Windows10が7月29日にリリースされました。
今回のバージョンアップは、Windows8で不評だった部分の修正もあるということと、Windows7/8からは無料でバージョンアップが出来るということで、リリース前からかなり話題になっておりました。
リリース初日には目立ったトラブルも報告されておらず、これはバージョンアップするしか無い!
と言った評価も多かったのですが、今現在その評価はどうなっているのか、良い点、悪くなった点を含めてまとめたいと思います。
新機能
Windows 10には様々な新機能が追加されています。
その中でも、注目度の高い機能は以下のような物があります。
脱IE!新ブラウザの「Edge」とは?
かつてはインターネット=Internet ExplorerというイメージさえあったIEですが、現在はGoogle ChromeやiPhoneに搭載されているAppleのSafariなどにシェアを奪われ、最近のサイトではIE非対応の物さえ少なくないという状況でした。
Windows 10ではこの状況を打開すべく、新ブラウザの「Edge」が搭載されています。
Internet Explorerとの違いは
- 最新のWebサイト表示に対応
- 表示しているサイトに手書きでメモを書き込める「Webノート」機能
- サイトの本文だけを表示することのできる「読書モード」
- iPhoneのSiriのような音声検索「Cortana」(日本語非対応)
となっています。
そのようなわけで、Microsoft肝いりのブラウザなのですが、特に目立って魅力的な新機能が無いほか、セキュリティソフトメーカーは「表示内容のセキュリティチェックが出来ないので、使わないで」と呼びかけたり、銀行が「オンラインバンキングで使えないのでIEを使って」と呼びかけたりと、かなり出鼻をくじかれた印象です。
スタートボタンの復活
Windows 8ではかなり不評だったスタートボタンの廃止ですが、ユーザーの声を受けて、Windows 10では復活しています。
左下のスタートボタンを押すと、Windows 7までのスタート画面+右にWindows 8のタイル表示が混ざったようなスタート画面が表示されます。
少々右側が邪魔な気もしますが、今まで通りの使い方が出来るため、おおむね好評のようです。
仮想デスクトップ機能
MacユーザーがWindowsより優位である点としてよく挙げられる点として、仮想デスクトップがありました。
これは、デスクトップが複数あるように見せかける機能で、デスクトップの作業環境を複数作り、切り替えることで、これまで一つのデスクトップに大量にアプリが開かれていた場合など、アプリ切替に時間がかかっていたものが、作業効率を大幅にアップさせることが出来ます。
アクションセンター
いわゆるスマートフォンではおなじみの通知機能です。
色々なアプリからの通知が、これまではアプリ毎に数秒表示され、消えたら二度と見ることが出来ませんでした。
アクションセンターでは、全てのアプリの通知をまとめて、いつでもみることができます。
また、Wi-Fiの切替や画面の回転ロック、画面の明るさの調整、機内モードの設定などもアクションセンターから行うことができます。
コントロールパネルとPC設定の統合
Windows8でかなりの人を惑わせたのが、各種設定画面ではないでしょうか。
デスクトップに関しては「コントロールパネル」
その他の機能は「PC設定」という、文字からは区分がさっぱりわからなかったこれらの機能が、まとめられて「設定」1つになりました。
Windows Hello
対応機器さえ持っていれば、PCのロック、アンロックを顔、虹彩、指紋などの生体認証で行うことが出来ます。
今まではセキュリティのために、いちいち離席する前にPCをロックし、席に戻るたびにパスワードを入力していた場合、こちらの機能で、席に座ってセンサーの方を向く、あるいはセンサーをタッチするだけでPCのロック、アンロックができます。
ただし、今の時点で対応機器は少なく、この機能の恩恵にあずかれる人はほとんどいないと思います。
今後発売されるPCに搭載されれば便利になりそうです。
良くなった点
新機能とまでは言えませんが、今までのWindowsから良くなったと言われている点は以下の物があります。
Windowsが使用する容量が減った
最近はSSDと呼ばれる高速なドライブが人気です。
SSDはWindowsやアプリの起動、実行速度が大幅に速くなるメリットがありますが、HDDと比べて大容量の物が圧倒的に高価です。
このため、以前は300GBや500GBといった容量のドライブを搭載したPCが主流でしたが、現在のモバイルPCなどは記憶容量が128GB、少ない物では64GBなどもあります。
こういったPCを使っているユーザーには1GBの空き容量が増えることでも大いに歓迎されるため、Windows 10はこの点で評価が高いようです。
リリース直後にしては安定している
Windows 10はこれまでのWindowsと異なり、リリース前から開発中のバージョンを幅広く公開し、ユーザーから意見や不具合報告を集めていました。
このためか、Windows 10はリリース直後から目立った大きなトラブルが無く、安心して導入できると言われています。
悪くなった点
新しいOSは、古いOSの不具合や評判の悪かった機能を修正していくので、基本的には改悪されると言うことは少ないです。
しかし、Microsoftの方針とユーザーの利便性が合わなかったり、新機能が思わぬ不具合を招いたりする場合もあります。
Windows Updateが強制適用になった
これまでWindows Updateを適用するかどうかはユーザーに委ねられていました。
しかし、Windows 10では原則的にWindows Updateが自動で強制的に適用されます。
もちろんセキュリティーの観点からすれば、これは正しい判断なのですが、Windows Update自体に不具合があったり、特定のソフトやサービスがバージョンアップに対応しきれず動作しなくなるなどの原因のため、意図的にバージョンアップを見送るユーザーも多く、そういったユーザーからは不満の声が出ています。
累積アップデートで不具合が発生している
前述の悪い点と関連していますが、まさにUpdateの強制適用でユーザーが恐れていたことが、早速現実化してしまっています。
「Windows 10」累積アップデート、一部ユーザーに再起動ループの問題 - CNET Japan
このような不具合があることは、以前のWindowsからあり、Microsoftの不評の大きな理由でもありましたが、Windows 10では早速この事例が起きてしまっています。
大きな改悪点は見当たらない良バージョンアップ
Windows Updateの強制適用は大きな問題ですが、反面これ以外にデメリットは無いと言えます。
これほどデメリットが騒がれないバージョンアップはWindowsには滅多に無いので、新機能や改良点の恩恵を受けた方が断然お得と言えるでしょう。
特に1年間は無料でバージョンアップできるというのが最大のポイントですので、忘れないうちにバージョンアップをしておくことを強くオススメします!
(書いた人:考務店)