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あの国はトイレットペーパーが流せる?流せない?海外旅行前に知っておきたいトイレ事情

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海外旅行へ行った時、文化の違いで戸惑うことが多いことの一つに「トイレ」があります。

以前「中国・韓国からの観光客がトイレットペーパーを流さない」が話題になっていましたが、実は私たちも旅行先の国で間違ったトイレの使い方をしているかもしれません。

今回は日本からの旅行者が多い国を中心に、各国のトイレ事情についてまとめてみました。

※トイレの画像や写真はありませんが、内容が内容だけに読む時は注意して下さい。

各国のトイレ事情

中国・台湾・韓国

トイレットペーパーが使える&トイレに流せない。

日本とトイレ事情が似ているため、戸惑うことは少なくありませんが使用済のトイレットペーパーは流さず、トイレの横に置かれた大きめのゴミ箱に捨てるのを忘れずに。ちなみに生理用ナプキンやタンポンも同じゴミ箱に捨てて大丈夫です。

一応、少量のトイレットペーパーであれば、問題なく流れてくれるのですが「日本よりも下水管が細くて詰まりやすい」「製造されているトイレットペーパーがトイレに流すことを想定して作られておらず、水に溶けにくい」という事情から、流さないのが無難。

現地でも「トイレットペーパーは流すよ」という人も居るのですが、まだまだ少数派なようです。

最初、台湾へ旅行へ行った際、トイレ脇に置かれているゴミ箱を「台湾ではサニタリーボックスが大きくて、フタは付いていないのか」と勘違いしていました……。

余談ですが、台湾のトイレットペーパーには「ロールタイプ」と「ちり紙タイプ」の2種類あり、ホテルや空港、デパート、ショッピングセンターでは「ロールタイプ」が主流ですが、地元の人が行くような飲食店や家庭では「ちり紙」が常備されている場合が多いです。どちらも使い方は同じ。

日本のようにジェル状の便座除菌クリーナーが備え付けられているトイレは数少ない(一部を除いて、無いことがほとんど)なので、気になる人は除菌シートを持ち歩くことをおすすめします。

インド・ベトナム・フィリピン・マレーシア・タイ・トルコ

国や利用するトイレによって「トイレットペーパーが使える/使えない、流せる/流せない」「トイレットペーパーではなく、水で洗う」が異なります。
便器のタイプは「洋式」と「和式」の2種類。和式の場合は日本と逆にドア側に顔を向けるのが大きな違いです。

・トイレットペーパーがある&ゴミ箱がない→トイレットペーパーを流してもOK
※外国人が行くようなホテルや飲食店、ショッピングモールでは「トイレットペーパーが流せるトイレ」も少なくない。

・トイレットペーパーが使える&ゴミ箱がある→ゴミ箱に捨てる
・トイレットペーパーが使えない&横にホースが付いている→蛇口をひねって水を出して局部を洗う

※空港や安~中級のホテル、地元民の人も行くようなお店、地方に多い。旅行中、最も出会いやすいトイレ。

・トイレットペーパーが使えない&水道の蛇口+小さな桶がある→手桶に水をためて、手で洗う(手動のウォシュレット)
※家庭のトイレに多い(インドの場合)。旅行先によっては出会わないかも?

トイレットペーパーが使えるトイレでも、個室ごとにトイレットペーパーが無い場合も少なくありません。

その場合は「洗面所近くにある共同のトイレットペーパーを先にちぎる」「トイレットペーパーを持参する」「お店やトイレの番をしている人から購入する」というのが一般的です。

ちなみに「インドでは左手は不浄の手であり、食事の際は左手を使わない」という話を聞いたことがありますが、実際には「こだわりが無い」という人も多いみたいですね。

水洗タイプ以外のトイレは、バケツから水を汲んで流します。

ホースを使うタイプのトイレは「全体的に水浸し」が基本なので、その辺りは「慣れと割り切り」しかありませんね……。

ヨーロッパ

トイレットペーパーが使える&トイレに流せる。

※東南ヨーロッパ(ギリシャ、ルーマニア、ブルガリアなど)では、トイレットペーパー有り&トイレに流せない。

ただし一部の地域や建物が古い場合はトイレに流せない場合もあり、隣に置かれているゴミ箱に入れる必要があります。

ヨーロッパのトイレ事情としては「洋式トイレなのに便座がない」と「トイレの隣に便座やタンクがなく、水道の蛇口が付いている『ヒデ』が設置されている」ことが特徴的です。

【洋式トイレなのに便座がない】
便座がないトイレと遭遇しやすいのは、特にイタリアやフランスへ旅行した時。
「他人の尻が触れた便座を使うことを嫌う」「便座があると、イタズラで壊される」や「破壊されることが分かっているから最初から付けない」というのが主な理由だそうです。

では便座がないトイレで、用を足す場合、どうすれば良いのでしょうか?

お察しの通り「便器に座らないように中腰になる」「便器に片足または両足を乗せて座り込む(ただし便座が華奢な場合、壊れたり滑ったりする可能性あり)」という方法しかありません。

その為「トイレに行くときは除菌シートを忘れずに持って行く」という人も多いです。

【ヒデが設置されている】
中世ヨーロッパの時代、シャワーを浴びる風習がなかった頃に、女性の清潔さを保つ為に使用していた名残と言われます。

洋式トイレを使う時と反対向きで、便器にまたがるか、直接座って使います。
蛇口が一つならは「水またはお湯」、二つならば「水」と「お湯」が出るので、流しっぱなしにしたまま手を使って洗うか、栓をして水を溜めて使います。


アフリカ

アフリカの各国のトイレ事情は情報が少なく調べきれなかったので、観光先として人気のエジプトの場合を紹介します。

・トイレットペーパーが使える&ゴミ箱がある→ゴミ箱に捨てる
・トイレットペーパーが使えない&横にホースが付いている→蛇口をひねって水を出して局部を洗う

ホテルなど良いトイレであれば「トイレットペーパーが流せる」という場合もありますが、空港や観光用トイレ、お店のトイレでは「ゴミ箱捨て」または「自動ウォシュレット」になります。

北米・オーストラリア・ニュージーランド

カナダ・アメリカ・オーストラリア・ニュージーランドでは、トイレットペーパーが使える&トイレに流せる。

「トイレが詰まりやすいのでトイレットペーパーは流さない」「環境資源の保護の為、トイレットペーパーは使わず、水で洗う」という家庭はありますが、問題なくトイレットペーパーは使えて流せます。

中南米

メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ペルーなど。

・トイレットペーパーが使える&ゴミ箱がある→ゴミ箱に捨てる
・トイレットペーパーが使えない&横にホースが付いている→蛇口をひねって水を出して局部を洗う

一部地域や場所ではトイレットペーパーが使えて流せる所もありますが、上記のどちらかのトイレの仕方が一般的です。

トイレ時に困らない為、持って行くべき4点セット

どこの国へ旅行しても、持って行きたいのは「除菌シート」「消毒・除菌用ジェル」「ハンディウォシュレット」「トイレットペーパー」の4点セット。

基本的に日本以外の国では、トイレットペーパーやちり紙が「固くてゴワゴワ」または「薄くてペラッペラ」が主流。

使用するトイレによっては、トイレットペーパーが備え付けられていなかったり、使用にチップを支払ったりする場合も少なくないので、日本から1~2個持参しても良いと思います。

除菌用ジェルを持って行く場合、預け入れるスーツケースに入れる場合であれば問題ありませんが、手荷物にする場合は要注意。

国際線の「航空機内への液体物持込制限」で、全ての液体物は手荷物として持ち込む場合は100mL以下の容器に入れて1L以下のジッパーのついた透明プラスチック袋に入れる必要があります。

ボトルタイプの除菌用ジェルは容量が大きくなりやすいので、スーツケースに入れるか、100mL以下の容器に詰め替えるか、使いきりサイズを買うと良いです。

いかがでしたか?

日本と同じトイレの使い方をするのは、ヨーロッパ圏(一部地域を除く)とアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、世界の中でも少ないことが分かります。

「トイレットペーパーをゴミ箱に捨てる」「便座の上にまたがって用を足す」「(和式の場合)正面をドア側に向ける」「ヒデがトイレとは別に付いている」など、日本とは異なるトイレの仕方をする国の方が圧倒的に多いので、トイレの壁に「日本でのトイレの使い方」の注意書きが貼られているのは無理もないことですね……。

今後、東京オリンピックなどで、更に海外からの観光客が増えることが予想されます。
各国のトイレ事情を考えた上で「どうすれば誰もが気持ち良く、トイレを使えるようになるのか?」も合わせて考えていく必要がありそうです。

(書いた人:昼時かをる)