ハウステンボスや出島、軍艦島、平和公園、長崎バイオパーク、雲仙温泉など、見所いっぱいの長崎を楽しんだ後は、皆へ渡すお土産も忘れずに買いたい所。
長崎旅行へは飛行機を使う人も多いと思いますが「色々と買いたいけれど、持ってきたキャリーケースに入るかどうか?」も気になりますよね。
一人暮らしの友だちや同僚へ渡すことが多い場合は「軽くて、コンパクトな、ちょっとした気持ちが渡せる手土産」を中心に選ぶことをおすすめします。
長崎空港や長崎駅、イオン、ゆめタウンなどのお土産売り場で取り扱っており、私が実際に「実際にお土産で買ったもの」と「買わなかったけど、お金と入れるスペースに余裕があれば買いたかったもの」を紹介したいと思います。
カステラ
長崎と言えばカステラ。
個人的に大きくてかさばるイメージが強く「持って帰るのが大変そうだな」「大きいの買っても、一人暮らしや二人暮らしの友だちには量が多いのでは……?」と思っていたのですが、有名な老舗和菓子店でも、一人や二人に贈るのにちょうど良い食べきりサイズや個包装タイプの商品も多く取り扱っていました。
福砂屋「フクサヤキューブ」
フクサヤキューブ1個2切れ 270円。賞味期限 約1週間
ころんとしたカラフルな正方形の箱を開けると、カステラが2切れ入っています
ちょうど良い食べきりサイズで、プラスティック製のフォーク付き。
一人暮らしや二人暮らしの人に手渡す、ちょっとした手土産に最適な値段とサイズ感が良いですね。
ギフトセットは2個入りからあり、母の日、バレンタインデー、ホワイトデーなど、時期ごとの限定ラッピングも素敵です。
福砂屋のお菓子では、カステラ生地にココア、クルミ、レーズンが入った「オランダケーキ」も有名です。
クルミやレーズン入りのお菓子が好きな人(実家の母)に贈ったことがありますが「表面にクルミとレーズンがちょっと乗っているだけで物足りない。全体的にチョコレートケーキとそんなに変わらなかった。これならカステラの方が良かった」と不評でした……。
「福砂屋名物のカステラ」を味わいたいならば、普通のカステラを贈った方が無難そうです。
和泉屋「長崎しよこらあと」
長崎しよこらあと2袋入 360円 賞味期限30日。
長崎伝統のカステラをチョコレートで包んだ革新のカステラスイーツ
カットされた五三焼(ごさんやき)カステラの上部と側面に、ちょっぴりビターなチョコレート/ミルク風味豊かなホワイトチョコレートを掛けた、ちょっと変わったカステラです。
最初見た時は、正直「チョコレートって有りなの?美味しいの?」と思いましたが、実際に食べてみると見事にカステラとチョコ具合がマッチしていて、想像以上に美味しいです。
端っこのカステラに当たると、切り口の片方の部分にもチョコレートがかかっているので、ちょっと得した気分になります。
カステラの賞味期限は、基本的に1週間~10日間しか持たないのですが「長崎しよこらあと」だと賞味期限が30日と長いので、近々会わない人へのお土産としても使いやすいです。
和泉屋には他にも「蜂蜜と大納言」や「抹茶と大納言」の2層仕上げの「綺麗菓(きれか)」や、五三焼カステラをフルーツチョコレートでコーティングした「フルーツしよこらあと」(味はイチゴ、レモン、マスカット、オレンジの4種類)もあります。
「長崎といえばカステラだけど、定番じゃなくて、ちょっと変わったカステラを贈りたい。もちろん美味しいもの」という場合は、和泉屋で色々と選んでみることをおすすめします。
文明堂総本店「特撰カステラ」「カステラカット包装タイプ」
特撰カステラ0.33号 和三盆 1,350円 賞味期限 約6日
カステラカット包装タイプ レギュラー 1箱756円 賞味期限 約10日
「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂♪」のTVCMでも有名な文明堂総本店。
明治33年(1900年)の創業以来、独自の製法で作られたカステラは多くの人に愛されています。
その為、お土産用として買って帰りたい所なのですが、一番小さなサイズで0.75号と「1箱2切れ入り」のような商品はありません。
家族向けに贈るのであれば、1箱5切れ入りの「カステラカット包装タイプ」が手頃でしょうか。
カット済みカステラが個包装で入っている為、切る手間いらずで、食べやすいのが良いですね。
「量は少なめで良いから、普通のカステラよりも、ちょっと良いものを贈りたい」という場合は、数量限定の特撰カステラがおすすめ。
大きさの割に値段が張りますが、上品な甘味があり、黄身の味がきちんとして「他のカステラと全然違う」と確実に思う美味しさです。
サイズは(20.5cm×9.0cm×7.0cm)で、良くある0.6号よりも一回りほど小さめで細長い形です。
出島から徒歩数分にある「文明堂総本店」(江戸町)。特撰カステラの味見もできました。
その他お菓子
よりより
大きなよりより5本入り 380円 賞味期限約1ヶ月
長崎新地中華街を代表する、らせん状の揚げ菓子
麻花兒(マファール)、唐人巻とも呼ばれます。
小麦粉に水、砂糖、塩、ふくらし粉を入れて混ぜ、細長い棒状に引き伸ばした生地を、半分に折ってねじり、油で揚げたもの。
例えるならば「サーターアンダギーやオールドファッションドーナツを、もっとカリカリに固くした感じの揚げ菓子」でしょうか。
ついつい何本も食べたくなってしまう素朴な味わいです。
よりよりには、長さ「長い/短い」、噛みごたえ「固い/ソフト」の各2種類あるので、食べる予定の人数や歯の調子に合わせて選んでみると良いです。
南京町(神戸の中華街)では、あまり見かけたことがないお菓子(一応、売られてはいますが大々的ではない)なので、関西圏の人に贈っても大丈夫かと思います。
金銭餅(きんぴんせん)
金銭餅 賞味期限約90日間
中国の古代の紙幣をモチーフにした、一口サイズの中国風胡麻クッキー 。
縁起が良いお菓子なので、諏訪神社の秋季大祭「長崎くんち」(毎年10月7日~9日に開催)のお捻(ひね)りにも使われます。
厚みと固さがあるので、持ち運び時で簡単に割れることは少ないと思います。
詰め合わせで買ったので、1袋に5つだけ入っていましたが、金銭餅は基本的に1袋にどさっと入っているタイプが多いので食べ過ぎに注意。
じゃがメル
1箱10粒入り。514円。
初めはキャラメル、余韻はじゃがいも…ありそうでなかった じゃがいもスイーツ。
じゃがいもの生産地ですぐに思い浮かべるのは「北海道」ですが、実は長崎はじゃがいもの生産量は全国2位(春作だけだと1位)!の大生産地なのです。
雲仙産100%のじゃがいも(愛野の『アイユタカ』)を、ノンフライ製法でチップスにして、濃厚キャラメルでコーティング。
ザクザクした食感で、じゃがいもの余韻を感じさせる仕上がりになっています。
いわゆる「イロモノのキャラメル」は、どうしても美味しそうなイメージが無いのですが「普通に美味しい」「お土産に買って帰ると喜ばれる」「大学いもが好きな人は良さそう」と、多くの人から人気を集めていました。
パッケージもポップでお洒落。箱は手のひらサイズで正方形型なので、重ねやすく積みやすいのも良いですね。
じゃがメルは、長崎県雲仙市にある創業大正元年の和菓子屋「沖田製菓舗」が製造。
伝統菓子から新作和菓子まで幅広く手がけており、新感覚の塗るあんこ「アンフィチュール」やじゃがいもとカラスミを掛けあわせた「ジャガスミ」、どら焼きの生地と羊羹製のあんこを使った「とら巻」など、一風変わったお菓子を提供している菓子舗でもあります。
長崎空港の限定販売。中央売店(2階)では、こんな感じで大々的に商品展開していました。
正直、買って行けば良かった……と後悔。
クルス
長崎銘菓クルス6枚入 383円。賞味期限製造日より120日間。
十字架が刻まれた煎餅にホワイトチョコレートが挟まれた、ジンジャーの香りただよう長崎銘菓。
クルスはポルトガル語で「十字架」を意味します。
見た目はゴーフレットとも似ていますが、風味に個性を出す為、ホワイトチョコにジンジャー(当時、小浜周辺はショウガの名産地だった)が加えられているのが特徴的です。
「長崎を象徴する、和でもない洋でもない銘菓を作りたい」という思いで昭和39年(1964年)に誕生したクルスは、昔から贈答品として利用されています。
例えば、ホワイトデーのお返しや結婚式のプチギフトなど。
定番のジンジャー味「クルス」の他に、「珈琲クルス」や苺味の「しあわせクルス」もあります。
【珈琲クルス】
2010年の大河ドラマ「龍馬伝」を盛り上げるべく開発された「珈琲クルス」。
※主演の福山雅治さんは長崎出身。珈琲は当時貿易で来ていたオランダ人がコーヒーを飲んでいたことから「龍馬も飲んでいたのでは?」という逸話から、クルスにも当時の焙煎方法を忠実に再現した「龍馬が愛した珈琲」を使用。
【しあわせクルス】
長崎県産「さちのか」を使用した苺味の「しあわせクルス」。
女性人気も高く、ネーミングからウエディングギフトとしても良く使われています。
「景観クルス(4枚入り)314円」は「大浦天主堂、グラバー園、長崎くんち、軍艦島、長崎の夜景」など、長崎を代表する景観がパッケージされています。味はジンジャー味の定番クルス。
裏面にあるQRコードを読み取ると「シスタークルスのぐるり観光案内」にアクセスでき、パッケージの写真の場所をオリジナルレポートで案内してくれます。
大きさも値段も手頃で、ちょっとした手土産にもピッタリ。話題作りにも一役買ってくれますね。
皿うどんチョコレート
皿うどんチョコレート6個入り(個包装)637円
皿うどん×チョコレートの新しい美味しさを体感する
さくさくの細麺とライスパフにチョコレート/ホワイトチョコレートがトッピングされた、一口~二口サイズのお菓子です。
長崎ちゃんぽんや皿うどんメーカー「みろくや」が製造しており、何ともガチっぽい感じなのが良いですね。
味に関しては「食べるとずっしり来る」「普通に美味しい」と好評です。
▲みろくやの主力商品は、長崎ちゃんぽんや皿うどん。地元スーパーでも良く見かけました。
いかがでしたか?
今回は紹介しきれませんでしたが、お菓子以外にも魅力的なお土産は数多くあります。
【食べ物】
麺類:長崎ちゃんぽん、皿うどん、五島うどん
珍味:クジラ、カラスミ、焼きアゴ、エイヒレ
その他:角煮まんじゅう
【お酒】
壱岐焼酎(長崎県壱岐市で醸造される麦焼酎の総称)、じゃがいも焼酎、日本酒、梅酒
【調味料】
あごだし、五島塩
正直、私にとっての長崎の食べ物としては「カステラ/長崎ちゃんぽん/皿うどん」のぼんやりとしたイメージしか無かったので、多種多様なお土産に驚きました。
九州の中でも、特に長崎には中々気軽には行きにくいもの。贈った人の記憶に残るような、とびっきりのお土産を選んでみて下さいね。
(書いた人:昼時かをる)