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クートンブログ

日常のヒントをあなたに - 株式会社クートン

身内が死んで実感した、いつ急死しても良いように最低限準備しておきたい6つのこと

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「生前整理」や「終活」と聞くと、20~30代の若い世代にとっては「自分の親や祖父母が行なうこと」というイメージがありますが、人はいつ死ぬか本当に分からないものです。

私事になりますが「大きな病気や怪我一つせず、全然死ぬ気配も無かった身内が突然亡くなる」という経験をしたことをきっかけに「自分が突然死んでも大丈夫なように、残された人に多くの面倒をかけない為の準備はしておくべきだな」と思うようになりました。

特に地元や親元を離れた一人暮らし、独身、単身赴任で生活している人にとって「万が一に備える」ことは、家族で暮らしている人よりも真剣に取り組むべきことのように感じます。
そこで今回は「いつ急死しても良いように、最低限準備しておきたいこと」をまとめてみました。

自分の今後を考えるきっかけになれば幸いです。

遺影用・葬式映像用の写真をプリントアウトしておく

最近は私を含めて「撮った写真はデジカメやスマートフォンに入れたまま、プリントアウトしていない」という人も多いのではないでしょうか。

これ、故人が事前に準備しておらず、遺族が遺影用や葬式映像用の写真を選定する時に結構困ります。

自分が死んでから1~2日後にお通夜や葬儀が取り急ぎ執り行われるので「遺族がデジカメやスマートフォンの膨大なデータから欲しい写真をプリントする」という面倒な手間を取る時間は無い、と考えて良いです。

アルバムに収められている写真から「これが良い」「いや、これはピントが合っていない」「遺影用の写真としてはイマイチ」と言われながら選ばれてしまうので「遺影に変な写真を使って欲しくない」という人は、あらかじめ遺影用の写真を撮っておき、分かりやすい所に置いておくことが大切です。

実際に写真選びの現場に立ち会ったことがありますが、親戚一同あーでもないこーでもないと大変苦労していたので「良い写真を残しておく」のは、非常に大事だなと思いました。

自分では「良い」と思う写真でも、遺族から「NG」が出されてしまう可能性も否定できないので、写真は何枚か候補を選んでおくと安心できます。
「顔の大きさが500円玉以上」であれば、問題なく引き伸ばして遺影用に使えますが、なるべく「笑顔」「ピントが合っている」「サイズが大きい」「データの場合は画素数が多い」写真を選ぶと良いです。

遺影は後世まで残ってしまうので、なるべく納得のいく写真を残しておきたい所。
いつ死ぬか分からない時は「誕生日を迎えた時に写真を撮り、遺影用として相応しいのを選んでおく」というのが、

「遺影と写真」で思い出すのが、荒川弘さんの「百姓貴族(3)」で、荒川さんの祖母が亡くなった時のエピソード。

余談 葬式用の写真を探していた時
「あ!!めったに写真撮らないばあさんが半年前に撮った写真!」
「これまためったに着ない着物着て遺影にピッタリ!」
「写真入れてた箱の一番上にしれっと置いてあった!」
「ほんとに迷惑かけないばあさんだな!!」

荒川弘『百姓貴族(3)』p.10

百姓貴族 (3) (ウィングス・コミックス)

身内が亡くなった後に読み返したのですが「死んだ後も迷惑をかけない」というのは、非常に大切なことだなと実感しました。


「葬式映像用」とは、葬儀会場でお通夜や葬式が始まる前に参列者向けに流される映像のこと。

10枚前後選んだ写真に「友人との楽しいひと時」「成人式の晴れ着と共に」「冬の城崎温泉にて」などの字幕を付けて映像が流される(終了後DVDがもらえる)のですが、これも故人が用意していなければ、遺族が写真を選んだり、言葉を考えたりする必要があります。

約2万円とそこそこ料金がかかり、無くても別に良いのですが「ただ待ってもらうのは気が引ける」「故人を偲んでもらうために」と利用する場合は多いようです。

遺影用の写真と一緒に、生まれてから最近までの写真を選んでおき、裏側に「どういう写真なのか」を一言添えた物を用意しておけば「自分は変でイマイチな写真を使われずに済む。遺族は選んだり言葉を考えたりする負担がぐっと減る」と両方にメリットがあります。

棺に入れて欲しいものを選ぶ

棺には亡くなった人が生前愛用していた品物や思い出の品を「副葬品」として入れることが多いです。
その際に注意したいのが入れてOKなのは燃える小さなものだけということ。

火葬設備の破損や空気汚染、不完全燃焼の原因になるものは入れられません。

「死んだら棺に入れて欲しい」と思っている物があっても、本当に大丈夫かどうかを確認しておきましょう。
小さな物を中心に約2~3品ほどピックアップしておけば、問題なく入れてくれると思います。

【副葬品としてNGな物リスト】

  • 金属(腕時計、指輪、アクセサリー、硬貨、コイン、缶飲料、携帯電話、音楽プレイヤー、電子機器、仏像)
  • ガラス(メガネ、ガラス細工、酒瓶、化粧品の瓶、鏡、食器類)
  • ビニール、プラスチックなど(鞄、靴、おもちゃ、フィギュア、CD、ゴルフボール)
  • 発泡スチロール(枕、緩衝材)
  • カーボン(杖、竹刀、釣り竿、ゴルフクラブ、ラケット)
  • 分厚い書籍(辞書、辞典、アルバム、画集)
  • 化学合成繊維製品など(大きなぬいぐるみ、大量の衣類、寝具、敷物)
  • 大きな果物・野菜(丸ごとスイカ、メロン、かぼちゃ)
  • 爆発物(ライター、スプレー缶、乾電池)

要らない物は捨てる・身辺整理

遺族に残されて困惑するものの代表格が「故人の遺品関係」。

場合によって異なると思いますが「本人が持っていた物の50~80%は捨てられる」というのが実体験の印象です。
特に元々物を溜め込みがちな人は、遺品の量も多くなり、何日も何人もの人が「要る、要らない」の仕分けとゴミ捨てに明け暮れることになります。

普段から要らない物は捨てるようにしたり、本人以外の人がどこに何が収納してあるのか分かるよう整理したりするなど、なるべく残された人への負担を軽減することが大切です。

身辺整理では特に「通帳、クレジットカード、保険、電気・都市ガス・水道、公共サービス」などの重要書類を分かりやすいようにまとめて整理しておくと「今後の手続きもあるのに、書類が見つからず、探すだけで時間がかかる」という事態を防ぎます。

ちなみに捨てられずに残りやすいのは主に以下の通り。
「形見分け」として渡されやすいもの、売りやすいもの以外は、捨てられる可能性が高いと考えて良いです。

  • 宝石、貴金属
  • 状態の良い衣類、着物
  • 状態の良い家具、家電製品
  • 住所録、年賀状、手紙、写真
  • 日記、手帳、料理レシピ、エンディングノート
  • 本人が大切していた物

遺品の売る、捨てる、形見分けする物をリスト化

遺品に関しては「ゴミとして処分する」と、すぐに判断ができない物も多々あります。

例えばコレクションの類。
「マニアック、レア度が高い代物。本人にしか価値が分からない物」に関しては、残された家族がどう取り扱って良いか分からない場合が多いので、あらかじめ指定しておくと負担を減らせます。

「戸棚にあるコレクションは、欲しい人がいれば貰っていって良い。それ以外は売るか処分して欲しい」
「本棚の書籍は図書館や学校に寄贈して欲しい。断られたら古書店に持って行って欲しい」
「フィギュアは行きつけの(お店の名前と住所)で売却と死去の知らせをして欲しい」
「押入れの奥に入っている段ボールの中身は見ずに、燃えるゴミに出して欲しい」

既に貰い手が決まっている、決めている物があれば「○○○は△△△に譲渡する。連絡先(電話番号)」など書いておけば、後々のトラブルを防止できます。

住所録で人間関係をまとめる

生きている内に困ることは少ないのですが、香典返しをもらったり、喪中はがきを送ったり、死去の知らせをしたりする時に困るのが「故人とだけ付き合いがあり、遺族や親戚としては相手が誰か分からない」という場合。

一口で人付き合いと言っても、学生時代の友人や同級生、近所に住む人、会社関係の人、取引相手、馴染みのお店の人……など関係性は様々。
名前や住所を見ただけでは、関係性が不明で「この人をどう扱っていいか分からない」「死去したことを連絡すれば良いか分からない」という事態を防ぐ為にも、住所録として相手との関係性を紙で残しておくと良いです。

相手の名前や住所を見る機会が多い、年賀状を書き始める12月末や年賀状や寒中見舞いが届く1月初旬にまとめて作成・更新することをおすすめします。

個人情報に関してはパソコンやスマートフォンで一括で管理している人も多いと思いますが「故人の私物を見るのは気が引ける」「使い方、見方が分からない」という場合も多いので、プリントアウトして手元に残しておくと安心です。

データではなく、紙で残しておく

最近は何でもパソコンやスマートフォンでデータを管理する時代になっていますが、いざという時に欲しい情報を得ようと思う時は、やはり「紙として残す」のが一番良いように感じました。

残された人が誰でも自分と同じように操作できるとは限らず、調べる時もデジタル系は後回しにされがちです。
「紙として残す」場合、一番手っ取り早くて、情報が一度に収まりやすいのは「エンディングノート」です。

書店では「遺言・相続」コーナー、文具屋では家計簿、住所録、健康手帳の場所に置いてあることが多いです。

エンディングノートによって、高齢者向け、お一人様向け、若い人向け、病気がちな人向けなど色々ありますが、まずは自分が書きたい内容に特化している1冊を選んで、書ける所から書いてみます。
「自分には不必要な所が多くて使いにくい」と言う場合は、エンディングノートを参考にして、オリジナルのエンディングノートを作るという手もあります。

また携帯電話やスマートフォン、ネット接続の解約は残された人がやってくれる可能性が高いですが、利用していたWebサービス、アプリ、オンラインゲーム、SNS(LINE、Facebook、Google+)、ブログ、運営サイトに関しては「放置」傾向にあるように感じます。

デスクトップに「死んだ時用」フォルダを設置して、パソコン関係でやっておいて欲しいこと(退会、解約、引き継ぎ、死去の知らせなど)をまとめておくと、スムーズに手続きをしてくれると思います。

(書いた人:昼時かをる)

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