セブン-イレブンへ買い物に行った時「青色の洗顔フォーム」が棚一面にずらっと大量に並んでいたり、観光客らしき人がまとめ買いしている姿を見かけたりしたことは無いでしょうか。
私が先日、日本へ観光に来た台湾の友人と奈良を観光していた際、突然「セブン-イレブンで洗顔フォームを買いたい」と言われて「なぜセブン-イレブンで洗顔フォームを?」と疑問に思いながら来店すると、売り場棚が一面青い洗顔フォームが並んでいるのを目の当たりにしました。
私の近くのセブン-イレブンでは全く見かけない光景だったので、少なからずカルチャーショックを受けていると、その友人が何本も同じ青い洗顔フォームをカゴに入れていきました。
「何でそんなに大量に買うのか?」と質問すると「台湾で大人気だから友達へのお土産に買う」と言います。
大量に置かれた青い洗顔フォーム……雪肌粋(せっきすい)ホワイト洗顔クリームは、日本のセブン-イレブン限定の洗顔料で、日本に行ったら絶対に買っておきたい「日本必買」として、台湾や中国の20~30代の女性を中心に大変な人気を集めています。
なぜこれほどまでに雪肌粋ホワイト洗顔クリームが人気を集めているのでしょうか。その理由を調べてみました。
雪肌粋ホワイト洗顔クリームが人気の理由
日本製造
台湾でも日本のコスメは人気。
日本製品の輸入額は全体の4割を占めており、2位のフランスは2.1%、3位アメリカで2.4%なことからも分かるように、圧倒的なシェアと人気を誇っています。
日本製のコスメは「高品質・安心」というイメージが強く「日本製である」ことが価値になります。
雪肌精や雪肌粋を売り出すコーセーも台湾で知名度が高い化粧品メーカーで、しかも日本製で安いとあれば、買わない理由はありませんね。
コンビニによっては「日本製造」のPOPを作り"Maid in Japan"をアピールしている店舗もあるほど。
データ参照:台湾コスメ市場-日本企業にとって 海外展開の試金石に(PDFファイル)
コーセー「雪肌精」の姉妹ブランド
全国のセブン-イレブン限定で販売中の雪肌粋は、台湾でも人気高いコーセーの雪肌精(せっきせい)の姉妹ブランドです。
雪肌粋ホワイト洗顔クリームは80gで496円。
雪肌精の洗顔料「化粧水仕立て石けん(100g2,000円+税)」「ホワイトパウダーウォッシュ(100g3,000円+税)」「ホワイトミルキィウォッシュ(140ml、3,000円)」と比較しても値段が安いのは一目瞭然。
「人気のコーセーの雪肌精に似た洗顔料が、安い値段で買える」とあれば、自分用だけではなく、友達へのお土産品としても人気が出るのは良く分かる話です。
「美白意識」が非常に高い
台湾は沖縄県那覇市よりも南にあり、赤道にも近いので、その分紫外線の照射量が多く日本の2~4倍あると言われます。
その為、台湾は「美白意識」が非常に高いです。
基礎化粧品も圧倒的に美白タイプが売れており、美白針(ビタミンC点滴)、美白シートマスク、美白サプリメントなど、美白に関するサービスや商品が日本では考えられないくらい豊富。
「人気化粧品メーカーコーセーで、美白効果もある日本製の洗顔フォームが安く買える」というのは、非常に魅力的なのだと思います。
雪肌粋には美白化粧水(80ml1,200円)もありますが、洗顔クリームと比べて値段が高いのと、普段から化粧をしない、保湿がそれほど必要ではない地域柄もあって、人気はそれほど無い感じ。
ちなみに日本だと「保湿」に力を入れる傾向がありますが、台湾は湿度が1年を通して高い地域なので(夏に行っても「暑い」というより「暖かい」)保湿は特に必要ないのです。
美容ブロガーの口コミで人気
これほどまで雪肌粋のホワイト洗顔クリームが売れるのは、中国や台湾の人気ブログが商品を取り上げて、口コミで人気が広まったから。
「日本必買」でGoogle検索してみると、必ずと言って良いほど雪肌粋のホワイト洗顔クリームが紹介されていました。「雪肌精より安い」「本当に肌が白くなる」など絶賛する声が多いです。
2014年4~12月の販売額は、前年同期の3.5倍に拡大していることからも、爆発的な人気振りが分かります。
実際に中国、台湾観光客が多く訪れる観光地のセブン-イレブンには、大量の雪肌粋の洗顔クリームが置いてありました。
「多い店だと、1カ月に1万3000~1万4000個も売れる。高品質の日本製品を手頃な価格で購入できることが、口コミなどで広まっているようだ」(広報担当者)。
1万4000個が30日で売れるとすると、1日当たり450個以上、20万円を超える売り上げになる。これは、セブン1店の1日当たり平均売上高66万4000円(2013年度)の3分の1に迫る数字だ。免税サービスで人気商品の売れ行きがさらに伸びるとすれば、その効果は決して小さくない。
セブン-イレブンは2014年12月に東京と京都の2店舗で消費税の免税サービスを開始。
今後は観光地を軸に最大で1,000店舗規模まで増やす予定で、雪肌粋のホワイト洗顔クリームの影響力の高さが伺えます。
いかがでしたか?
一つの洗顔クリームから、日本の化粧品メーカーの信頼性や各国で異なる美容傾向、外国人観光客をターゲットにしたコンビニの商売気質などを垣間見ることができました。
もし今後台湾や中国に旅行する際、何か手土産を用意する必要があれば、雪肌粋ホワイト洗顔フォームをいくつか持って行くと喜ばれそうですね。全国各地のセブン-イレブンで購入できます。
(書いた人:昼時かをる)
▼ 他にもこんな台湾に関する記事を書いています ▼