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池上彰さんの『伝える力』から学ぶ、分かりやすい文章の書き方6つのポイント

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インターネットが普及するにつれて「自分の文章を不特定多数の人に見てもらう」という機会が格段に多くなってきました。
特に個人ブログやアフィリエイトなどで毎日のようにオリジナルの記事を書いている人にとっては「相手に伝わりやすい文章を書くこと」が非常に大切になってきますが、どのような点に注意すれば、誰にとっても分かりやすい文章が書けるのでしょうか。

「解説がものすごく分かりやすい」と定評のある、池上彰さんの『伝える力 PHPビジネス新書(2007年)』から、分かりやすい文章の書き方のポイントに関してまとめてみました。

優れた文章を書き写す

次には、できれば文章を書き写すことです。そうすることで、読んだだけではわからなかったそれぞれの文章のよい面、悪い面が、より明確に見えてきます。

(中略)

先輩や上司が書いた文章を書き写す作業は時間がかかりますが、読み込んだ中から「これは」と思うものを選び出して書き写してみると、学べることは多いはずです。

P.107,108より引用

池上彰さんはNHKに入社当時、ニュース原稿の書き方がさっぱり分からなかった時「先輩記者が書いた原稿を書き写すこと」を繰り返したそうです。

例えば普段読んでいるブログや記事、報告書などを見て「あぁ、この人みたいな文章が書けたらなぁ」と思った時は、その文章を自分で書いてみると、ただ読んだり内容をコピペしたりするよりも書き方の勉強になります。実際に手を動かしてみると、記憶に残りやすく、後から再現する時も楽です。例えるならば「習字のお手本を見ながら書いた方が、字の上達が早い」と似たようなものでしょうか。

池上さんは「私の実感としては、キーボードで打ち込んでいくよりは、鉛筆やペンを使って手で書き写していくほうが、より勉強になるような気がします。(p.108)」と述べているように、時間と余裕があれば、文字通り「書き写す」ことをおすすめします。

寝かせてから見直す

見直しはプリントアウトをした上でも行なう。さらに欲をいえば、書いた後、しばらく「寝かせる」ことがより望ましいといえます。
寝かせる期間は、長い文章であれば、できれば一週間ほどです。
そのあいだ放っておいて、頃合いを見て、自分が書いた文章を見直します。
そうすると、書いているときや書き終えた直後には気づかなかった不十分な点に気がつくものです。(p.127)

私の場合、書き上がった記事を当日に投稿することはほとんどありません。

1日でも経つと自分で書いた内容をほとんど忘れてしまう為、次の日に確認してみると「この文章は初めて読む人には分かりにくいな」「漢字が間違っていた」など、書き終えた当時では気付かなかった部分を効率的に修正できます。

先輩や上司、ブログ読者などに自分の書いた文章を見せる前に、客観的な読者(=もう一人の自分)視点で内容をチェックできるので、恥ずかしい凡ミスを人に見られることも少なくなります。

「寝かせてから見直す」ことは、重要な書類に関しては特に欠かせない作業だと思います。
時間に余裕がない場合は「プリントアウトをして読み返す」と、不思議と書き手から読み手のスイッチが入って、画面で見直しするよりも間違いが見付けやすくなります。

音読する

自分で書いた文章を客観的に見る為には、音読してみることも効果的です。

(中略)

読んでまず気がつくことは、文章のリズムです。
書いているとき、あるいは黙読で読み返しているときには気がつかなかったリズムの悪さに、声に出して読むことで気付くことができます。
リズムが悪いと、読み手は文意を理解しづらいもの。たとえ文脈が通っていても、頭に入りにくいのです。
特に回りくどい文章に気づかされます。(p.129-130)

「自分の書いた文章が何かすっきりしないな」と思った時、声に出してみると違和感の原因が分かりやすくなります。

音読が恥ずかしい場合は、SofTalk(ソフトーク)(文章を様々な声で読み上げてくれるフリーウェア。「ゆっくりボイス」として有名)を使ってみても良いかと思います。

カタカナ用語は社外の人には使わない

「コンテンツ」
「コンプライアンス」
「シーズ」
「シナジー」
「リスクマネジメント」
などなど、こうした用語をふだん使っていて、それで互いに意思疎通ができているのなら、それはそれで構わないと思います。
ただし問題は、そうしたカタカナ語を、部外や社外の人と接するときにまで使ってしまうことです。しかも当たり前のように使う。

(中略)

あなたがふだん使っているカタカナ語がそのまま社会一般でも普通に使われているとは限りません。少しでも専門性のあるカタカナ後は、原則として部外や社外の人には使うべきではないでしょう。
これはカタカナ語に限らず、専門用語や業界用語についても同様です。(p.143-145)

特に何の専門知識を持たない初心者向けに文章や記事を書く場合、説明もなしに専門用語を何度も頻出されると「何が書かれているか、さっぱり分からない」と言うことも多々あります。補足で注釈をつけたり、できるだけ専門用語を使わずに分かりやすい言葉遣いを考えたりした方が、より相手に伝わる文章になります。

例えば「今日のSEOは検索エンジンのアルゴリズム進化によって、コンテンツを活用したマーケティングを行わずして成功はありえません。」という文章があった場合、

「最近は検索エンジンの精度が上がっているので、インターネットを活用して売上を伸ばすには、SEO対策としてコンテンツ(サイト内容)が大切になります。
【SEO】検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の省略形。Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで検索した時に、検索順位を上位にする為に行なう方法のこと。」

……と言うように、できるだけ初心者でも分かりやすいように専門用語をなるべく使わずに言い換えてみます。
正直言うと、私はアルゴリズムやマーケティングの説明が上手くできなかったので、説明が難しい専門用語を省いたり、意訳したりした文章になりました。

自分で意味が分かっている単語や言い回しを使って文章を書いた方が、相手にも伝わりやすくなります。やはり「全く意味が分からないよりも、何となくでも通じた方が良い」と思います。

「難しいこと」も簡単に書く

難しいことを書けば(言えば)、立派なことを書いた(言った)気になるのは、勘違いも甚だしいのですね。難しいことでも簡単にわかりやすく書いたり、話たりすることこそ、実は難しく、高度な能力なのです。
難しいことを易しく表現したからといって、中身自体の質が高ければ、中身が色褪せることはありません。
噛み砕いて表現できるのは、そのことについて、深く理解しているからこそなのです。(p.154)

私がWebライターになったばかりの頃、社長から「昼時さんが賢いのはよく分かったから、もっとキャバ嬢でも分かるような文章を書いてみようか(意訳)」と言われたことがあります。

レポートや論文のような小難しい単語や言い回しが並んだ文章では「誰でも分かる」から遠ざかってしまいます。特にネットに文章を公開している場合だと、自分や知識のある人だけが読むだけではないので、より気をつける必要が出てきます。

特に情報サイトや個人ブログのように、不特定多数の人に記事を読んでもらうサイトを運営する場合「誰でも分かるような文章」は非常に重要になります。

使わないほうが良い言葉や文字

池上彰さんが「第7章 この言葉・表現は使わない」で書いていた「使わないほうが良い言葉や文字」をまとめてみます。

・そして/それから
接続詞を多用すると幼稚になりがち。文章が論理的であれば、接続詞を使う必要は少ない。

・順接の「が」
順接や曖昧の「が」があると、文章は非常に分かりにくくなる。
例:「当店でお買い物いただくと、お手持ちのカードにポイントにポイントがつきますが、水曜日は二倍のポイントがつきます」
改善:「当店でお買い物いただくと、お手持ちのカードにポイントにポイントがつきます。水曜日は更にお得で、通常の二倍のポイントがつきます」
「が」を使わず、改善した文章の方が分かりやすいだけではなく、読み手の購買意欲をそそります。

・ところで/さて
論理の積み重ねの腰を折ってしまう。

・いずれにしても/いずれにしましても
「いずれにしても」「いずれにしましても」は直前に書いていた論理に関係なく話を無理にまとめたり、場合によってはそれまでの論理の流れを否定したりするので、絶対に使ってはいけない。

・絵文字の類
(笑)(泣)(^O^) m(__)mなど。
少なくとも仕事でメールを送る時は使うべきではない。相手に幼稚な印象を与えるだけではなく「逃げ」や「手抜き」でもある。
絵文字の使用に慣れてしまうと、掘り下げて考えなくなり、思考力も表現力も低下してしまう可能性がある。

最後に

分かりやすい文章の書き方として、重要なのは以下の3つです。

  • 1.自分にとって「分かりやすい」と思う文章を書き写してみる。
  • 2.専門用語や難しい言葉をなるべく使わず、知識や教養のない人でも読める文章を書く。
  • 3.無駄な接続詞や言い回しは省略する。

「分かりやすさ」が自分の武器にできれば、仕事の商談や会議、打ち合わせ、企画書や報告書の作成、メールや電話連絡などで、相手に何かを伝えたり、コミュニケーションをとったりする機会が出てきた時にも役に立ちます。

伝える力 (PHPビジネス新書)

(書いた人:昼時かをる)

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