3月は卒業式の時期。
先輩、後輩、先生、教授、彼女、彼氏……など様々な人に、今までお世話になった気持ちや、新しい門出をお祝いする気持ちを込めて「花束を贈ろう」と思ってみたは良いものの、具体的にはどのような花束を贈るのが良いのでしょうか?
「予算相場」や「花の持つ意味(花言葉)」「予約注文する際の注意点」など、素敵な花束を贈る為のポイントをまとめてみました。
予算相場
花束を贈る際に、一番気になるのが「予算はどれだけかかる?」だと思います。
卒業式で贈る花束の予算相場は300円~5,000円と正直ピンキリ。
贈る相手、使う花の種類や大きさ(ボリューム感)、持ち運びのしやすさによっても、値段は異なってきます。
300円~500円:一輪の花+ラッピング
花の値段やラッピングの豪華さでも変わりますが、300円~500円の予算では
- 花1輪
- 花1輪+かすみ草
の一輪花束が主流です。
一輪だけなので卒業式の当日に花屋さんに駆け込んで、ラッピングをしてもらっても大丈夫。
「他で大きな花束を貰うだろうから、自分は控えめにしておきたい」「さり気なく思いを込めて送りたい」「お金は無いけど、やっぱり花は送りたい」という時にも手頃な値段と大きさです。
花は1種類しか入らない分「花言葉」や「ラッピングに使うペーパーやリボンの色」、「一緒に送るプレゼント」にこだわって選びたい所ですね。
500円:ミニブーケ
- 花が3~4種類入ったミニブーケ
「花一輪とかすみ草だけでは、ちょっと物足りないかな……」「手提げや紙袋に入って持ち運びしやすく、一人暮らしでも飾りやすいような、小さめな花束を送りたい」という時は、ワンコインのミニブーケがおすすめです。
卒業式シーズンであれば、既にミニブーケの形で花屋の店頭で売られている場合も多いですね。
花の組み合わせは何パターンか選べると思うので、良さそうなものを選んでみて下さい。
ワンコインのミニブーケであれば、卒業式当日でも問題なく手に入ると思いますが、数が少なく値段が手頃だと、買いに行った時点で売り切れている可能性もあるので要注意。
1,000円~1,500円:こぶりな花束
- ミニブーケよりも丈や量があり、ちょっと見栄えが良い花束
「花束を贈った感」が出てくるのが、予算1,000円~1,500円の花束です。
ミニブーケよりも長さがあり、使う花の種類も増えたり変わったりして、更に豪華な印象になります。
この価格帯のサイズであれば、手に持っても紙袋に入れても持ち運びやすく、部屋で飾る時も大きめのコップや500mlのペットボトルを切ったものを花瓶代わりに使うこともできます。
2,000円~3,000円:一般的な花束
種類様々、色とりどりの花が入って「卒業式で贈る『きちんと感がある花束』と言えば、こんなイメージ」の花束の価格帯です。
「サークルやゼミ、部活でお世話になった先輩(後輩)に送りたい」という場合は、2,000~3,000円くらいが相場ではないでしょうか。
実際に私が花屋さんで「卒業式に渡す花束を考えている」と相談した際は「相場は3,000円くらいですかね」と言われました。
ただしこの価格帯になると、紙袋や手提げ袋に入れて持って帰るのが、ちょっと大変になるくらいのボリューム感が出てきます。
1Lや2Lのペットボトルを上部を切って花瓶代わりにする時、ちょうど良いくらいの大きさなので、一人暮らしの人にも◎。
また使う花の種類や量も多くなるので、複数の人に贈る場合は「予算はこれくらいで、何人分の花束が必要」事前に予約しておくのが無難です。
花屋の店員さんにオーダーメイドで花束を作ってもらう時は「予算の範囲内で(持参した)紙袋にすっぽり入るくらいの、高さとボリュームくらいの花束でお願いします」と言えば、花束の大きさや丈に関して柔軟に対応してくれると思います。
3,000円~5,000円:ボリューム感ある花束
豪華&ボリューム感ある花束
「ゼミの教授、学校の先生に送りたい」という場合は、3,000円~5,000円の価格帯の花束を贈ることが多いです。
額が大きくなるので、何人かで負担するのがおすすめ。
3,000円台でも5,000円台でも、同等のボリューム感は出せるので、使う花の種類によって値段が変わってくる所が大きいです。
あまり年が変わらない相手に贈る際は「結構、気合入ってるなー」と思われるくらいの豪華さと大きさがあるので「恋人の卒業祝いに贈る花束だから、他と差を付けたい」という時には、ちょっと奮発しても良いかもしれませんね。
一つの花瓶には収まりにくいサイズだと思うので、花束を2~4つに分けて、いくつかの花瓶に入れて飾ることが多いです。
5,000円以上
卒業式で贈る花束の相場は「300円~5,000円」あたり。
1つ5,000円以上の花束を贈る機会は、あまり無いと思いますが「値段が高い花ばかりを使って花束を作る」という場合は、5,000円以上も覚悟しておく必要があります。例えば「バラを30本使って花束を作りたい」という場合など。
もらった人が持って帰るのが、かなり大変なサイズになるので(車の助手席が占領されるくらい)、気軽に贈る分には不向きですね。
花言葉で選ぶ花の種類
1輪花束や特定の相手(恋人や友人)に贈る時は、ちょっと「花言葉」にも注目したい所です。
本人が実際に花言葉を調べることは無いと思いますが、色々な思いを込めて贈る花束だからこそ、花の持つ意味についても踏み込んで考えてみたいと思います。
花屋さんであれば花言葉に詳しい人も多いので「恋人に贈りたいので、良い感じの花言葉がある花を中心とした花束を作って下さい」と言えば、快く対応してくれるはずです。
チューリップ
全般:思いやり、博愛、名声
赤:愛の告白
ピンク:愛の芽生え、誠実な愛
黄:望みない恋、名声
白:失われた愛、失恋
ガーベラ
全般:希望、常に前進
赤:神秘
ピンク:崇高美
黄:究極美、親しみやすい
オレンジ:我慢強さ
白:希望、礼儀
カーネーション
全般:無垢で深い愛
赤:母への愛、愛を信じる
ピンク:女性の愛、熱愛
黄:軽蔑
白:純粋な愛、私の愛は生きています
バラ
全般:愛、美、温かい心
赤:あなたを愛しています、愛情、美、情熱、熱烈な恋
ピンク:上品、感銘、しとやか
黄:友情、愛情の薄らぎ、嫉妬
白:純潔、深い尊敬、私はあなたにふさわしい
マーガレット
全般:真実の愛、信頼、誠実
スイートピー
全般:門出、別離、ほのかな喜び、優しい思い出、青春の喜び
ユリ
全般:純粋、無垢、威厳
白:純潔、威厳
赤・ピンク:虚栄心
黄:偽り、陽気、飾らぬ愛
オレンジ:華麗、愉快、軽率
カサブランカ:威厳、純潔、高貴
ヤマユリ:荘厳
テッポウユリ:純潔、甘美、威厳
オニユリ:賢者、富と誇り
ササユリ:清浄、上品
クルマユリ:純潔、多才な人
カノコユリ:慈悲深さ、上品
スカシユリ:注目を浴びる、飾らぬ美
ヒメユリ:誇り
かすみ草
全般:清らかな心、無邪気、親切、幸福
ピンク:切なる願い、感激
花束を作ってもらう時のポイント
ハイシーズンであれば、価格帯ごとに既に花束やミニブーケの形で売られていることも多く、後は予算と見栄えの良さ、雰囲気などを加味した後は好みで選んでしまっても失敗はありません。
卒業式で贈る花束で人気なのは、色々な種類の花が入って、彩り豊かなもの。
「赤」「ピンク」「黄色」など、春らしい華やかなイメージの花束を選んでおけば、まず失敗しません。
では店頭に良さげな花束が無く「イチからオーダーメイドで花束を作ってもらう」という場合、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
贈る花束を考える
「普段、花束を贈ることが無いから、予算以外に何を伝えれば良いか分からない」という人は、花屋の店員さんに「贈る相手の特徴」を伝えることで、それに見合った花束を作ってくれます。
- 好きな花の種類
- 好きな色
- 性別
- 年齢
- 雰囲気・性格
- 一人暮らしor実家暮らし
- 持ち運び方(手、紙袋、自転車の前カゴ、車など)
例えば友人から「恋人に誕生日プレゼントを贈りたいのだけど、何が良いと思う?」と聞かれた時、贈る相手の人柄が分からないと何をおすすめして良いのか分かりませんよね。それが花束にも当てはまることです。
贈る人が決まっており「卒業式当日に花束を持って行くわ」と宣言しているのであれば、相手が好きな花や色について、事前にリサーチしておくのも有りですね。
またGoogle画像検索にて「花束 (特定のキーワード)」で出てきた画像を見せて「こんな感じの花束を贈りたいのですが、予算はどれだけかかりますか?」と質問してみると、店員さんにも「あぁ、こういう雰囲気の花束が良いのね」と伝わりやすいです。
▼例:「3000円 花束」で検索
事前予約は必要?
店頭にある花で花束を作ってもらう場合であれば、当日に行っても対応してもらえます。
事前に予約しておくのが良いのは、
「既に花束を贈ることが確定している」
「花束に入れて欲しい花が、いつもは店頭に並んでおらず、取り寄せが必要になる」
「すぐに花束を受け取って、会場に向かいたい」
「花束が一つではなく複数必要で、使う花の種類や量が多い」
「ちょうどお祝いの時期で、花屋の繁忙期に入る」
という場合です。
特に3月は卒業式や送別会など、何かと花束を贈る機会が多い時期なので、既に花束を贈ることが決まっていれば、予約しておいた方が良いです。その方がお店側としても助かりますし「どんな花束を作ろう?」と考える余裕ができます。
特に特定の花を花束に使いたい場合は、問屋から仕入れる関係で「1ヶ月から1週間前の間に予約注文してもらうとありがたい」という話なので、早め早めの予約が大切です。
花屋さんによって、仕入れ日や定休日などの関係もあり「○日前に予約してくれれば、確実に希望の花束を作れる」というのは異なります。
私が花束を頼んだお店では「1週間前に、仕入れる花を確認する」と言われました。
既に目星を付けている花屋さんがあれば、時間がある時にでも「○日に卒業式があり、花束を○つ贈りたいのですが、何日前に予約すれば良いですか?」と聞いておくのも良いですね。
お店の営業時間、卒業式の時間に注意
花屋の営業時間は、お店によっても異なりますが「9時~19時」や「10時~20時」という場合が多いです。
卒業式は10時に開始されることが多いので「卒業式に出席している人が、途中で抜け出して花束を取りに行く」というのは、まず不可能です。
大学や専門学校であれば在校生、OBOGの出席は自由なので、卒業式が行なわれている時に用意しておくのは難しくありませんが……。
「当日に花屋さんに行くのは難しいかな……」という時は、前日に花束を受け取り、自宅で保管、当日に会場に持って行くことをおすすめします。
学校の近所の花屋さんであれば、会場まで指定した時間にお届けしてくれる場合もあるので、配送サービスを行なっているかどうか聞いてみるのも良いですね。
いかがでしたか?
普段なかなか贈る機会がない花束だからこそ、色々と戸惑うことも多いと思いますが、贈った相手の「ありがとう」と笑顔を見れば、きっと「贈って良かった!」と思うはず。
卒業式は特に記憶に残る日の一つ。
とびきり素敵な花束を贈ってみて下さいね。
(書いた人:昼時かをる)