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スーパートコジラミが猛威!もしもシラミ被害にあったら

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シラミというと、戦後をイメージする人も少なくないかもしれません。しかし、ここ最近、小学生を中心にシラミの被害が急増しているといいます。

かつてに比べ、衛生状況もよくなっているにもかかわらず、シラミが再び猛威をふるっている理由は何なのでしょうか?

平成19年にシラミ被害が急増!

シラミとひと口にいっても、人に寄生するシラミには種類があります。一般的にシラミ被害という場合は、頭部に寄生するアタマジラミののこと。その他にも、衣類に寄生するころモジラミや、陰毛に寄生するケジラミなどがいます。

いずれも共通するのは、激しいかゆみを伴う皮膚炎を伴います。昨今被害が急増しているのは、アタマジラミです。

現在同様、かつて日本もアタマジラミ猛威を振るっていた時代がありました。戦後、徹底したDDT殺虫剤(Dichloro Diphenyl Trichloro ethane の略。蚊によるマラリア被害を食い止めるために開発された強力な殺虫剤)の散布と公衆衛生の改善によって、被害は激減。しかしその後、DDTの毒性も示唆され、1971年にDDTの使用が禁止になると、再びシラミ被害は拡大していき、東京都には年間700件程度の相談が寄せられているそう。

特に被害相談が最も増えたのは平成19年で約2000件。マスコミがこの問題を取り上げ始めたことから、関心を抱く親たちが増え、自分の子どもの頭を気にするようになったようです。現代の小さな子を持つ親たちは、戦後の衛生環境が良い時代に生まれ育った世代。そもそも、シラミというもの自体知らない親も多く、親は気づいていないだけで、実際にはもっとたくさんの子どもたちがシラミの被害にあっていると予想されます。

もしかして、シラミ? と思ったら…

特に、アタマジラミの被害を受けやすいのが、子ども。体を寄せ合って遊ぶ、保育園で集団でお昼寝をするなど、大人に比べて接触機会が多く、あっという間にその被害が広がります。アタマジラミは、その子の衛生状態にかかわらず寄生するため、たとえお家やその子自体の頭が生活だからと言って油断はできません。

また、かゆみの出方には個人差があり、子ども自体気づいていない場合も多いそう。小さいお子さんを持つ方は、一度じっくり子どもの頭を見てみることをオススメします。

ちなみに、アタマジラミがもし見つかったら、以下のような医薬品を購入しましょう。いずれも、ドラッグストアーなどで手に入ります。

  • シラミとりシャンプー(アース製薬)
  • スミスリンLシャンプー(KINCHO 大日本除虫菊)
  • スミスリンパウダー(KINCHO大日本除虫菊)

シャンプータイプは、アタマジラミに。パウダータイプはどちらかというと、寝具等に発生した際にも利用可能です。

シラミ同様に猛威を振るうスーパートコジラミ

トコジラミといわれてピンとこない人は、南京虫といわれた方が聞き馴染みがあるかもしれません。こちらも、戦後しばらくまでは日本にも良くいた害虫。6年前からなぜか被害相談件数が増加しており、背景には海外旅行客の増加が挙げられています。衣類などについたまま日本に渡航し、ホテルや旅館などで衣類から部屋へ。そこから、さらに宿泊客の衣類や荷物を介して、数が増えているようです。平成17年にはたった28件しかなかった相談件数が、平成23年には255件と、およそ10倍にまで膨れ上がっています。

トコジラミという名前ですが、シラミではなく、実はカメムシの仲間。しかし、シラミ同様に吸血し、シラミよりも強いかゆみの症状が出ます。一度部屋に持ち込まれると、あっという間に数が増えるのが特徴です。

もし、トコジラミの被害にあってしまった場合、家財道具などをすべて運び出し、90度の熱風を吹き込むことで殺虫するのですが、熱に弱い家財道具の場合は一つひとつ分解し、手作業によって駆除せざるを得ません。経済的なダメージも大きいのです。

トコジラミは昆虫のなかでも殺虫剤への適応能力が高く、一般的な殺虫剤が効かないトコジラミが数も増えています。販のニューヨークでは、2010年にスーパートコジラミが大流行し、大手衣料品店やスポーツショップが次々と臨時休業に追い込まれました。

今後2020年にはオリンピックも開催され、数多くの外国人旅行客が日本を訪れます。その時、さらに被害が拡大する可能性も大。今のうちに、きちんとした情報を調べ、いざという時に対処できるようにしておきたいものですね。

(書いた人:考務店)