「一冊の本との出会いが、自分の人生を変えることもある」という言葉がありますが、一冊の本で出会えるのは一作品だけに限られます。
その作品との出会いをより広げてくれるのが、本やマンガをテーマにした作品です。「劇中劇」や「作中作」とは異なり、実際に存在する作品を題材として取り扱っているので、作品で紹介された作品を後から読むこともできます。
今まで読んだことが無かった作品を知ったり、新たな解釈で作品を捉え直せたり、昔読んだ作品を読み直すきっかけを作ってくれたりと読み方は様々。
『草子ブックガイド』玉川重機
主人公・内海草子(うつみそうこ)は本を読むのが好きで好きでたまらない中学生。いつも本ばかり読んでいて、文学の中の世界にひたっている。内気で、他人と打ち解けるのが苦手な草子にとって、古書・青永遠屋(おとわや)の店主は良き理解者。読んだ本の感想を描いた草子の「ブックガイド」が、店主を喜ばせ、さらには周囲の人々に本を読むことの素晴らしさを伝えていく。東京・西荻窪を舞台に繰り広げられる、爽やかな青春読書体験記!
WBにスピンオフが載っている、玉川重機さん「草子ブックガイド」第2話が掲載された「モーニング・ツー」No.37が発売中。今回は、カポーティ『ティファニーで朝食を』と、星新一『ボッコちゃん』を紹介。言わずと知れた名作ですが、だからこそ「読んだことがない」という人にもオススメです。
— 窪木竜也 (@takuboqui) 2010, 8月 22
玉川重機『草子ブックガイド①』はモーニング2・モーニング不定期連載のものが待望の単行本化。早稲田大学のフリーペーパーWBにも市川先生のオファーで掲載されました。掛け網が特徴的な画風で、普段マンガを読まない人にも小説のブックガイドとしてオススメです!サイン色紙もいただきました
— 凹田 カズナリ (@kazunokoGX) 2011, 9月 23
玉川重機『草子ブックガイド』1巻、おすすめです!!本好きさんなら何か感じる所があるはず。自分の居場所を本の中にしか見出せない少女が、本を通じて人との関わりを深めていく話です。
— Maibook (@maibooks) 2011, 9月 23
玉川重機『草子ブックガイド』1巻 書店で見かけて衝動買い。本の話をする漫画っぽいからさらっと読めるかと思ったら一作をすごくじっくり語る漫画でした。予想外だが面白かった。ロビンソン・クルーソーとか多分子供向けのざっくり版しか読んだことない気がするー面白そう。
— 川木 (@t_kawaki) 2011, 9月 23
【草子ブックガイド①】 某方の推しなのでとりあえず買ってみたが… 色んな意味で頭をガツンとやられた感じ。 私はこんな風に本と向き合ってきたんだろうか? 心も脳みそも涙腺も刺激された。 草子と同じように本と向き合うのは難しくても自分なりの本読みの道を振り返ってみたい気持ちになる一冊
— 縞猫 (@simanyan) 2011, 9月 23
玉川重機『草子ブックガイド1』(講談社)は本好きな人なら絶対読むべき一冊。古本屋青永遠屋に足繁く通う主人公の草子。彼女の趣味は、古本屋で手に入れた本たち。読んだ本に感想を付加して、読者の心に「本の海」へ旅立たせる気持ちにさせてくれる。書き込みや蔵書票にも人の想いが詰められている。
— Asylum Piece (@empirestar) 2011, 9月 24
『草子ブックガイド』←漫画。読みはじめて数分、山手線のホームで泣くというまさかの展開に……。内気で本の中にしか自分の居場所を見つけられなかった草子が、読書を媒介にしていろんな人と関わっていく物語。ベタなのに、説得力があるのは独特な絵柄のせいに違いない。
— 太田ユリ (@otayuri) 2011, 9月 24
「草子ブックガイド」(つづき)本好き、紙好きにはたまらない蔵書票のえぴそーどは、「自分のオリジナル作りたい!」と思っちゃうくま!装丁も一見目立たない表紙ですが、不思議な素材の紙と、その向こうに広がる虹色の本の世界に愛着まさん間違い無し!是非一度お店で現物を手にとって欲しいくまー。
— コミックマ (@komikkuma) 2011, 10月 18
玉川重機 「草子ブックガイド」講談社。古本屋が拠り所の中学生のマンガ。『「ロビンソン漂流記」や「山月記」といった有名作品が紹介されつつ、それがきちんとストーリーになってる。まんがで読破シリーズよりも原作を読みたくなる。
— 古市憲寿 (@poe1985) 2012, 10月 7
草子ブックガイドに出てたボルヘスのバベルの図書館が読みたくて、図書館行ったら無かった。ので、世界幻想文学体系という本を。閉架の図書室から静かに取り出された。
図書室の中には、どれだけの知識と秘密が隠されてるんだろう。 pic.twitter.com/yaZYixxK2I
— サバ (@ni_saba) 2014, 5月 16
【作中で登場した文学作品(一部)】
- 『ロビンソン漂流記』ダニエル・デフォー、平田禿木訳
- 『ダイヤのギター』トルーマン・カポーティ、龍口直太郎訳
- 『山月記』中島敦
- 『山家集』西行、伊藤嘉夫校註
- 『老人と海』アーネスト・ヘミングウェイ、福田恆存訳
- 『山椒魚』井伏鱒二
- 『バベルの図書館』ホルヘ・ルイス・ボルヘス
- 『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
- 『夏への扉』ロバート・A・ハインライン、小尾芙佐訳
- 『月と六ペンス』サマセット・モーム、中野好夫訳
- 『飛ぶ教室』エーリヒ・ケストナー、高橋健二訳
- 『夢応の鯉魚』上田秋成
- 『百鬼園日記帖』内田百閒
- 『イワンのばか』レフ・トルストイ、北御門二郎訳
- 『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニイ、山岸真訳、
- 『新しい人よ眼ざめよ』大江健三郎
- 『荒野のおおかみ』ヘルマン・ヘッセ、高橋健二訳
1話試し読みはこちら↓
草子ブックガイド / 玉川重機 - モーニング公式サイト - モアイ
『図書館の主』篠原ウミハル
図書館の主(あるじ)は児童図書専門の私設図書館を舞台とした篠原ウミハルによる漫画作品。『週刊漫画TIMES』(芳文社)で不定期連載中。
図書館や児童書、童話をテーマに「ニルスのふしぎな旅」「少年探偵団シリーズ」など、子供の頃一度は読んだことがある作品を通して、人々の人生がつづられます。
「タチアオイ児童図書館」の名物司書・御子柴は、ぶっきらぼうな地味眼鏡。
しかし、仕事は一流だ。
今日も、人々が救いの一冊を求め、彼のもとへ…。図書館を舞台に「児童書のソムリエ」御子柴が活躍する癒やしの物語。
「図書館の主」は、私設の児童書専門図書館「タチアオイ児童図書館」を舞台に、児童書と人、人と人のであいと触れ合いを描いたビブリオストーリー。タチアオイ児童図書館で働く、無愛想だけど児童書に関する知識と手腕は一流の青年司書・御子柴が、とっておきの一冊と癒しを届けます☆
— 朝日新聞出版エンタメ班/朝日ノベルズ (@asahipub_entame) 2014, 5月 21
平良図書館から借りてきた「図書館の主」。面白いね。「お前が本を選ぶんじゃない。本がお前を選んだんだ」の台詞にドキーン。そうそう、読みたいと思っても会えない本があって。以来、「本の縁」にも感謝するようになった。
— ありんこ文庫(宮古島) (@arinco_bunko) 2013, 11月 27
「図書館の主」に刺激され、「小川未明童話集」を読む。子供のころ、読んだ作品で、国境を境に大きな国と小さな国を警備する、年老いた男と、青年の話。題名も忘れれば、作者も記憶になかったのだが・・未明さんの野ばらだった・・。なんか、ウレシイ。
— うみ (@8qoo) 2013, 8月 30
大好きな漫画の新刊が出ていたので買ってきました。電車の中で一気読み。図書館の主 6巻。本に携わる人のお話が好きです。その中で子供達が小さな成長を見せる部分もとても好きです。こんな司書さんに出逢いたかった。若草物語、読もうかな。
— 井ノ上奈々 (@inouenana) 2013, 8月 18
図書館の主4巻読了。やばいよ。4巻めっちゃクオリティ高い。4巻ではその中の5話分、半分以上を使って「星の王子様」という傑作に向き合ってます。挑み方がガチすぎてマジやばいです。。
by 凍花
篠原ウミハル「図書館の主」4巻、読了。絵本や児童書が子どものものなんて既成概念は薄れたものの、いまだに侮る大人も少なくない。そんな人たちにこそ手にとってもらいたい児童書図書館の物語。
— うちの本棚 (@my_bookchelf) 2013, 3月 17
「図書館の主」篠原ウミハル 芳文社 読了。なんだこの本!本好きにはたまらないんですけど!タチアオイ児童図書館ってどこにあるんですかー?本選んでもらいたいー!この漫画面白かった。昔、読んでた本とか凄く思い出した。小説好きにはたまらん漫画だった。おススメ!
— あや (@hashiba1hikaru1) 2013, 3月 2
【作中で登場した児童書(一部)】
- 『うた時計』新美南吉
- 『宝島』ロバート・ルイス・スティーヴンソン
- 『幸福の王子』オスカー・ワイルド
- 『ニルスのふしぎな旅』セルマ・ラーゲルレーヴ
- 『少年探偵団シリーズ』江戸川乱歩)
- 『あしながおじさん』ジーン・ウェブスター
- 『豹(ジャガー)の眼』高垣眸
- 『貝の火』宮沢賢治
- 『クリスマス・キャロル』チャールズ・ディケンズ
- 『絵のない絵本』ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 『ヘンゼルとグレーテル』グリム兄弟
- 『注文の多い料理店』宮沢賢治
- 『人魚姫』ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 『飛ぶ教室』エーリッヒ・ケストナー
- 『星の王子さま』アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
- 『十五少年漂流記』ジュール・ヴェルヌ
- 『赤い蝋燭と人魚』小川未明
- 『にんじん』ジュール・ルナール
「図書館の主」試し読みはこちら
真堂樹によるノベライズ『小説 図書館の主 塔の下のライブラリアン』も出ています。
『金魚屋古書店』芳崎せいむ
そこを訪れれば見つからない漫画はない…と言われる古漫画専門店「金魚屋古書店」。
ここの店長代理の娘・菜月、彼女に惚れる「まんがばか」斯波――さらに、金魚屋を訪れる様々な客や、漫画に想いを持つ様々な人たちが織り成す人間模様…。メジャーな作品からマイナーな作品まで、実在の漫画を素材にした古書店物語!!
055:芳崎せいむ『金魚屋古書店』 広大な「地下ダンジョン」を持つ、知る人ぞ知る古本屋「金魚屋古書店」を舞台にした作品。実在する漫画が次々と登場するのが特徴で、聞いたこともない素晴らしい漫画に出会うことができる。漫画好きなら思わずあこがれること間違いなし。
— SAVOIA (@SAVOIAS21) 2009, 8月 9
ビブリオマニアは感動するよ♪ RT @tonegawasanpo: 漫画好きというわけじゃやありませんが、気になる一冊。 RT @libro_jp: 本好きのマンガ好きにオススメしたい1冊。でも既にご存知でしょうね。『金魚屋古書店』の芳崎せいむさんの『鞄図書館』東京創元社
— Shintarou Ozawa (@asakusa_sanpo) 2010, 1月 26
「金魚屋古書店10」読了。表紙の雰囲気がいつもと違うと思ったら、なんと1巻まるまる1話という初の長編でした。常連さんそれぞれの新しい1歩が絡み合い、2歩にも3歩にもなっていく。そんなお話。 さて、続いて「NARUTO」
— キャスタ (@CastaMILD) 2010, 4月 30
芳崎せいむ「金魚屋古書店10巻」読了。漫画専門古書店に集まる人たちの漫画にまつわる話。今回は1冊で1話。ここのところマニアックな方へ流れていたので、初期に書かれた「古書店」の「009」や「アラレちゃん」に近い、いい話系。これくらいがちょうどいい。
— Tomohiro_B (@tomo_ban) 2010, 5月 4
先日オススメされた漫画のうち、金魚屋古書店を読み終えた。出納帳の方。まじ面白かった。古い漫画好きなら読むべし。好きなのはゴルゴの回かなぁ、島村ジョーに恋する女の子の話もよかった。オススメしてくれた@yuriaya さん感謝!
— みっくちゅ (@mixvox) 2010, 5月 6
『金魚屋古書店』芳崎せいむ著、小学館刊を読み返している。マンガの古書店の話であり、マンガに対する愛情がビシビシと伝わってくる。少ない小遣いを握りしめてマンガ雑誌を買いにいった、その頃のときめいた気持ちが懐かしい。小説本もこのマンガのような切り口で紹介されたなら読者が増えるだろうに
— 伊藤清彦 (@1965_herriot) 2010, 10月 7
「金魚屋古書店」11巻(芳崎せいむ)読了。探している漫画が必ず見つかるという、漫画読みにとっては夢のような古書店の物語。古今東西の実在の漫画が必ずストーリーに組み込まれており、これを読むとその元の漫画まで読みたくなる罠。「幽遊白書」全19巻も内緒で買うか……。
— 横田充信 (@a_yokota) 2010, 12月 1
『金魚屋古書店』は漫画好きの人々が集ってあれこれするのを見るのも楽しいけど、それより色んな人間が持ってる「くだらない」「つまらない」って思っているものの認識が変わっていく瞬間や、持ち合わせる価値観や認識が違う人と人との間柄が一歩前に前進していくのを描写するのが上手くてすごく好き。
— あきのな (@akinona) 2010, 12月 11
金魚屋古書店に登場する作品は少年漫画・少女漫画・青年漫画など様々。単行本の巻末には各作品に関する解説も載っているので、自分で探す時に役立ちます。
1話試し読みはこちら↓
IKKIコミックス 金魚屋古書店 / 1 - ソク読み
『花もて語れ』片山ユキヲ
朗読ってこんなに熱いの!? 熱血&癒やし系コミック
あらすじ/両親を亡くし地方に住む叔母に引き取られた、小学1年生の佐倉ハナ。引っ込み思案な性格で周囲と打ち解けられなかったが、ある日、ハナは「朗読」をやっていると言う教育実習生と出会う。やがて22歳になったハナが繰り広げる「癒やし系熱血『朗読』ストーリー」、待望の第1集!
でも、「花もて語れ8集」(あ、ごめん。朗読の漫画なんだ。)「注文の多い料理店」の話をやってたんだけれど、あの作品がホント怖いお話だっていうのがわかったよ。
漫画の中での解釈(なるほどーここで2人の紳士は幻術に捕まっていたのか!)と演出(恐怖に至るまでの気持ち)がよかった。
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) 2013, 5月 30
月光条例の今週分を描き終わって、変な時間に寝ましたれば、変な時間に目覚めましたよ。
ゴロゴロしててもラチがあきませんので、片山ユキヲの「花もて語れ最新8集」を読んだです。
……これ、文学の「解釈」とかスゲーけど、むつかしくねえかな!?∑(゚Д゚)
むつかしくない?
すげー!
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) 2013, 5月 30
花もて語れ コミック1、2巻まとめ読み直し。すごいな、これ。いろんな意味で凄い。話術を語るって意味で元禄落語心中も浮かんできた。しかし特化力すさまじい。イントロからきてそのあとが宮沢賢治なのだけど、朗読という技術の中の"視点の変換"には目が眩む。やまなし、春と修羅、見直せるぜ!!
— ON (@LwLnapan) 2013, 5月 19
花もて語れは「言いたくても言えない」がテーマだと言われて、実際読んでみてしっくりこなかったけど、熟読するとああ、確かにと思うな。
— minato (@mnt_tk2) 2013, 4月 11
花もて語れ
何も取り柄がなく引っ込み思案な主人公に与えられた唯一の才能「朗読」。そして朗読を通して繋がれた掛け替えない人達との魂の交流。現在6巻、密度が濃く毎巻泣いています。賢治や太宰など文学作品を掘り下げて行く過程も人間ドラマも最高です。小学校に置きましょう。
#俺マン2012
— 兎来栄寿@松実玄さん聖賛マンガソムリエ (@toraieisu) 2012, 12月 30
#俺マン2011 10位【花もて語れ】 学生時代、現代文学や詩を読み込む国語の授業が嫌いだった。読み込む必要性がよくわからなかったから。でもこれを読んで、「読み込めばこんなに違う情景に出会えるんだ」とようやく理解できました(笑)
— 関東の精文館書店をウロウロするY (@seibunkanseya) 2012, 1月 6
花もて語れ(片山ユキヲ)1~3巻読了。最近読んだ漫画の中で1番面白かった。朗読をモチーフとした話だが、題材となる物語と登場人物の心情がシンクロしたり、物語その情景の描かれ方が迫力がある。なのになんだか絵本を読んでるかのような懐かしさもある。思わず泣いてしまった。
— シブヤツタヤ ゲーム/アニメ/リサイクル (@shibuyatsutayaG) 2011, 11月 1
【作中の朗読作品の一部】
- ブレーメンの音楽隊
- 『静夜思』李白
- 『やまなし』宮沢賢治
- 『春と修羅』宮沢賢治
- 『ぼろぼろな駝鳥』高村光太郎
- 『花咲き山』斎藤隆介
- 『トロッコ』芥川龍之介
1話試し読みはこちら↓
ビッグコミックス スペシャル 花もて語れ / 1 - ソク読み
(書いた人:昼時かをる)
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