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業務用PCとして使いたいグーグルの隠し玉「Chromebook」をクートンで導入

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Googleが展開しているOSで代表的なのは、スマートフォン用OSの「Android(アンドロイド)」です。しかし、GoogleはもうひとつのOSとして、デスクトップ用の「Chrome OS」というものを開発しています。Chrome OSは主に、デスクトップPCやノートPCに使われるもので、Windows、Macに続く第3のOSとして話題となっています。

このChrome OSを搭載したパソコンは、既に日本でも発売しています。ヤマダ電機やビックカメラのような家電量販店でも扱っているので、一度は触ったことがある方も多いのではないでしょうか?

今回、社員さんが主に自宅で使用するパソコンとして、Chrome OSを搭載したノートパソコン「Chromebook」の導入を決めました。Chromebookがどのような点で優れているのか、ご紹介したいと思います。

Chromebookの特徴

Chromebookを知る上で押さえておきたい特徴をまとめます。

安い!

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Chromebookの最大の特徴は、とにかく「安い」ことです。通常のChromebookであれば3万円台、安いものだと2万円台で買えます。

私は仕事上、これまで様々なパソコンを使ってきました。

  • 初めて買ったノートパソコン 16万円ぐらい
  • 音楽用に買ったフルスペックのMacbook Pro 30万円
  • 4年前に買ったMacbook Air 10万円
  • 最近買ったSurface Pro 3 12万円

これらと比較しても、2万円台で買えるノートパソコンがいかに破格かわかります。

なぜこんなに安いのか?

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なぜこんなに安いのか?というと、Chromebookの本体には何も入っていないからです。実はChrome OSは「できることは全部インターネット上でやっちゃおう」という考えに基いて作られています。なので、「ソフトウェアをインストールする」と言った作業や、「ソフトをアップデートする」と言った作業が必要ありません。例えば、Windowsのケースを考えてみます。

Windowsで動画を見ようと思ったら、

  • 動画をダウンロードするのに時間がかかる(またはDVDを借りてくる必要がある)
  • Windows Media Playerを使って再生する
  • Windows Media Playerは定期的にアップデートしなければならない

音楽に置き換えると、、

  • 音楽をダウンロードするのに時間がかかる(またはCDを借りてきてPCに取り込む必要がある)
  • iTunesをインストールして再生する
  • iTunesは定期的にアップデートしなければならない

という作業が必要です。いくつかの動画や音楽をダウンロードをしているうちに、ハードディスクの容量が一杯になってパソコンが重くなるということは、パソコンを使ったことのある誰しもが経験したことがあると思います。

しかし、Chromebookの場合は違います。
Windows Media PlayerもiTunesも使えません。でも、Youtubeが見れるからそれでいいじゃん。というのがChrome OSの考え方です。

以下の動画はChrome OSの考え方をまとめたものです。(日本語字幕付きで再生できます)
2009年に作成されたものですが、わかりやすいです。(ちょっと長いですが)

このように、パソコンの本体は「ただの空っぽな箱」にして、インターネット上ですべての作業を行うように作られたのが、Chrome OSです。パソコン本体には何の機能も入っていないので、当然ありえないほど安い値段で販売することが可能となります。

ハードディスク容量はたったの16GB

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Chromebookのハードディスク容量はたったの16GBしかありません。なぜなら、そもそも「ハードディスクは必要ないから」です。パソコンの中にファイルを保存するという考え方を持たないChromebookでは、Googleアカウントからログアウトした「ゲストモード」の状態でパソコンの電源をOFFにすると、PC内に保存しているデータはすべて消える仕様となっています。これなら、万が一Chromebookを紛失してしまっても、データが外部に漏れる心配がなく安心です。

すべてのデータはオンライン上(クラウド上)に保存するという考えです。例えば、Youtubeにはありとあらゆる動画がありますが、それらはすべてクラウド上に保存されているものなので、好きな動画をいつでもインターネット通信を通じて見ることができますよね。

もちろん16GBのストレージは、「ファイルの一時的な保存場所」として活用できます。例えば、オフライン状態の場所で数日間作業することになった場合、どうしても一定のストレージ容量は必要になるからです。

オフィスワークに必要な機能は揃っている

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仕事でパソコンを使う場合、ワードやエクセルなどが必要になってきます。しかし、Googleが提供している「Googleドライブ」には、Chromeブラウザ上で使える「ワード、エクセル、パワポ」と同じようなソフトが無料で入っています。Googleドライブは、ワードやエクセルとの互換性もあるので安心です。

クートンでは、Googleドライブを使って日常の業務を行っていますが、特に不便は感じたことがありません。

■メール
メールソフトをインストールせずに、ブラウザ上で使えるGmailなどを利用する。

■Office(ワード、エクセル、パワポ)
Googleドライブで提供されているものを使う(Officeとの互換性あり)

■ハードディスク
PC内には保存せずにインターネット上にあるオンラインストレージ「Googleドライブ」に保存

■スカイプ(ビデオ会議)
Google+ ハングアウトを利用

■動画・音楽
YoutubeやGoogle Playで購入した動画をストリーミング再生

最近はタブレットPCだけで作業をする人も増えましたが、仕事で使うソフトって実はかなり少ないんですよね。

自動でアップデート

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Chromebookは自動的に最新バージョンにアップデートされるので、自分でバージョンアップの作業をする必要がありません。また、自動的に最新のセキュリティ対策ができるので、ウイルスバスターなどのセキュリティソフトウェアを導入する必要もありません。

パソコンの使い方をあまりしらない社員や、子どもでも常に最新のセキュリティに守られ、最新バージョンのソフトが使えるのが、Chromebookのメリットです。

一般的なソフトウェアは使えない

Chromebookはソフトをインストールして使うタイプのPCではありません。つまり、一般的なソフトウェアが使えない点がデメリットです。例えば代表的なソフトをいくつか挙げてみると、

  • PhotoshopやIllustrator
  • スカイプ
  • iTunes
  • Chrome以外のブラウザ(safariやInternetExplorerなど)

などなど。

主に業務用に特化したパソコンなので、これらのソフトが全て使えません。
現在、Photoshopなどのアドビ製品はクラウド版が提供されているので、そちらを使うか、代替のChromeエクステンション、Chromeアプリを、Chromeウェブストアで探して使う形になります。

スカイプも使えないので、Googleが提供している類似のサービス「Google+ ハングアウト」を使って、ビデオ会議をすることになります。

起動が速い、使うほど速くなる設計

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パソコン本体で実行しなければならない作業がほとんどないので、起動がめちゃくちゃ速いです。Chromebookは10秒以内に起動します。イメージとしては、スマートフォンを使って作業をする感覚に似ていると思います。スマートフォンやタブレットPCは小型パソコンのようなものですが、0.1秒で起動しますよね?

また、Chromebookは使うほど速くなる魔法のようなパソコンです。これは少し無理のある表現なのですが、本当です。通常のパソコンは、購入してからの年月が長くなるほど「ファイルのゴミ」が溜まったり、ハードディスクの容量オーバーとなり、動作が遅くなってしまいます。しかし、Chromebookは本体に何も保存しない設計なので、購入してから数年経っても重くなることはありません。

一方で、Chromeブラウザは定期的に自動アップデートされます。ブラウザはアップデートされる度に動作が速くなるのが普通です。また、インターネットの接続速度も日々進化し、高速になっています。つまり、時間が経てば経つほど動作が速くなる点が、WindowsやMacにはない、Chromebookが持つ大きなメリットです。

クートンではモバイルシフトを推進しています

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現時点では、生産性の問題でノートパソコンでの作業よりも、デスクトップパソコンを使った作業を推奨しています。私も普段はデスクトップPCを使って作業をしています。やはり、デスクトップ用キーボードの方が打ちやすいですし、大きい画面をデュアルモニターで使えるだけでも、モバイル環境でやるのとは、生産性は違ってくると思うからです。また、無線環境よりも有線環境の方がネットワークの接続速度が速いのも理由の一つです。(今の時代を象徴する、ノマドなワークスタイルに逆行してます。。。)

ただ、将来的には場所にとらわれることなく、あらゆる場所であらゆる作業ができるようになることは、武器になると思っているのも事実です。そこで、モバイルシフトの最初の取り組みとして、Chromebookという新しい環境を導入してみた、という感じです。

Chromebookが今後どう進化していくのかはわかりませんが、「安価・強固なセキュリティ」と言ったメリットを最大限に生かして、いろんな場所で手荒く使い倒していきたいと思います。

(書いた人:川原裕也

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