今日は8月9日。「今日からお盆」という人も多いのでは無いでしょうか。
実はお盆は帰省や旅行で不在になる家が多くなり、空き巣や泥棒にとっては好都合な時期です。5月から7月にかけては空き巣の発生件数が下がるのですが、8月を境に上昇します。
空き巣被害を減らす対策としては、カギの施錠など日頃の防犯対策が大切ですが、実は普段使っているTwitterやFacebook、LINEなどのSNSが空き巣や犯罪を呼ぶきっかけになることも。
イギリスで元空き巣へのアンケート調査を行なった所、約8割が「ターゲットを特定する時にFacebookやTwitterを使う」と証言しています。英語では"cybercasing"「位置情報サービスを悪用して空き巣に入る家を探すこと」という意味の単語があります。
自分の投稿が「長期不在なう」と空き巣や犯罪者に悪用されない為に知っておきたい、SNSを利用する際の防犯対策をまとめてみました。
危険から身を守るSNSの使い方
詳細な予定を書き込まない
「明日から1週間帰省する」「お盆休みはハワイに行く」など外出予定を書くと「長期間留守にする」ということがすぐに分かってしまいます。
半日や1日だけ出掛けるのであれば、仮に空き巣に入られたとしても時間の特定は難しくありませんが、数日~数週間の長期不在の時に空き巣に入られてしまうと……。
「○○なう」の実況報告は避ける
何気なく呟かれる「○○なう」は、例えば「お腹減ったなう」「眠いなう」くらいであれば、全く問題ないのですが「台湾なう」「家族旅行で沖縄なう」など、明らかに不在で自宅近辺から遠い場所に関して呟いていれば、今空き巣に入ってもすぐに戻ってこないことが丸わかりです。
「『渋谷 なう』と呟いた人を特定しよう」という実験結果を公開している記事があるのですが、本当に個人を特定しているので、下手なホラーよりも怖いです。
帰宅してから思い出を語る
「旅行の思い出を語りたい」という時は、事後報告の形が一番安心です。
「この間、○○○に行ってきた」「前に行った所の○○○がスゴかった」とした方が、TLを埋めることなく、自分にとって必要な思い出だけをまとめられます。「最近はTwitterやFacebookばかり使って、ブログの更新をしていない」という人は、事後報告型の方がブログネタ向きです。
顔写真を載せない
上記で紹介した記事では「こんな人は個人を特定されやすい!」として「Twitterアイコンを本人画像にしている」「プロフィール欄に身体的な特徴を掲載している」を挙げていますが、その通りだと思います。
有名無名を問わず、プロフィール画像に自分の写真を躊躇なく使う人は多いのですが、下手すると犯罪に巻き込まれるかもしれません。
具体的な地名や場所を書き込んでいれば、顔写真から相手を見つけて後をつけて、住んでいる所を確認。SNSの投稿を見ながら、留守中を狙って空き巣に入る……ということも難しくはありません。
空き巣に入られて金品を盗られるくらいであれば、まだ良いのですが、在宅中に危害を加えられたり、カメラや盗聴器を仕掛けられたりする可能性も考えられます。
今の時期だと「○○○の花火大会なう」を顔写真と分かりやすい場所付きでリアルタイムに投稿すれば、個人特定は簡単にできます。
位置情報(ジオタグ)はOFFにする
ジオタグとは所在地のデータを投稿内容に追加して、どこから投稿しているのか知らせる機能のこと。
自分では場所について何も言っていなくても、現在位置がバレてしまいます。
Twitterの場合は「設定→セキュリティとプライバシー→ツイートに位置情報を追加」でオン・オフを切り替えられます。位置情報の昨日は初期設定でOFFになっていますが、念の為に確認しておくと良いです。位置情報を公開した呟きを過去にしていた場合でも [すべての位置情報を削除] でリセットできます。
TwitterやFacebook、Amebaブログなどの大手サービスでは、投稿した写真に位置情報が付いている場合、自動的に削除されるので安心です。ただし他の写真投稿サイトが対応しているとは限らないので、自衛するようにしましょう。
写真に位置情報を付けない設定方法
【Android】
カメラアプリ→設定→オプション→GPSまたはgeo-tag(ジオタグ)をオフ
【iPhone】
設定→プライバシー→位置情報サービス→「カメラ」をオフ
私のカメラアプリを調べてみると、ジオタグがオン状態になっていました。位置情報は「この写真、どこで撮ったっけ?」と思った時に、地図表示や詳細で場所が確認できるのがメリットですが、写真投稿や写メールなど自分の手元から離れた時に悪用される可能性もあります。
最後に
SNSを利用していると、自分と周りの人しか見ていない錯覚に陥ることがありますが、実はフォロー外や友達外からも「言わないだけで、見られている」という場合が少なくありません。
また残念ながら周りの人が全員危害を加えない人だとも限らず、過去の事件の中には「知人や友達が犯人」というケースもあります。くれぐれもSNSの利用には注意しながら、より良いコミュニケーションツールとして使うことが必要です。
ちなみに空き巣などの住居侵入窃盗の場合、無施錠の窓やドアから侵入するケースが4割以上を占めます。外出の際はしっかりカギをかけるようにして下さい。
(書いた人:昼時かをる)
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