「毎日の服選びが苦手」「色々な服を持っているのに、ファッションセンスに自信がない」「クローゼットの洋服が綺麗に収まらず困っている」「服を断捨離したいが、何を捨てて良いのか分からない」……これらの悩みに共通するのが「服の持ち過ぎ」です。
服に関して悩んだ時、まず実践してみたいのが洋服を10着まで減らしてみること。
「そんなの無理!」と思わずに、クローゼットから「ワンシーズンに必要な洋服10着」「コートやジャケットなどの上着、下着、パジャマ、靴下、ドレスなどは数に入れない」を基準に洋服を選んでみて下さい。
「洋服を10着」で思い出す人が多いのが、『フランス人は10着しか服を持たない』だと思います。
パンチが効いたタイトルは、書店に並ぶや否や大ベストセラーになりましたが、実際に洋服を10着という非常に少ない枚数にすることで、得られるのはどのような効果なのでしょうか。
実際に私が洋服10着を目指して気付いたことをまとめました。
ワンシーズンに必要な洋服は「14着」だった
実際に洋服10着を目標に、冬のワンシーズンで着ている洋服の中から「特に良く着ているもの」「着回しでどうしても外せないもの」を厳選した所、10着より多い14着に落ち着きました。
「仕事着(服装自由な職場です)、外出着、日常着合わせて14着」が多いか少ないかは、人それぞれ異なるかと思いますが「これでワンシーズン乗り切れる」と思うのが、この枚数でした。
▲JACKの花柄シャツ
中学か高校生時代に買った福袋に入っていたもの。
▲シャツ工房のストライプシャツ
中学か高校生時代に買った福袋に入っていたもの。
▲ユニクロのワインレッドYシャツ
大学時代に購入。
▲チェックボタンダウンシャツ
高校の制服。
▲しまむらのフリルブラウス
大学2回生(約5年前)に買ったもの。
▲apart by lowrysのVネックニット
今年の冬にセール価格で購入。
▲ユニクロのウールニット
大学生~社会人になってから購入。
▲ユニクロのレーヨンカーディガン
大学2回生(約5年前)の夏頃に購入。
▲HEART MARKEの灰色パーカー
去年の秋頃にイオンモール京都桂川店で購入。
▲MAJESTIC LEGONのワンピース
今年の冬にピエリ守山のセールで購入。
▲MAJESTIC LEGONのミモレ丈スカート
今年の冬にピエリ守山のセールで購入。
▲自作のハイウエストスカート
大学2回生(約5年前)に作ったもの。
▲GEORGIALOVEのジーンズ
大学1回生(約5~6年前)の時に購入。
▲無印良品の七分丈パンツ
社会人1~2年目(1~2年前)にセール価格で購入。
クローゼットの中は意外と「今着ないものだらけ」
今回、洋服10着に取り組んだのは冬の時期でしたが、服を「今着ている」で選別することで「不要な洋服」「今は着ない洋服」が良く分かるようになりました。
選んだ14着以外にもクローゼット内に洋服はまだ沢山入っていたのですが、残りの洋服は「着回しが難しい」の一部を除いて、ほとんどが「季節外れ」なことが分かりました。
自分ではクローゼット内に収納されている洋服たちを「今の時期は、ほとんど全て着ている」と思っていたのですが、実際には冬に全く着ていない春秋物の衣類が、クローゼット全体の1/3ほど占めていました。
私の使っているクローゼットは5つの引き出しがあり「下着、靴下類」「肌着、パジャマ、上着、カーディガン類」「ワイシャツ、ブラウス類」「スカート、ワンピース」「ズボン」で収納していました。
ワンシーズンで着る服は14着と分かったことで「普段頻繁に使う引き出しは1~2つで済むな」と気付き「今着る服」と「暖かくなるまで着ない洋服」で収納を分けた所、服を探す時の煩わしさがかなり改善しました。
今まで着ない服をかき分けながら服を探していたことが良く分かりました……。
洗濯物をたたんで引き出しに入れる際も、1~2つの引き出しを開けるだけで済むので、ちょっとした家事の時短にも効果的です。
自分の好みや着回しにくい洋服の傾向が分かる
今回の洋服選びで見えてきた、自分の好み(冬シーズンの場合)は以下の通り。
- 衿つき
- 鎖骨が見える
- 前ボタンがはずれない
- 袖が手首まである
- 着丈が腰まである
- 動きやすく、着心地が良い
- ほぼオールシーズン着られる
- 身体のラインがそこそこ分かる
上記に当てはまらない洋服を買ってしまうと、お気に入り度が低かったり、着回しがしにくく着る機会が少なかったりする可能性が高くなることが、自然と分かってきます。
厳選した洋服=普段のコーディネートの中心となる洋服なので、新しく服を購入するか迷った時に「色やデザインの相性が良い」「これを買えば、手持ちの洋服で不足している部分を補える」という目線で選ぶようにすると、買い物の失敗も少なくなります。
手持ちの洋服に満足していると服を買わなくなる
私は「あまり服を買わない方だよね」と人から言われることが少なくないのですが、実際に14着に厳選してみて、数年以上ずっと着続けている洋服が多いことに気付きました。
14着の内訳は「中学・高校生(3着)、大学生(6着)、社会人(5着)」。
私自身が着道楽な方ではなく、流行を追わないことも大きく関係していると思いますが、手持ちの洋服で問題なく着回せていると、あまり服に対する物欲が起こらなくなるようです。
新しく洋服を購入する際も「このカテゴリの洋服は足りているから要らないな」「今のコーディネートに足りないから買う」と、コントロールが利きやすいので「買ったけど着ない」という無駄な買い物も減らせます。
洗濯の頻度に要注意
洋服を極端に減らすことで、最も苦労するのが洗濯のこと。
私の場合、洗濯ペースは1週間または1.5週間に1回なので、洋服10着で洗濯頻度を上げないと「いつの間にか洗濯済みの服がない」という状況に陥ってしまいます。
その為1週間に1回でOKなように「洋服14着が妥当だな」と思う訳ですが、週に2回以上洗濯をする家庭だと、特に問題なく洋服10着生活を送れるのではないでしょうか。
また「いつの間にか洗濯物が溜まってしまい、1日2回洗濯機を使うことがある」「毎回容量以上の洗濯量になる」という人は、服を減らせば減らすほど、必然的にこまめに洗濯する習慣が身に付きます。
私の知り合いに「ワイシャツを何十枚と持ち、洗っていないワイシャツが限界まで溜まったら、自宅の洗濯機では容量不足なのでコインランドリーに行って洗いに行く」という人がいます。
その人の彼女さんから「クローゼットが服に入り切らず、部屋中に服塚ができている。家に洗濯機があるのに全然使わないのは、正直コインランドリー代がもったいない」という愚痴を良く聞くので「何とかしたい」と思っているならば、ぜひともそのような人にこそ洋服10着に挑戦して欲しいなと思います。
いかがでしたか?
『フランス人は10着しか服を持たない』のタイトルを見た時「以前、似たようなのを聞いたことがあるな」と思ったら、ティム・ガンの10の基本アイテムでした。
ティム・ガンとはアメリカのファッションコンサルタントで、セックス・アンド・ザ・シティやゴシップガールなど、海外ドラマにも本人役で出演した経験もあるほど人気と知名度がある人物です。
彼がレギュラー出演していた『Style up スタイルアップ 〜ティム・ガンのファッション チェック(以前NHKで放送済み)』で「ワードローブには基本的なアイテムが10あれば良い」と提唱したのが、以下のアイテムです。
【ティム・ガンの10の基本アイテム】
- ベーシックな黒のワンピース
- クラシカルなドレスパンツ
- クラシカルな白のシャツ
- トレンチコート
- スカート
- ジャケット
- ジーンズ
- ワンピース
- カシミアのセーター
- リラックスウェア(ただし洗練されたもの)
『フランス人は10着しか服を持たない』で挙げられていた、秋冬の装いは以下の通り。
- カシミアセーター3枚(ベージュ・クリーム色・黒)
- シルクブラウス3枚
- 白のボタンダウンシャツ1枚
- 濃紺またはグレーのウールのテーラードパンツ
- 黒のウールのスカート
- 黒のスキニーもしくはブーツカットのジーンズ
どちらにも共通して言えることは「着回しが可能で、アレンジが利きやすい、洗練されたアイテムを選ぶこと」。「新しく何か服を買いたいが、何を揃えて良いか分からない」と思った時の一つの指標になります。
「自分に合う洋服とは?」「何を着て良いか分からない」「服を減らしたいが、どうすれば良い?」と悩んだ時、まずは減らしてみるを行なってみて下さい。
何かしらの「気付き」が得られると思います。
(書いた人:昼時かをる)
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