、時代は進みます。

ユーグレナは今でも十分に大成功した企業です。
健康食品を売って得たお金を利益に変えれば、すぐに大きな黒字が出せる会社です。

しかし、ユーグレナはそれをせずに、リスクを取り続けています。
バイオジェット燃料といえば聞こえはよく、先々は夢いっぱいと言えるものの、それが本当に実現するかは不明で、失敗の可能性が常に混在しています。

成功者でありながらもチャレンジャーであり続ける。
そういう姿勢に共感が持てます。

このような、情熱を持った会社がもっと増えればいいと思いますし、もっといろいろな形で応援していきたいなと思います。


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参照:

(書いた人:川原裕也

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