私は今年で32歳になります。
26歳までは、フリーターや無職生活を続けていました。しかしその後、事業をスタートさせてからはあっという間に5年が経ち、いつの間にか「若者」ではなくなっていました。気が付くと、様々な場所で年下と接触する機会が増えていて、自分はもう社会における「ビギナー」ではなくなったんだなと、感じるようになりました。
と同時に、「30代をどのように過ごすべきか?」を真剣に考えるようになりました。仕事であったり、結婚であったり。。。10年後の私は42歳になっているわけで、世間的に言えば「おっさん」であり、体力の衰えも感じるようになるでしょう。また、社会においては「ベテラン」に位置することとなり、今よりもっと、年下と接する機会も増えるんだろうなと、漠然と感じます。
私が真っ先に考えたことは、「30代は与える10年にしよう」です。20代は人に助けてもらったり、教わったり、得ることが中心の10年でした。だからこそ、「30代は与えられる人になろう」というのが私のテーマです。また、どのように仕事や生活をしていければ充実した30代が過ごせるのかを考えて、2冊の本を読んでみました。
ということで今日は、「30代を上手くやるための方法」をテーマに書いてみます。
仕事でどうやって結果を出していくか?
ちきりんが「これも仕事を選ぶ時に役立ちそう」と思っているのが、下記の4つにわける方法です。
1.成長の仕事
2.支援の仕事
3.維持運営の仕事
4.再生の仕事30代半ばまでの自分の生き方を考える時代に、この4つのうちどれを経験しておくのか、よく考えた方がいいです。また、30代半ば以降の「自分の人生の中心となる仕事」を選ぶ際にも、人生の時間をこの4つのうちどれに使いたいか?よく考えた方がいいです。
参照:仕事の4分類:成長・支援・維持・再生
仕事を「成長・支援・維持・再生」の4つに分類するのは非常に興味深いです。
ただ、自分がこのうちどれを突き詰めて行くべきなのか?と問われると、現時点で答えを出すのは難しいです。
だからといって、「成長なら任せて下さい!」、「支援なら任せて下さい!」、「再生なら任せて下さい!」と大きな声で言えるくらいの経験や実績を持たなければ、30代以降の仕事で結果を出していく上で、自身のポジションも危ういかなと感じます。
仕事において「自分はこれができます!」というポジションを明確にするのって大事ですよね。
20代は誰でも成長できる。30代でも多くの人が成長できる。でも40代で成長できる人はごく限られてる。多くの人が30代で終わってしまう
これもちきりんさんの言及。ちきりんさんは、年齢による切り分けが上手いです。
実は最近思うことがあります。
私の両親は共に65歳を超えているのですが、既に海外旅行に行こうという気はなく、また新たに何かにチャレンジしたり、仕事をしているわけでもなく、ゆったりとしたスローライフを送っています。世間で言えばもう「お年寄り」なわけですが、これは私の両親に限ったわけではありません。多くの人が60歳を超えると社会で言う「シルバー」のステージに入ります。
しかし一方で、ユニクロの柳井正社長なんかは現在66歳ですが、現役バリバリで経営をしています。おそらく海外出張に行くことも多いでしょうし、20代に負けず劣らず、第一線で仕事をこなしています。JALの再建にかかわった京セラの創業者、稲盛和夫さんに至っては現在83歳、80代に近くてもJALという大企業の会長職を務められましたし、テレビで毎日答弁している政治家も、大抵はお年寄りです。
こうやって現役で活躍している人を見ると、結局、「気の持ちよう」と「継続した成長の積み重ね」次第では、年齢って関係ないのかなと。60代ならともかく、やっぱり「30代で終わってしまう」人にはなりたくないなと思います。
最初に申し上げておきたいことがあります。それは30代年収3000万円の人は読書という点において、二極化しています。
「膨大に本を読む層」と「まったく本を読まない層」です。たとえば、20代30代のビジネスパーソンは1年間で平均3.1冊の本を読むという統計があります。1カ月に換算すると、0.26冊です。
その一方で、30代で年収3000万円の人は1カ月間で平均9.88冊も本を読むのです。
参照:南青山、BMW、美女、38倍の読書差から生まれた格差 30代で年収3000万円を実現する(10)
私自身、これまで読書習慣はありませんでした。しかし、仕事を始めてから読書をするようになり、今ではビジネス書を中心に読みたい本が山ほどある状態になりました。
大体、年間で50~100冊程度読みますが、すべてのページを精読するわけではなく、パパっと読むことが多いです。実際に今書いている記事も、書籍からの引用を多用していますし、読書量が増えると、知識量・情報量は当然増えます。
上記の記事では、「膨大に本を読む層」と「まったく本を読まない層」が分かれるとのことですが、両者に大きな知識量・情報量の差が生まれるのは当然。
30代は体力が衰える分、経験とか知識、または人脈を使って仕事をしていかなければ、徐々に体力勝負できなくなってくると思います。私自身も、以前は何十時間パソコンの画面に向かっていても目の疲れを感じませんでしたが、最近は目が疲れるので、ジンズPCとか使って頑張っています。。。
身体が使えなくても、頭で必要とされる人になっていかなければならないなと思いますし、やはりそういう人になるためにも「得るより与える人になる」ことが重要だなと感じるわけです。
アメリカのビジネスパーソンは、30代で完成することを念頭に置いている。
35歳で社長をやり、40代でその会社を売って金を手にしたら、引退してカリブ海で暮らす。
このアメリカン・ドリームを達成することが、多くのアメリカ人ビジネスパーソンにとっての究極の目標。
その他の国においても、だいたい30代で一人前とみなされるし、30代で完成するというタイムスケジュールで多くの人は働いている。
まだまだ未熟だと感じる日々ですが、30代で一人前になりたいという思いは強いです。なので、今後仕事のペースを緩める可能性はありますが、それでもキチンと仕事をこなし、学ぶことを止めたくはありません。
40代で会社を売って引退し、カリブ海で暮らすのも良いのですが、やることがなくなると暇になってしまう気がするんですよね。最近、結婚や子どものことを考えたりもするのですが、その大きな理由の一つが、「暇つぶし」です。
「子育てを暇つぶしでやるな!」と怒られそうですが、年をとるごとに周りの友達は結婚し、付き合いも薄くなってきますし、新しい出会いも減ってきます。年を取ると人生は暇になってしまうのではないか?というのが、私が日々思っているところ。
しかし、結婚すると自分の生活はガラリと変わり、子どもが生まれるとまた、自分の生活はガラリと変わります。仮に100歳まで生きるとして、あと70年、今とおなじ一人暮らしを続けて行くよりは、「適度な変化」があった方が飽きずに人生を過ごせるんじゃないかと。
もちろん、お一人様を全力で楽しむのも良い人生だと思いますし、自分自身、こればかりはまだどうなるかわかりませんが。。。
付き合う人を変える
三〇代になると、同性、異性を問わず、付き合う人によってその未来が大きく変わってきます。一〇〇%変わるといっても過言ではありません
成功法則をもとに自分を変えようとするより、付き合う人を変えることのほうが、はるかに効果的である
一緒にいてラクな人と付き合うだけでは、素の力はいつになっても身につけられません。向上心を持って、いい意味で自分に負荷をかけ続けることができる良好な人間関係こそが、人生を大きく好転させるのです
参照:30代を後悔しない50のリスト
大前研一さんの言葉で、有名な一言があります。
人間が変わる方法は3つしかない。ひとつ目は時間配分を変えること。二つ目は住む場所を変えること。三つ目は付き合う人を変えること。
人は周りの環境に左右されるというのは本当です。
例えば、一方は、職場の仲間が毎日飲み会を開いていて、そこでの話題が上司のグチを永遠にループしているような環境、一方は、職場の仲間が毎日勉強会を開いていて、日常の話題もプロジェクトの改善について議論しているような環境。両者の環境に属して3年後の自分を想像した場合、結果はどうなっているか言うまでもありません。
私の場合はやや特殊で、良い環境でも悪い環境でもなく、これまでただ一人で、もくもくとやって来ました。それでもそれなりの結果が残せているので、悪い環境からは抜け出すべきだし、良い環境に入ることが難しければ、一人で孤独に頑張ってみるというのも悪い選択肢ではないと思います。
もっとも、最近は事業規模が大きくなってきているのに人脈が皆無なので、「良い人と付き合う」ことは、私が30代で重視したいと思っているところでもあります。
言い訳は通用しない
「30代ではまだ早い」仕事など、ビジネスにおいては何ひとつない。
足りないのは、年齢ではなく「経験」である。
「経験」は、行動を起こさなければ得られない。
だから、とにかく「動く」ことが必要なのだ
参照:30代の働き方には挑戦だけが問われる
30代は、人生におけるメインステージのように思います。
なぜかというと、「まだ早い」ことがひとつもないからです。
- 結婚はまだ早い…
- 起業はまだ早い…
- 家を買うのはまだ早い…
- この仕事は自分にはまだ早い…
- 親孝行はまだ早い…
などなど。
いずれも、20代が口にしていると納得できるものばかりですが、30代が口にすると「言い訳」にしか聞こえません。本書では「だから、とにかく動くことが必要なのだ」と書かれています。20代が準備期間なら、30代は実行する期間であり、例えば準備が整っていなくても、実行するしか道は残されていません。なぜなら、40代になると徐々に「もう遅い」が出てきますから。。。
生活や人生をどうやって過ごしていくべきか?
ビジネスの世界では30代なかばから40代前半あたりがそうした年齢にあたるだろう。いずれにしても「先が見えてくる」これからは、「やればできる」「諦めなければ夢はかなう」というロジックだけでは人生はつらいものになっていくだろう。
何事も、いくつになってもチャレンジするチャンスは残っているものですが、世間体や体力面などで、年を追うごとにリスクは取りづらくなってきます。そういう意味で、30代は「現実を見るべき」年代なのかもしれません。
私は26歳の時に起業しましたが、その時は実績も経験も人脈もお金も、何一つ持っていませんでした。しかし、それは言い換えると「失うものすら何一つ持ってなかった」ので、最初に事業を始めた時は「失敗しても20代だしどうにでもなるわ」くらいの感覚でした。
でも、もし私が30代後半で何の実績もなく、しかも妻子持ちだったら、起業したくても思いとどまっていたと思います。やはり30代は現実を見るべき年代、人は年を追うごとに背負うものが多くなってくるものです。
20代よりも楽しいですよ。
20代の時は社会に適応するのが精一杯で、恋愛も含めて何かとバタバタしてて余裕はありませんでした。
30代で落ち着いて、40代ともなると(お金も含めて)色々と自由になるので、結構楽しいです。生き甲斐は、仕事とバカンス(ドライブ)です。
身体がヘタってきてるので、温泉やマッサージの気持ち良さもわかるようになります。
参照:40代以降の男女へ質問!人生の楽しみは何ですか?
これは凄くわかる。
30代になった辺りから、温泉とかマッサージが楽しみになってきました。
あと、20代の時はどうでもよいと思っていた、「食べる」ことが趣味になっていたり。。。
私の個人のブログに「年齢は落ち着きに出る」と書いたことがあります。人は年を重ねるごとに、人生的にも金銭的にも余裕が生まれ、徐々に性格も丸くなって、「落ち着き」が出てくるように思います。いわゆる「大人の魅力」というやつです。「落ち着き」で見ると、その人の見た目が若くても老けていても、ある程度の実年齢がわかるものです。
個人的には30代になっても、仕事をはじめ勝負できるところは勝負していきたい気持ちがあります。しかし、同時に「大人としての落ち着き」を身につけることも、30代でやるべき大切なことだと感じます。
同じコーヒーを飲むにしても、スターバックスやタリーズばかりではなく、要所要所でホテルのラウンジも開拓しておきたいものです。
「カッコいい」人たちが三〇代に行った共通点には、以下の三つがあげられます
(1)「さらなる高み」にチャレンジする
(2)一流に触れる
(3)器量を満たす努力をする
「さらなる高み」を目指し、「一流」に触れ、「器量」を満たす
参照:30代を後悔しない50のリスト
ホテルのラウンジって、コーヒー一杯がすごくお高いのですが、決してセレブを気取るために開拓するのではありません。最近、年を取るに連れて「昔は気づかなかった細かい部分に気づくようになった」気がします。それは例えば、レストランのスタッフの対応だったり、電話のかけ方や切り方だったり、話し方だったり、またホテルやカフェの内装だったり。
若い時は、どうでもよくて気にも留めなかったことが、すごく気になるようになりました。わかりやすく言うと、レストランに言った時、昔はAさんもBさんも同じに見えていたのに、今はBさんの話し方や対応などから、かなり長くここで働いているんだろうな。と言ったことが感覚的にわかるようになりました。
そうなると、ホテルのラウンジはコーヒーカップの器が良かったり、スタッフさんのカップの置き方が丁寧で、細かい部分にまでこだわりが行き届いているから、値段が高くてもいざというときに使う価値があるな。とか思えてきます。また、そういった場所に行くことで、学べることが凄く多いです。
例えば、20代の時に超高級ホテルに宿泊したとしても、「部屋がキレイで広いですね。」くらいの感想しかなくても、30代になると「なぜこのホテルが超高級なのか?」という細かいこだわりにも気づけるようになっていて、そこから多くを学べたり。
まだまだ未熟さは抜けませんが、チャレンジを続け、時には一流も経験することで、器量を満たす。これも自分が30代で経験したいと思うことです。
最後に
結局のところ、「30代はこう生きろ!」みたいな教科書はなくて、「自分がどう生きたいか?」は人それぞれだと思います。ただ、「自分が30代をこう過ごしたい」と真剣に考えて取り組むのと、何も考えずに、ただ30代が過ぎていったというのでは、40歳になった時に全く違う景色になっていると思います。
キチンと現実と向き合いながらも、どうせなら自分が思うような「目指すべき理想の30代像」になれるよう、頑張りたいですよね。
(書いた人:川原裕也)
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