こんにちは、DIYアドバイザーのばんちか工房の山口利江です。川崎で木工房も開催しています。身の回りのDIYで解決する事柄のアドバイスもおこなっています。今回は年末に向けての掃除について。
今年の汚れは、今年の内に!!と分かってはいるけど、どこから始めたらいいのか分からないと悩む方も多いと思います。そしてこの時期になると洗剤の種類が増えてしまうというお話もよく伺います。洗剤が増えると収納場所にも困ってしまいますよね。
そこで今回はシンプルな掃除、エコな重曹やお酢を使った掃除方法をご紹介します。
掃除の進め方
掃除を始めるといろいろな所が気になってきます。あちこち気になってしまうとなかなか掃除が進まず、年末までに間に合わないということも。
掃除場所と時間の予定をたてると効率的に掃除を進めることができます。
まずは掃除場所のピックアップ
水周り キッチン・換気扇・お風呂・洗面所・トイレ
屋内 かべ・階段・カーテン・照明器具
屋外 窓・網戸・ベランダ・庭
書き出したら掃除場所の整理をします。水周りのキッチンと換気扇など近い場所は一緒に掃除をするようにしましょう。
重曹、酢の掃除方法
いろいろな場所に合わせた洗剤がたくさん販売されていますが、重曹とお酢があれば大体の場所の掃除をこなすことができます。
重曹は粉の状態なのでそのまま粉で使う方法と少し水で練ってクレンザーとして使う方法、そしてぬるま湯に溶かして重曹水として使う方法と3つあります。
汚れによって使い分けて
基本は油汚れや手垢などの汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性の重曹を使います。水垢などのカルシウム汚れはアルカリ性の汚れなので、酸性の酢を使って掃除をします。
汚れは時間が経つと複合的な汚れになることがあるので、出来るだけ汚れを放置しないようにしましょう。
重曹だけの掃除だとザラツキが残ることがあります。その時は酢水で拭くと中和されてさっぱり仕上がります。
重曹、お酢を使ったお掃除方法
それでは場所別に掃除方法をご紹介します。
キッチン
キッチン・シンクの曇りには重曹を使います。 重曹をスポンジにふりかけて、なじませます。そして磨くだけでピカピカに。
蛇口周りなどの細かい箇所の汚れは、重曹を少しの水で練ったペーストを作り歯ブラシや、ブラシなどに付けてみがくだけで綺麗になります。最後は綺麗に水で流すか、絞った布でふき取ります。
重曹はクレンザーとして使うこともできます。市販のクレンザーよりは粒子が細かいので傷がつきにくくなります。
排水溝のぬめりには重曹2カップをふり掛けた後、温めた酢1カップをかけると発泡し汚れが落ちます。最後にしっかりと水で洗い流しましょう。
換気扇の汚れを落とすには、重曹水につけ置きします。重曹水は1リットルの水に対し重曹大さじ4杯を入れて作ります。換気扇が入るポリ袋に入れて、そこにつけておいてください。ぬるま湯の方が効果的です。汚れが浮いてきたら、スポンジを使ってなで洗いしてください。
お風呂・洗面所
湯垢や石鹸カスなどの汚れには、重曹をふりかけブラシでこすり落とします。タイルのカビにも、発生したばかりであればペースト状にした重曹でこすれば真っ白になります。
洗面ボウルの黒ずみにも重曹をふりかけスポンジでこするだけできれいになります。蛇口や鏡の白い汚れは水垢の汚れなので、酢を使って掃除をします。酢大さじ2杯と水100mlで作った酢水をつけた布でふき上げましょう。それでも汚れが落ちない場合は酢水をかけた後、ラップで覆ってしばらく置いていおきます。
バス小物の湯垢を取るのには、浴槽の残り湯を使用します。残り湯に重曹1カップ入れ、小物を付けておくと翌日にはスポンジでなでるだけで汚れがとれます。残り湯を使うので経済的にも助かります。
トイレ
水1リットルに対し大さじ2杯で薄めた重曹をスプレーボトルに入れ、便器まわりにかける。しばらく経ってから固く絞った布で拭き取ります。スプレーをする時は、温水便座などの電気器具部品にはかけないように注意してください。
室内(壁・窓)
壁のビニールクロスの場合は手あかなどで汚れがひどくなって黒ずんでしまった箇所に重曹と水で練ったペーストを柔らかいブラシなどに付けて軽くこすり、固く絞った布で拭きとります。
じゅうたんは臭い消しに重曹をふりかけ半日ほど置いて、掃除機で吸い取ります。
カーテンは黄ばんだカーテンを白くするには洗濯機にカップ一杯分溶かした重曹を入れ2時間ほど付け置きし、いつも通りに洗います。臭いが気になる時は、水で薄めた重曹スプレーをかけましょう。
ブラインドは軍手を使いましょう。曹水をしみ込ませた軍手を付けて(軍手下にはビニール手袋)なでるだけで早く綺麗になります。
窓・サッシのゴミやほこりは、塗料を塗る刷毛を使って掃除をします。窓がくもっている場合も重曹をふりかけたスポンジで拭くだけで綺麗になります。
使えば使うほど汚れる網戸は、取り外し重曹水をスプレーします。両面から網戸を挟みながら洗うのが効果的ですが、やりづらい所や頑固な汚れにはメラニンスポンジがおすすめです。
照明器具の汚れは重曹水をスプレーして少し置いてからふき取ります。その後、酢大さじ2杯と水100mlで作った酢水をつけた布でこすれば、あっと言う間に綺麗になります。しかも、酢には静電気を防止する効果もあるので、汚れも付きにくくなります。
簡単!お掃除道具もDIY
埃が取りやすい使い捨てのお掃除グッズもDIYで作ってみましょう。
埃取グッズ
準備するもの フローリングシート・割りばし・ゴム
作り方・フローリングシートに切り込みを入れ、割りばしにくるくる巻きつけるだけ。これで完成です。
これを使ってあちこちなでてみましょう。
照明器具など掃除しづらい所の埃が簡単に取ることができます。
なでるだけでこんなに埃がとれました。埃をしっかりキャッチしてくれます。
DIYらしく?木工接着剤を使った掃除テクニック
なかなか細かい汚れやブラシは毛が絡まってお掃除が大変です。そこで活躍するのが木工用接着剤。今回はペット用のブラシでやってみました。
お掃除方法は簡単です。
準備するもの ブラシ(プラスチック素材のもの)・木工用接着剤(エマルジョン系)
ブラシに木工用接着剤をすき間なく塗っていきます。
塗りづらい場合は少し水で薄めてもOKです。
木工用接着剤が透明になるまで乾かす。(約一日)
乾いたら端から手で剥がしいきます。驚くほど汚れも細かな毛も綺麗に取れます。
接着剤が残った場合は水で洗うと取ることが出来ます。
※注意
時間を置き過ぎると接着剤が強固になって水でも落ちなくなるので、丸一日以上は置かないようにしてください。
重曹は油汚れの掃除の他に臭い取りや鍋の焦げ付きを取ったり、ふくらし粉として料理に使ったりなど様々な使い方がある優れものです。今回は掃除を中心にご紹介しましたが、環境に優しく、使いやすいのでぜひ家庭に常備していただきたいものの一つです。
汚れは性質にあった洗剤を使って、汚れを浮かせてから落とすのが基本です。そうすることで素材を傷つけずに済みます。収納場所もスッキリしますので、ぜひエコな掃除を試してみてください。
(書いた人:ばんちか工房 ばんちか工房 山口利江)
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※DIY(Do It Yourself) = 自身でやろう