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洪水被害多発!知っておきたい身近な堤防の種類

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先日、日本列島を北上しながら進んだ台風は、各地の堤防を決壊させ、甚大な被害を与えました。河川に近い地域にお住いの人にとっては、不安が強まったのではないかと思いますが、堤防にも実は様々な種類があり、その能力にもかなりの開きがあるということはご存知でしょうか?

きちんと知ろう!堤防の種類と役割

一見同じように見える堤防も、様々な役割があり、実は名称も細かくことなっているそう。

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(引用元:国土交通省山形河川国道事務所)

●本堤
川の流れに対して、主となる堤防。

●輪中堤
特定の地域が洪水によって水没してしまわぬように、周囲を取り囲むようにして作られた堤防のこと。

●霞堤
本堤の途中に作られる堤防のこと。増水時、この堤防を伝って水が逆流し、堤内地に水が流れ込むことで下流に流れ込む水量を減らす。増水がおさまると堤内地の水は下流に流れていく。戦国時代に武田信玄が考案したといわれている。

●背割堤
流れが異なる2つの架線が合流する際、一方の皮の影響が他の河川に及ばぬよう、2つの川の間に作る堤防。

●導流堤
川の流れる速度や方向を一定に保つために作られる堤防。

●越流堤
堤防の一部を低く設計し、増水時、増水分を貯水池や遊水地に蓄えることを目的とした堤防。

一般的に川の堤防や土手といわれるのは、この本堤というもの、

堤防が決壊するしくみはおもに2つ

そうしてさまざまな堤防を設けることによって、流水量を調整し、河川の処理能力を超えてしまわないよう調整しているため、洪水が起きないというわけです。もし、河川に堤防がなかったら、地形は年々変わってしまい、大雨が降るごとに洪水や氾濫が起きるてしまうのです。当たり前のように土手の上を歩いてますが、実はとても大切な物なんですね。

しかし、そんな堤防が壊れてしまうこともあります。
その要因は、おもにいかの2つ

●浸透破堤
大量に雨が降り、洪水が長期間にわたると、河川の水が堤防に沁みこんでいきます。すると、街側まで水分が到達し、堤防はもろくなり、だんだんと崩れ始めてしまいます。1カ所崩れると、そこから大量の水があふれだし、さらに決壊の被害が広がってしまいます。

●洗掘
洪水が長期間に及んだり、経年により堤防の内側(川側)の壁面が削り取られていき、堤防が薄くなっていくことで、河川の水圧に耐えられなくなり、やがて決壊してしまいます。

注目されているスーパー堤防とは?

堤防を作る前には、過去のデータなどから、流れうる流量の最大値を想定し、その最大値にさらに余裕を持たせて設計しています。しかし、先日の鬼怒川然り、それでも過去にはあり得なかったような降雨によって、当初の設計を凌駕する流量が起こることもあり、100%とは言い切れません。

そこで、昨今注目されているのがスーパー堤防。
スーパー堤防は、仮に予想最大流量を超えるような洪水が起きたとしても、堤防が決壊することはなく、また、浸透したとしても堤防自体が崩れない仕組みになっています。また、あらかじめ地盤を改良し、液状化や地滑りに強い堤防にすることによって地震にも強いのが特徴です。

しかし、既存の堤防をスーパー堤防に切り替えるためには、現在堤防周辺に住んでいる住民を立ち退かせ工事する必要があり、また、工事にはばく大な資金を要します。

そうした背景から、スーパー堤防の整備に反対する声も多いのですが、地震国日本。いつ、また大きな震災を経験し、津波の被害を受けることになるか誰も予想がつきません。いつかのための備えとして、最大限のリスク回避のためには必要な事業。すでに、利根川、荒川、淀川などで整備が進んでいます。

(書いた人:考務店)