「現地の言葉は良く分からないけど、海外旅行へ行ってみたい」「一人旅を計画しているけど、どの国へ行こうか迷っている」という人には「台湾での海外旅行に慣れていると、他の国に行った時に危ない」とも言われる台湾をおすすめします。
初海外旅行なら台湾をおすすめする5つの理由
- 片道3時間。飛行機代と物価が安い
- 漢字を読めばある程度理解できる
- 食文化が似ているので、食べ物が口に合いやすい
- 街の雰囲気が日本(博多など)に似ている
- 親日関係なく親切
片道3時間。飛行機代と物価が安い
初海外旅行で台湾をおすすめする理由の一つには「安くて、近い」ことがあります。
大阪(関西国際空港)から台湾(桃園国際空港)で飛行機で3時間弱。PeachなどのLCC(格安航空会社)を利用すれば、片道10,000円~20,000円で行けます。国内旅行で考えると大阪から北九州市まで新幹線で行った時と変わらない時間と料金なので「気軽に海外旅行へ行きたい」と思った時に台湾は便利です。1泊2日の短い観光でも「今回は観光メイン」「台湾料理を堪能する」など目的をきちんと決めていれば結構楽しめます。気候も日本と似たような感じで、時差も1時間しかないので、海外旅行でありがちな体調不良や時差ボケの心配をせずに済みます。
気になる物価は1台湾ドル=約3.5円で、日本の1/3くらいを考えておくと丁度良いです。台湾製の商品は確かに安いですが、日本製は日本で買うよりも割高感があります。台湾でも人気のスターバックスのコーヒーなどの値段はどちらも同じくらいです。
漢字を読めばある程度理解できる
台湾で使われている漢字は「繁体字(はんたいじ)」と呼ばれるもので、中国本土の画数の省略された「簡体字」とは異なり、日本で言う所の旧字体に似ているので、中国語が読めなくても書かれている文字を読めばある程度、何を意味しているのか分かります。ちなみに中国本土だと香港で繁体字が使われています。
逆に簡体字は省略され過ぎていて、日本人に馴染みのない文字が多いので「全く中国語は分からないが、中国圏に旅行に行きたい」という時は、台湾の方が漢字で困った思いをしにくいと思います。
実際に私は全く中国語が話せない状態で、美術館のチケットを購入した時は「學生1枚●●ND」と書いた紙と学生証、お金を受付の窓口に出して「One Universal Student」と言ったら、問題なく学生割引でチケットが手に入りました。
▲台湾新北市淡水区の紅毛城の説明書き。英語と合わせて読めば、内容がだいたい理解できる。
意外と英語が通じる
台湾はアジア有数の観光地でもあるので、英語表記を合わせた看板も多く「中国語が読めなくても英語が何とかできれば意味は分かる」という場面が多かったです。
「中国語が話せる>英語が話せる>日本語が話せる」という感じで、特に20~30代の若い人は英語が話せることが多く、私が台湾の人と言葉のやりとりをした時はほとんどが英語でした。発音も日本語なまりと似ているので聞き取りやすく、意思の疎通がしやすいように思います。
食文化が似ているので、食べ物が口に合いやすい
日本でも台湾料理専門店があるくらい馴染みのある所だけあり「日本でも食べたことがある味」や「日本では食べ慣れない味だけど美味しい」という食べ物に多く出会います。
ただし食文化が似ている分「紅茶でもないお茶に砂糖が入っている」「物凄い異臭がする食べ物(臭豆腐)」など日本と全く味の好みが違う食べ物と出会った時の衝撃がすごいです。
▲セブン-イレブンやファミリーマートはどこへ行っても良く見かける
「どうしても日本で食べ慣れた物が食べたい」という時は、台湾に進出しているファミリーマートやセブン-イレブンの日本のコンビニやマクドナルド、スターバックスなどのチェーン店を利用すると満足度が高いと思います。
▲フィッシュバーガーとポテト、ドリンクのセット
私は海外旅行に行くと各国のマクドナルドを食べるようにしているのですが、台湾のマクドナルドは「世界各国のマクドナルドでも美味しい」と言われる日本のマクドナルドに一番近い美味しさがありました。
街の雰囲気が日本(博多など)に似ている
台湾の都市部に行くと、日本とほとんど変わらない街並みになっています。
日本語さえ話さなければ日本人が紛れていても違和感がなく「何か博多に似ている」と言った人もいたので、繁体字の看板の文字さえなければ、日本の地方都市に近い雰囲気を味わえます。ただしバイクの量は日本と比較にならないほど多いです。
「アジアンテイストあふれる台湾っぽい風景を見たい」という時は、観光地や寺院などに行く必要があります。
親日関係なく親切
「台湾は親日派が多い」とは良く聞く話ですが、正しく言えば「多くの人は普通に親切だ」の方が印象として正しい気がします。
私が体験した「台湾の人って親切だな」と感じたエピソードが覚えているだけで3つくらいあります。
1.故宮博物院へ行く時に「あっついな……」と日本語で呟いたら、お姉さんがいきなり近寄ってきて日傘に入れてくれた。
2.次の美術館へ行く為に地図を見ていたら、人がワラワラと寄ってきて「どこへ行くのか?」を尋ねられて、バス停の場所を教えてくれたかと思ったら、なぜか道行く人の車に乗せてもらい近場まで送ってもらった。
3.宿泊先の帰り方が分からずバス停で泣いていたら「どうしたのか?」と声をかけてくれた同世代のカップル。カップルの彼氏さん(年齡を英語で訊いたら私より年下だった)には、正しいバス停まで送り届けてくれただけではなく運転手の人に「この人は✕✕✕で降りるからその時に声をかけて欲しい」と説明してくれた。後、この運転手さんは泣いている私を見かねてポケットティッシュをくれた。
上記のケースは全て「中国語で話しかけられる→済みません。私は日本人で中国語分からないです→あらそうなのね!?」という感じだったので、日本人が困っているからと言うよりも「20歳そこそこの女性が困っているから話しかけた」という意味合いが強いのだと思います。
日本や他の国で地図を見たり、困った表情をしたりしても、誰にも声を掛けられなかったので、立て続けに親切にされた時は非常にカルチャーショックでした。
私に声をかけてくれた人々は素で親切だったので「目的地まで一緒に行こう」と言われて、のこのこついて行っても怖い目に遭ったり、何の見返りを求められることも無かったのですが、治安が良い所でも危機管理はしっかり持っておく必要はあるなと思いました。
ちなみに台湾は年上の人を敬う気持ちが日本人よりも強く、バスや電車でお年寄りが立っていると「どうぞ」と座席を譲る姿をそこかしこで見かけました。
最後に
「せっかくの初海外旅行は、ガツンとインパクトのある国へ行こう!」と遠くの国へ行く人も多いのですが、文化が似ているようで異なる台湾もなかなか魅力的な所です。
「中国語ができないのに台湾へ行っても大丈夫?」と心配に思うかもしれませんが、中国語ができなくても会話手帳、電子辞書、紙とペン、多少の英語能力などがあれば何とか意思の疎通はできます。実際何とかなりました。
私は何カ国か海外へ行きましたが「また行ってみたい」と一番思うのが台湾でした。「休みが数日取れるから、どこか海外逃亡したいな」と思った時「台湾」という選択肢を頭の片隅に置いてみてはいかがでしょうか。
(書いた人:昼時かをる)
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