急に親から電話がかかってきて「今度、大阪に行くから、何か適当に案内して」と言われた時、あなたならどこを案内しますか?
例えば京都だと有名な寺社仏閣や施設が多いので「じゃあ、ここにしよう」と、すぐに思い付きやすいのですが、大阪は……?
大阪に住む友だちに聞いても「親と一緒に行く場所?百貨店とか?」という回答が多く「大阪=買い物をする場所」というイメージが強いので、正直、どこに連れて行けば良いのか迷います。しかも同世代の友人ではなく「親」。ヘタな所を案内できません。
ということで、今回は意外と悩む人が多い「親と一緒の大阪観光で行く場所」を
- 大阪の雰囲気を感じられる。
- 大阪の中心部から、それほど離れていない。
- あまり動かなくて良い。
- 多少お金がかかっても楽しめるならOK。
という条件に当てはまる「大阪市内」または「大阪市近郊」で探してみました。
大阪の有名観光地へ行く
黒門市場
日本橋にある黒門市場(くろもんいちば)は、大阪の食文化を支えてきた「大阪の台所」。
最近は外国人観光客が訪れる観光スポットとして、全国的に名前が知られるようになった印象があります。
黒門市場はフグや海鮮丼でも有名ですが「食べ歩き」も楽しい所で、串カツ、おでん、たこ焼き、お刺身、生ミックスジュースなど、大阪名物も味わえます。
営業日・時間は店舗によって異なりますが「定休日は日曜・祝日」、「朝から夕方まで」が多いので、訪れる日時には注意して下さい。
気になるお店があれば、事前に調べておくことをおすすめします。
道頓堀で大阪ミナミの象徴を見に行く
大阪と言えば「ミナミ」の印象を持つ人が多いので
- グリコの看板
- かに道楽のカニ
- づぼらやの張り子フグ
- ドンキホーテ観覧車(えびすタワー)
の4つさえ抑えておけば、充分に「大阪(ミナミ)に行った感」が味わえると思います。
どれも徒歩数十秒圏内にあるので、あちこち歩く必要もありません。
ちなみに「カーネルサンダースの呪い」で有名なカーネルサンダース像があった当時のケンタッキーフライドチキン道頓堀店は既に閉店しています。
2009年に発見されたカーネルサンダース像は、現在、東京の本社内に設置されており、社内見学などでその姿を見ることができます。
道頓堀グリコサイン:グリコの看板
かに道楽道頓堀本店:動くカニ看板
づぼらや道頓堀店:張り子フグ
ドンキホーテ道頓堀店:ドンキホーテ観覧車(えびすタワー)
見て遊んで楽しむ
USJ
"USJ 5years". Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
ハリウッド映画の世界を再現した、国内有数のテーマパークUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)。
見所は様々ありますが、やはり2014年7月にオープンした新エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」は外せませんね。
絶叫系アトラクション以外にも楽しめるポイントは色々とあるので「あんまり激しいのには乗りたくない」という人にも行きやすいです。
行きや帰りの電車や飛行機の都合で「USJでの滞在時間が短い」という場合は、スタジオ・パス(入場券)の他に、エクスプレス・パスの利用をおすすめします。
エクスプレス・パスとは「お金で時間が買える券」のこと。
USJのアトラクションやショーは、待機列に並べば無料で乗れるのですが、オンシーズンの休日は60分~240分待つのは当たり前。
エクスプレス・パスを購入すれば、指定のアトラクションやショーが待ち時間なしですぐに乗れたり、見れたりするので「滞在時間が短いので効率良く回りたい」という時に活用できます。
転売に規制がかかり、以前よりもエクスプレス・パスの購入がしやすくなりましたが、それでも枚数制限がある関係で、人気の日はあっという間に売り切れてしまうので、早め早めの手配を忘れずに。
海遊館
大阪天保山にある世界最大級の水族館「海遊館」。
環太平洋の海を再現した巨大水槽を含めて14の水槽には、世界各地に生息している多種多様な生き物を、生息環境に近い形で見ることができます。
入館後、まずは8階までエスカレーターで上がった後、回廊型の通路を下りながら鑑賞していく縦長スタイルが特徴的で、外観から想像するよりも、遥かに広い館内に、初めて訪れる人は驚くこと間違いなしです。
海遊館と言えば「ジンベエザメ」でも有名。
2014年7月に2匹が相次いで死亡するという悲しいニュースがありましたが、その後、オスメスのジンベエザメ(海くん、遊ちゃん)が新しく入り、現在は以前と同じく広大な水槽を悠々と泳ぐ姿が見られます。
天王寺動物園
いきもの繋がりで合わせて紹介すると、天王寺には「天王寺動物園」があります。
国内では東京の上野動物園の次に大きい動物園で、2015年1月に開園100周年を迎えました。
約200種900点の動物が展示されており「動物くさくても平気」という人は、こちらもおすすめします。
懐かしのモノへ会いに行く
万博記念公園
その世代の人であれば、当時、ほとんどの人が訪れたとも言われる「大阪万博」。
地方からも大勢の人が訪れましたが「万博以来、一度も行ったことがない」という人が多いのではないでしょうか?
吹田市にある万博記念公園は、大阪万博の跡地に整備された公園です。
公園内には大阪万博が開催された名残を示す看板や碑が至る所にあり、当時の出展施設だった「鉄鋼館」を利用して、万博博覧会の様子を紹介するEXPO'70パビリオンでは、懐かしさをくすぐる展示品でいっぱいです。
美術や芸術に関心がある人であれば、民俗学・文化人類学を中心にした世界各国の妖しい雰囲気ただよう展示品が並ぶ国立民族学博物館や、陶磁器や染織品などの民芸品を紹介する大阪日本民芸館もおすすめです。
万博記念公園のすぐ近くには、エキスポランド跡地に2015年11月にオープンした複合商業施設ららぽーとEXPOCITY(エキスポシティ)があり、買い物や食事をするのにも便利になりました。
万博記念公園とららぽーとエキスポシティの取り合わせは、ちょうど大阪の「古いもの」と「新しいもの」の両方を感じられます。
大阪北の吹田市に万博記念公園が位置する関係で、JR大阪駅や各梅田駅からは、多少距離があります。
公共交通機関で行く際は乗り継ぎがやや面倒なので、行く際は事前にルートを調べておくと安心です。
日本橋で懐かしの作品と出会う
「オタクの街」と言えば、東京の秋葉原が有名ですが「関西のオタクの街」としては大阪の日本橋も良く挙げられます。
ちなみに京都は寺町・新京極通、兵庫は三ノ宮が、オタク向け専門店が良く揃っているエリアに当たります。
最近のマンガやアニメ、ゲーム、同人だけではなく、懐かしの少年漫画や少女漫画、食玩、プラモデル、フィギアなどを取り扱う店も多く「うわ、これ懐かしい」と思う作品と出会えるかもしれません。
一カ所で色々な商品を見たい場合は「まんだらけ グランドカオス」が個人的にはおすすめです。
4階建ての巨大ビルには、他店舗にはないマニア向けの逸品も多く、雑多な物の中から探していく楽しみがあります。
日本橋というより、心斎橋(アメリカ村の中)に店舗があります。
有名なオタクショップ(アニメイト、らしんばん、メロンブックス、コトブキヤなど)に行くならば日本橋一択ですが「最近のマンガやアニメやゲームは、それほど……」という人であれば、まんだらけ グランドカオスを抑えておけば良いかなと。
高い所へのぼる
梅田スカイビル
新梅田シティ内にある梅田スカイビルは、地上40階建て173mの世界初の連結超高層ビル。
最上部の空中庭園展望台からは、梅田を中心とした景色が一望できます。
他の「高い所」との大きな違いが、吹きさらしの屋上に展望台が設置されていること。
光や風を直に感じながら景色が見られるとあり、昼夜問わず多くの人で賑わっています。
空中エスカレーターの近未来感も、個人的には満足度が高かったです。
梅田スカイビルには、飲食店街や映画館「シネ・リーブル梅田」も入っており、食事をしたり映画を観たりするのにも良い場所です。
ちなみに梅田スカイビルは原広司が設計。
京都駅の設計者と同一人物なので、二つの建物を見比べてみると共通点の多さに気付きます。
大阪城
豊臣秀吉が築城した「大阪城」。
「太閤さんのお城」とも呼ばれますが、現在の大阪城は江戸時代に再建されたもので、豊臣氏の大阪城は大阪夏の陣で焼失しています。
天守閣は1931年に復興されたもので、博物館「大阪城天守閣」として、大阪城の歴史を紹介したり、縁の品々が展示されたりしています。
天守閣内は「近代化したな」の一言で、二条城や愛媛城、名古屋城、熊本城などとは違い「当時を思い起こさせる雰囲気」は感じられません。
個人的には周囲の櫓や門、石垣、石垣石などの遺構を、散策しながら見る方が、楽しいかなと思います。
通天閣
新世界(浪速区)の中心部に位置する展望塔「通天閣」。
1903年に開催された第5回内国勧業博覧会の会場跡地に、遊園地「ルナパーク」と共に建設。
初代通天閣はパリの凱旋門にエッフェル塔を載せたようなデザインでした。
太平洋戦争中、通天閣の直下にあった映画館の火災で、脚部が強度不足になったのを契機に「軍需資材」として1943年に解体。
その後、再建話が持ち上がり、1956年に完成したのが、現在まで残る2代目通天閣です。
塔高は「地上100m」と、近くのあべのハルカスよりも遥かに低いのですが「近所の景色を楽しむ」のには、ピッタリです。
▲あべのハルカスと天王寺動物園
「新世界=怖い」というイメージを持っていたのですが、実際に訪れてみると、良くも悪くも観光化されており、多くの日本人・外国人観光客で賑わっています。
治安の悪さはほとんど感じられず、日中であれば特に何の心配もなく、新世界で本場の串カツを食べられます。
あべのハルカス
地上60階建て、高さ300mの日本で最も高い超高層ビルあべのハルカス。
「1位:東京スカイツリー (634m)、2位:東京タワー (332.6m) 、3位:あべのハルカス」と、西日本では最も高い構造物です。
あべのハルカスは「近鉄百貨店 あべのハルカス近鉄本店」「大阪阿部野橋駅」「あべのハルカス美術館」「ハルカス300」「オフィスフロア」「大阪マリオット都ホテル」などの施設が入っており、58階から60階は展望塔「ハルカス300」として年中無休で開放されています。
大阪の展望塔は、どちらかと言うと「低め」が多かったので、ハルカス300から見える景色は「圧巻」の一言です。
日中と夜では見える景色も様変わりするので「大阪の有名所を眺めるなら日中」、「夜景を楽しむなら夜」がおすすめ。
個人的には展望塔限定の「パインアメソフトクリーム(細かく砕かれたパインアメがトッピングされたパイン味のソフトクリーム)」と、めちゃくちゃ雰囲気が良い「トイレ」が良かったです。
入場料金は大人1,500円。
購入者が営業時間内(基本は10~20時)から、15分単位で入場日時を指定可能な「日時指定券(1枚500円)」も用意されています。
伝統芸能に触れる
上方落語
天満天神繁昌亭は天神橋二丁目にある上方落語唯一の寄席(よせ)です。
寄席とは、ほぼ毎日、昼から夜まで落語などを行なっている常設の興行小屋のこと。
天満天神繁昌亭に行けば、毎日何かしらの落語を聞くことができます。
週替わりで、ベテランから若手まで様々な人が出演しており、色物(マジックや漫才、太神楽など)といった落語以外の芸も楽しめます。
他にも大阪では
- 八聖亭(福島)
- ビギン寄席(京橋)
- 噺カフェ(天満橋)
などの場所で、定期的に落語の講演会を行なっているので、調べてみると「あぁ、あの有名な人がここで落語してたのか」と分かったりと、なかなか面白いです。
大衆演劇
大衆演劇とは、名前通り「一般大衆を観客にする庶民的な演劇」のこと。
最近だと早乙女太一さんが大衆演劇出身の役者として有名ですね。
「芝居」と「舞踊・歌謡ショー」のセットで構成されており、演じる役者と観客との距離が近く、内容が分かりやすいものが多いのも特徴的です。
大阪市内の公演先としては
- 遊楽館
- 此花演劇館
- 笑楽座
- 梅田呉服座
- 木川劇場
- 羅い舞座 京橋劇場
- 道頓堀ZAZA
- 明生座
- 鈴成り座
- オーエス劇場
- 梅南座
- 浪速クラブ
が挙げられます。
大衆演劇専用公演の劇場の他にも、健康ランドやホテルでも公演されることが多いです。
場所や日程によって、出演する劇団や演目は大きく異なります。
初めて大衆演劇を見る人にとっては、何を基準に選んで良いか分からないと思うので、とりあえず、大衆演劇「公式」総合情報サイト0481.jpで、近くの公演先を調べて、日程に合うものを選んでみるのも一つの手です。
大衆演劇について、詳しく知りたい人は「わたしの舞台は舞台裏 大衆演劇裏方日記(木丸みさき)」のコミックエッセイがおすすめ。
近所に「羅い舞座 京橋劇場」があるにも関わらず「大衆演劇とは何ぞや?」だった私のような初心者でも楽しく読めました。
しかも話の舞台が大阪なので、かなり親近感がわきます。
歌舞伎
大阪で歌舞伎を見るならば
- 大阪松竹座(難波)
- 大阪新歌舞伎座(上本町)
の2劇場が有名所。
日程によっては、歌舞伎以外の演目が行なわれているので、上演スケジュールは要チェックです。
歌舞伎公式情報サイト「歌舞伎美人(かぶきびと)」
人形浄瑠璃(文楽)
人形浄瑠璃(文楽)は「太夫(浄瑠璃がたり)」、「三味線」、「人形遣い」の三業(さんぎょう)で成り立つ三位一体の演芸で、江戸時代初期、大阪で発展しました。
日本橋の国立文楽劇場にて、定期的に公演が行なわれています。
大小2つの劇場があり、大劇場で浄瑠璃の他にも演劇や舞踊、小劇場では落語、漫才、浪曲、落語、太神楽「上方演芸特選会」が開催されます。
いかがでしたか?
大阪も京都と負けず劣らず、見所の多い場所です。
「大阪で何を見たいか」「大阪に滞在する時期や時間」「泊まるホテルの場所」によっても、行ける所は決まってくると思いますが、とりあえず定番スポットをいくつか提案してみれば、どれか気にいる所が見付かると思います。
今回紹介した観光スポット以外にも「ここに親と行ったけど、良かったよ」という場所があれば、教えてくれると嬉しいです。
(書いた人:昼時かをる)