いよいよ梅雨時期到来!雨が多いこの時期、やはり気になるのはカビではないでしょうか?
カビが生える条件は温度20から25℃、湿度65%以上が最適と言われています。その時に汚れやゴミ(ほこり)などの栄養素が加わると、カビが発生します。
カビ対策に一番有効な手段は換気です。窓を開ける、換気扇を回すなどを行い、住宅内の湿度を高くしないよう、できるだけ空気を循環させましょう。
今回は、ジメジメした環境を乗り切る為にも自分で出来るカビ対策ご紹介致します。
場所ごとで異なる最適なカビ対策
浴室
浴室は、常に湿度も温度も高いため、最も注意したい場所です。
入浴後に石鹸汚れなど残さないように充分シャワーで洗い流しましょう。
浴槽のお湯は毎日排水し、換気を十分におこなってください。
少し面倒だとは思いますが、使用後に壁や床、天井などの水分を拭き取ると効果的です。
スクイージーや吸水スポンジなどを上手く活用しましょう。
週に一度は洗剤で洗い、乾燥後は消毒用アルコールスプレー、カビ対策スプレーを全体に拭きましょう。
台所
台所は、浴室と一緒で水をよく使う場所で、食べ物を扱うので特に衛生面にも気を使いたい場所です。
台所のカビの対処方法は、やはり換気扇を回すことです。調理中は特に湿気が多くなります。換気扇を回して空気を循環させましょう。食器洗い乾燥機などを使っている時も水蒸気が出るので換気扇を忘れずに回してください。
調理が終わった後、飛び散った水や汁などを残さないよう忘れずにふき取ってください。水気は吸水性の良いスポンジを使うと便利です。窓が近い場合は結露も忘れずに。
冷蔵庫も注意が必要。沢山詰め込みすぎると空気の通りが悪くなりカビが生えやすくなります。(低温で発生するカビもあります)
月に一度は、中の物を取り出しアルコールを付けた布で拭きましょう。食品の整理にもなります。
キッチン周りは消毒用スプレーを使って乾燥させるのが有効です。
押入れ・クローゼット
通常は締めている押入れやクローゼットは、湿気がたまりやすく、カビが生えやすい場所です。押し入れの場合はふすまを両側10センチ程度開けておいて風が通るように意識しましょう。スノコなどを下側と側面に置いておくと空気の流れがよくなります。
クローゼットは洋服を詰め込みないようにし、奥に隙間が出来るように収納してください。
湿気の多い時は扇風機を回して風通しをよくしましょう。ホームセンターなどで売っている除湿剤も効果的です。天日で乾かして繰り返し使える除湿剤が便利です。
玄関
傘やレインコート、濡れた靴は家の中に持ち込まず、外で乾燥させましょう。傘など濡れたものを玄関に置いたままにすると湿度があがり、カビの原因となります。濡れた靴もしっかりと乾かようにしましょう。
下駄箱
どうしても湿気が溜まりやすく匂いも気になる場所ですが、開けたままに出来ない事が多いので、新聞紙を丸めたもの、重曹を布袋に入れたものを置いておくのがおススメです。湿気取りと匂い取りに効果的です。
浴槽
浴槽の場合はカビ取り剤を布やキッチンペーパーなどに染み込ませ、カビの上にかぶせます。そしてその上からラップで覆ってしばらく置いておきましょう。こうする事でカビが除去しやすくなります。その後はカビ取り剤が残らないようしっかりと水で流して乾燥させます。
カビを除去した後は消毒用アルコールスプレーなどを使い対策をおこないましょう。
建具や押し入れ
建具や押入れなどに付いた木材のカビ色素を落とすには、塩素系漂白剤と消毒用アルコールスプレーを使います。カビの色素が気になる部分に塩素系漂白剤を水で希釈したものを直接スプレーします。
もしくは希釈した漂白剤をしみこませた布を色素部分にのせて、漂白剤をしみこませます。
色素沈着がひどい場合はその上にラップをかぶせて、しばらくおきます。
そして雑巾で漂白剤をきれいにふき取り、よく乾燥させてください。その後、消毒用アルコールスプレーを吹くと効果的です。
塩素系漂白剤はカビの色素だけではなく、素材の色や柄などに影響する場合があります。必ず目立たない部分で試してから使用してください。
この時期気になるアイテムのカビ対策
エアコン
エアコンはシーズン前にカバーをあけて、必ずフィルターの掃除をおこないましょう。
掃除をしても嫌な臭いがする場合は中のカビが原因の事が多く、業者のクリーニングが必要となります。そうなる前にフィルターの掃除はこまめにおこないましょう。
寝具
敷布団やベットパット類は寝ている時の汗を吸っています。その汗の量は約200ml言われています。缶コーヒー1本分に相当します。天気の良い日はシーツやパッドをこまめに洗濯し、敷き布団は天日干しをするように心掛けましょう。
干すことがなかなか出来ない場合は布団乾燥機を使いましょう。それも難しい場合は布団を部屋の中に立てかけておくだけでも違います。布団の場合はすぐに畳まずに風通しをよくしてあげましょう。
ぬいぐるみ・クッション
肌にふれる事が多い物なので、天日干しが最適です。湿気を吸うのでしっかり乾燥させましょう。
クッションカバーは汗などの汚れが付きやすいのでこまめに洗濯することをオススメします。
畳
畳に生えたカビの場合は消毒用アルコールスプレーが役立ちます。
アルコールスプレーをしみこませた布をよくしぼり、畳をしっかり拭いて下さい。畳みの端を少し持ち上げて、ペットボトルなどをかませて下側の風通しもよくしてあげましょう。
普段の掃除にも消毒用アルコールスプレーが効果的です。畳に洗剤は使わないで下さい。洗剤や水気が残るとカビの原因になります。
カーテン
カーテンがいつの間にか黒カビだらけになっていた事はありませんか?
手もみ洗いしてもなかなか黒カビは落ちてくれません。頑固な黒カビを除去するにはカビ取り剤か塩素系漂白剤を使うしかありません。ただ素材によっては色落ち、傷みの原因になる可能性があります。使用する場合は必ず目立たないところで試してから使用してください。
一度カビが生えた場所は同じ環境ですと必ずまた生えてきます。生えやすい場所は特に換気や掃除に気を付けてカビが発生しにくい環境を作ることが大切です。
絶対やってはいけないカビ除去対策
最後に、カビが発生した後に絶対にやってはいけないことをご紹介します。
①掃除機で吸いこむ
後ろの排気口から勢いよくカビの胞子が出てきて散乱します。
②乾いた雑巾で拭く
カビは部屋中に飛び散ります。
③濡れ雑巾で拭く
カビは部屋中に飛び散ります。そして水分を与える事になり増殖する、素材に広がる場合があります。
④殺虫剤を吹きかける
カビは虫ではありません。殺虫剤に含まれる成分が栄養になりカビが増殖します。
カビを見つけたら消毒用アルコールスプレーを使って下さい。
ジメジメしたこの時期、カビ対策をおこなって気持の良い生活が送れるよう、正しいカビ対策を心がけましょう。
(書いた人:ばんちか工房 山口利江)