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初めての乳がん検診を受けたいと思う人に知ってほしい8つのこと。費用・検査内容・受け方は?

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「日本女性の12人に1人」

これは乳がんにかかると言われる人の数です。

乳がんは女性の壮年層(30~64歳)のがん死亡原因のトップを誇ります。

日本で乳がんにかかる人が多いのは、40~50代の女性。

20~30代の人は特に「まだ私には乳がん検査なんて早いな」と思いがちですが、乳がんの罹患率は30~40代から急激に増え始めます。

その為「今のうちから関心を持っておく」ことが、乳がんにかかるリスクを下げるのに役立ちます。

今回は検査を受け始めたい年齢や検査内容、気になる費用など「乳がん検診を受けたいと思うのだけど、実際はどうなの?」と思う所を中心にまとめてみました。今後のお役に立てれば幸いです。

受け始める年齢は「30歳から」が目安

乳がんは女性ホルモンに大きく関係すると考えられています。

生理のある期間が長ければ長いほど乳がんになりやすいので、年齢を経るごとに乳がんへのリスクが高まります。

その為、年齢によって「乳がん検診を受ける必要がない/受けるべき」というのが変わってきます。

~20代受ける必要がない
※理由:乳がんリスクや罹患率が極めて低い為
30代自己判断で受ける
※乳がんの罹患率が徐々に増え始める年代
40代2年に1度のマンモグラフィを受ける
2年に1度のマンモグラフィ+毎年の超音波検査
50代以上1~2年に1度のマンモグラフィを受ける
2年に1度のマンモグラフィ+毎年の超音波検査

もし家族(親、子、姉妹)で乳がんの方がいる20代以上の人は、どうしても乳がんのリスクが高くなる※ので「定期的な検診」や「毎年の超音波+マンモグラフィ」が推奨されています。 

※通常のケースと比較して2倍以上のリスクが高まるという調査報告も。


ちなみに私が健康診断のオプション追加で乳がん検診の予約をした時「私は今年で26歳になるのですが、乳がん検診って受ける必要ありますかね?」と質問した所「こちらとしては私見を申し上げることはできません」「マンモグラフィは40歳以上の方におすすめしています」という回答がきました。

私の家系で「乳がんになった人がいる」という話は聞いたことが無く、特に自覚症状も無いので、正直「30歳から受けても良かったな……」と思いました。

ただし「20××年×月に乳がん検診を受けたが、何の問題もなかった」という証拠作りは、将来的に何かの役に立つかもしれないので、受けられる時に受けた方が良いかなと。

乳がんのリスクが高くなる理由

日本女性の乳がんの患者数は、1975年で年間約2万人でしたが、2011年には年間約7万人と、ここ数十年で急増しています。

乳がんの発生には、女性ホルモンの一つ「エストロゲン」と、生活習慣の変化が原因として挙げられます。

近年増加傾向にある「未婚」「晩婚」「出産経験なし」で、生理がある時期が長いと、乳がんと大きく関係する女性ホルモンのレベルも長期的に高くなってしまいます。

【生理・生殖要因】
未婚・晩婚・出産経験が無い
子どもの数が少ない
第一子の出産経験が高い
初潮が早い。閉経が遅い

【外部的な女性ホルモン(エストロゲン)要因】
経口避妊薬(ピル)の服用経験がある
閉経後のホルモン補充療法を受けた

【食生活】
肥満度が20%以上
過度の飲酒習慣がある

【身体的要因】
乳腺疾患(乳腺症、乳腺炎など)の既往歴がある

【遺伝的要因】
家族(親、子、姉妹)で乳がんになった人がいる

乳がん検診はどうやって受ける?

乳がん検診を受けるには、以下の4通りの方法があります。

  • 市町村が住民を対象に行なう「住民検診」を受ける
  • 会社の健康診断と合わせて実施される「職場検診」を受ける
  • 夫が勤務する企業が実施する「主婦検診」を受ける
  • 自分で施設や検診内容を自由に選ぶ「個人検診」を受ける

それぞれの特徴についてまとめてみました。

住民検診

各自治体が住民を対象に実施する検診です。

基本的に「40歳以上+マンモグラフィ」を対象としています。

【施設】
自治体が指定する施設
集団:役所内の施設(保険福祉センター)や小学校、集会所など
個別:乳がん検診の取扱医療機関

【検査内容】
マンモグラフィ(視触診は自治体や本人の希望によって異なる)

【日程】
自治体が指定する日程
「平日は月に数回、休日は年に数回」という場合が多い。

【対象年齢】
40歳以上。偶数歳(40、42、44……)に限定されることも。

【費用】
無料~2,000円
※検査費用の一部を自治体が補助してくれる為、低価格で受けられる。

【情報の入手方法】
自治体のWebサイト/広報誌/窓口に問い合わせ/個人宛に届く検診のお知らせなど

職場検診

勤務先の健康保険組合や勤務先で実施されている健康診断に合わせて受ける方法です。

乳がん検診は法定健診(法律で定められている健康診断)ではないので、企業が被雇用者に受けさせる義務はありません。

ただし30歳以上の女性が多い会社では、乳がん検診を健診に組み込んでいる所は多いですね。

「私の会社では乳がん検診って無いな……」という場合は、まずは会社負担で受けられるかどうか確認してみると良いです。

【施設】
勤務先や健康保険組合によって異なる

【検査内容】
勤務先や健康保険組合によって異なる

【日程】
勤務先や健康保険組合が指定する期間

【対象年齢】
勤務先や健康保険組合によって異なる

【費用】
無料~全額自己負担。
会社負担な場合が多く、低価格で受けやすい。

【情報の入手方法】
勤務先や健康保険組合に問い合わせ

主婦検診

夫が勤務先の健康保険に加入しており、妻(主婦)を対象にした健康診断がある場合に受けられる方法です。

基本的な特徴は上記の「職場検診」と同じですが、費用は一部負担~全額自己負担になる可能性があります。

個人検診

誰でも自由に施設や検診内容を選んで受ける方法。

どこからの補助も受けられないので、費用は全額自己負担&高額になりやすいですが「自由度の高さ」が魅力的です。

【施設】
乳がん検診を行なっている医療機関

【検査内容】
視触診/超音波/マンモグラフィなど
検査方法を自由に組み合わせられる

【日程】
自分のスケジュールに合わせて決められる

【対象年齢】
誰でも受診可能。
年代別の乳がんリスクを考えると「20歳以上」が無難。

【費用】
全額自己負担
医療機関によって料金が異なる

【情報の入手方法】
乳がん検診を行なっている医療機関を調べる

年齢と職業で異なる費用と受け方

乳がん検診は、受ける人の年齢と職業(勤務先の健康保険への加入の有無)によって、検診内容や負担する費用に差が生じます。

40歳未満・自営業や主婦

地域検診/主婦検診/個人検診

※地域検診が「40歳以上+マンモグラフィ」を対象の場合、検診や費用負担が受けられない可能性が高い。
どの検診でも無料にならず、一部または全額自己負担での受診になる。

40歳未満・会社勤め

地域検診/職場検診/個人検診

※地域検診が「40歳以上+マンモグラフィ」を対象の場合、検診や費用負担が受けられない可能性が高い。
職場検診に乳がん検診を追加するのが、最も確実で安上がりに受けられる。

40歳以上・自営業や主婦

地域検診/主婦検診/個人検診

自治体の地域検診を2年に1度、無償または低価格で受けられる。
夫の勤務先で受診も可能だが、費用負担の有無は異なる。

40歳以上・会社勤め

地域検診/職場検診/個人検診

自治体の地域検診を2年に1度、無償または低価格で受けられる。
それぞれ受ける条件や検査方法が異なるので、自分の希望に応じたものを選びたい。

気になる全額自己負担の費用は?

地域検診や職場検診であれば、無料または一部負担で受けられるのですが、個人検診だと全額自己負担。

では乳がん検診を受ける際は、どれだけの費用がかかるのでしょうか?

乳房視触診+超音波+マンモグラフィ10,206円
乳房視触診+マンモグラフィ6,426円
乳房視触診+超音波4,698円
超音波+マンモグラフィ8,748円
マンモグラフィ5,508円
超音波3,780円

参照:大阪中央病院

上記の金額に追加して、診察などの費用が別途かかります。
「検診費+数千円」と考えて、お金を用意しておくと、会計時に焦らずに済みます。

自覚症状がある場合は保険適用になる

個人的に乳がん検診を行なう場合は保険適応外

全額自己負担の所を、自治体の補助や勤務先の負担で無料または一部負担で受けられる訳です。

ただし乳房に異常を感じて受診した場合は「診断の一つ」という位置付けになるので、保険が適応されます。

乳がん検診の種類

乳がん検査は、主に以下の3通りの方法が利用されます。

  • 視触診
  • 超音波(エコー)検査
  • マンモグラフィ

個人検診では、年齢や希望に応じて、一つまたは複数を組み合わせて受けます。

20~30代は「超音波検査」または「視触診+超音波検査」。
40代以上は「マンモグラフィ」または「視触診+マンモグラフィ」、必要に応じて+超音波検査。

という組み合わせが推奨されています。

この検診で「乳がんの疑いがある」と診断された場合は、乳腺の専門医がいる医療機関で精密検査を受けます。

視触診

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目で乳房の引きつれや窪みの有無を確認。
実際に乳房を触り、しこりや分泌物、リンパの腫れなどを診察します。

視触診は「必ずしも最適な検査法ではない」とも言われており、単体では得られるメリットが少ないので、超音波やマンモグラフィと組み合わせて受けるのが有効的です。

【メリット】
身体への負担が少ない。

【デメリット】
シコリがある程度大きくないと判別できず、早期発見が難しい。

超音波(エコー)検査

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超音波を出す器具を乳房に当て、映し出された画像を見ながら診断を行ないます。

乳腺は白く、腫瘍やがんは黒く映されるので、乳腺の発達した若い女性向けの方法です。
40歳未満の乳がん検査は、ほとんどが超音波検査で実施されています。

【メリット】
若い女性の乳房でも、しこりの発見が可能。
検査結果がリアルタイムで分かる。
妊娠中・授乳中でも検査が受けられる。

【デメリット】
石灰化が見つけにくい。
マンモグラフィと異なり、乳房の全体像を記録として残しにくい。

マンモグラフィ

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乳房を装置に挟んで圧迫、X線撮影をする方法です。

乳腺の発達している若い女性(20代30代)は、X線撮影をすると乳腺が白く映ってしまい、石灰化と判断がつかないので、マンモグラフィによる検査は40歳以上を対象にしています。

実際に地域検診では、2年に1度、40歳以上を対象とした、マンモグラフィまたは視触診+マンモグラフィの受診を推奨しています。

【メリット】
視触診では分からない、早期乳がんのサインとなる石灰化や腫瘍(しゅよう)が発見できる。
以前に撮影したX線写真と比較しやすい。

【デメリット】
痛みがある。被曝量は少ないが、被爆の心配がある。
妊娠中・授乳中の女性は受診できない。
豊胸手術を受けている場合、豊胸バッグの破裂や破損の可能性があるので断られやすい。

月1度のセルフチェックで早期発見

乳がん検査を定期的に受診していれば「とりあえず安心」と思いがちですが、乳がんの早期発見には月1回のセルフチェックも欠かせません。

月1回、生理が終わった1週間後に、乳房を良く観察したり、触れたりして「以前と変化がないか?」を確認します。

セルフチェックのポイントは3つ。

  • 乳房のしこり
  • 乳首からの分泌物
  • 乳首のただれ

触って以上が無いか確かめる際は、乳がんができやすい部分を中心に調べてみましょう。

  • 1位:乳房の外側の上方
  • 2位:内側の上方
  • 3位:乳首まわり
  • 4位:外側の下方
  • 5位:内側の下方

セルフチェックの方法は、下記のツイートより参照してください。

いかがでしたか?

現在、検診や生活習慣の改善などで、乳がんになるリスクを下げることは可能ですが、完全に防ぐ方法はありません。

アメリカの人気女優、アンジェリーナ・ジョリーさんが、将来の乳がん予防の為に乳房切除をしたことで、一時期話題になりましたが、日本で「予防切除」は、まだまだ一般的な方法ではないですね。

乳がんは発見が早ければ早いほど、完治する可能性が高くなります。

自分の胸の大きさや形、柔らかさばかりに関心を持たず、月に1回のセルフチェックや乳がん検査で、自分の大切なバストを守ってみませんか?

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参考資料:乳がん予防・治療・再発防止がよくわかる本 専門の名医が教える「乳がん治療」最前線(井本滋)

(書いた人:昼時かをる)